【調査】中小企業の業務改善、8割が「目標の成果に届かず」

〜ポイントは「業務の棚卸し・整理」。整理に時間をかけた企業ほど、成果達成率は高まる傾向に〜

スタディスト

リーンオペレーションの実現を支援する株式会社スタディスト(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:鈴木悟史、以下「スタディスト」)は、従業員300名未満の企業に勤務し、業務改善に携わった経験のある担当者200名を対象に「300名未満の中小企業における業務改善実態調査」を実施しました。

調査の結果、業務改善に取り組んだ企業の約8割が期待した成果を得られていない一方、成果につながった担当者ほど改善の前段階である「業務の棚卸し・整理」に時間をかけていたことが明らかになりました。

■調査の背景

人手不足や多様な働き方への対応が求められるなか、多くの企業でDXやAIの活用、業務改善への取り組みが進んでいます。一方で、改善施策を実施しても期待した成果につながらなかったり、改善活動そのものに十分な時間を確保できないケースも少なくありません。

そこでスタディストは、300名未満の中小企業を対象に、業務改善の実態や成果、改善を進める上での課題について調査を実施しました。特に、業務改善の前段階である「業務の棚卸し・整理」に着目し、成果との関係を分析しています。あわせて、「整理は自社で行うもの」という思い込みが外部リソース活用の検討自体を妨げている実態にも着目し、「すべてを自社で担う」という前提を見直すきっかけを提示することも、本調査のねらいの一つです。

■調査概要

調査名:300名未満の中小企業における業務改善実態調査

調査期間:2026年6月24日〜6月25日

調査対象:従業員300名未満の企業に勤務し、業務改善に携わった経験のある担当者200名

調査方法:インターネット調査

※グラフの数値は小数点第1位までを表示しています。四捨五入の関係で合計が100%にならない場合があります。

※本調査結果を引用・転載される場合は「スタディスト調べ」と明記のうえ、出典元リンクの設置をお願いいたします。

■調査結果サマリー

  • 約半数がコア業務に集中できていない

    現在コア業務に「あまり/ほとんど集中できていない」と回答した担当者は合計47.0%。社内報告・資料作成(56.5%)、メール・チャット対応(43.0%)など、周辺業務に時間を取られている実態が明らかになりました。

  • 業務改善は約8割が「成果不十分」

    業務改善の結果を当初目標と比べたところ、「おおむね目標通り」「目標以上」の成果を得られた企業は19.5%にとどまり、残り80.5%は十分な成果を得られていませんでした。

  • 「整理」を改善と明確に分けて進めた人はわずか9%

    残り91%は整理と改善を混同したまま進めており、業務改善全体のうち「業務の棚卸し・整理」に割く時間が2割以下の担当者も71%にのぼりました。

  • 整理に時間をかけるほど、成果達成率は高まる傾向

    業務改善全体に占める「業務の棚卸し・整理」の時間の割合が高い企業ほど、成果達成率が高くなる傾向が見られました(1割未満:n=31/1〜2割:n=111/3〜4割:n=47/5割以上:n=11)。特に整理に5割以上の時間をかけた企業では63.6%が目標を達成しています。

  • AI導入は47%まで拡大するも、6割超が個人利用にとどまる

    AI・自動化ツールを会社で導入したことがある人は47.0%。一方、活用方法は「個人的な作業補助」が61.7%を占め、業務全体への組み込みには至っていません。導入者のうち66.0%が何らかの効果を実感している一方、効果が出ない理由は「使いこなせる人材がいない」(65.6%)が最多でした。

  • 外部リソース活用を「有効」と考える人は約7割

    特にコア業務に集中できていない人では79.8%が「有効」と回答し、集中できている人(65.1%)との差は14pt以上に達しました。コア業務に集中できないペインを抱える人ほど、非コア業務を外部リソースに任せたいと考える傾向がうかがえます。

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▶調査結果の概要はこちら(コーポレートサイト)

■調査結果

・コア業務への集中度(全回答者・n=200)

業務改善に取り組む以前に、担当者がどれだけコア業務に時間を割けているかを尋ねたところ、「あまり集中できていない」(43.0%)「ほとんど集中できていない」(4.0%)を合わせ、47.0%が十分に集中できていないと回答しました。約半数の担当者が、日々の業務の中でコア業務以外に多くの時間を取られている実態がうかがえます。

具体的にどのような業務に時間を取られているかを聞いたところ、「社内報告・資料作成」(56.5%)が最多となり、「メール・チャット対応」(43.0%)、「請求・経費処理などの事務作業」(40.0%)が続きました。日常的な周辺業務の積み重ねが、コア業務に充てられる時間を圧迫している構図が見えてきます。

・業務改善の成果(全回答者・n=200)

業務改善に取り組んだ結果を当初の目標と比較したところ、「おおむね目標通り」または「目標以上」の成果を得られた企業はわずか19.5%にとどまりました。残る80.5%は「目標の半分程度の成果」(46.0%)「ほとんど成果が出なかった」(26.5%)「取り組み自体が途中で止まった」(8.0%)のいずれかに該当し、多くの企業が業務改善で期待した成果を得られていない実態が明らかになりました。

期待した成果に届かなかった理由(成果不十分と回答した161名)を尋ねたところ、「担当者が他業務と兼任で手が回らなかった」(28.6%)が最多となり、「時間が足りなかった」(23.0%)、「何から手をつければよいかわからなかった」(22.4%)が続きました。時間の確保と同時に、進め方そのものの整理が課題になっていることがうかがえます。

・「業務の棚卸し・整理」への向き合い方(全回答者・n=200)

「業務の棚卸し・整理」と「改善」を明確に分けて進めた人はわずか9.0%にとどまりました。業務改善全体に占める整理時間も「1割未満」「1〜2割」の合計が71.0%を占め、多くの担当者が着手前の整理に十分な時間を割けていない実態が明らかになりました。

業務改善全体に占める「業務の棚卸し・整理」の時間の割合別に成果達成率を分析したところ、整理に割く時間が長いほど、成果達成率が高くなる傾向が見られました(1割未満:n=31/1〜2割:n=111/3〜4割:n=47/5割以上:n=11)。特に整理に5割以上の時間をかけた企業では63.6%が目標を達成しており、「整理」を改善プロセスの一つとして明確に位置付けることが、成果につながる可能性を示唆しています(5割以上の層はサンプル数が少ない参考値である点にご留意ください)。


・AI・自動化ツールの導入状況(全回答者・n=200)

AI・自動化ツールを会社で導入したことがある人は47.0%となり、AI活用が広がり始めていることがうかがえます。一方、活用方法としては「個人的な作業補助として利用」が61.7%を占め、「業務フローへ組み込んでいる」(28.7%)、「複数業務を自動化している」(2.1%)は限定的で、約6割が個人レベルの活用にとどまっています。

導入者のうち66.0%が何らかの効果を実感している一方、効果が出ていない理由としては「使いこなせる人材がいない」(65.6%)が最多、次いで「どの業務に適用すればいいか分からない」(40.6%)となり、人材育成と適用業務の整理の両方が課題であることがうかがえます。

・外部リソース活用への意識と評価(全回答者・n=200)

周辺業務が効率化できない背景には、「誰かに任せたいが任せられる人がいない」(49.0%)という属人化があると推測できます。一方、「業務の棚卸し・整理」だけを外部に任せる選択肢について56.5%が「検討したことがない」と回答し、理由は「自社でできると思っていた」(45.1%)、「そういったサービスがあることを知らなかった」(37.2%)が続きました。整理を外部に任せるという選択肢自体が十分に認知されておらず、自社だけで進めることを前提としている企業が多いことがうかがえます。

一方、外部に任せたい業務としては「AI・自動化ツールの設計・実装」(44.0%)へのニーズが高く、「費用がかかる」(57.5%)が主なハードルとなっています。

また、「コア業務に集中できていない」人では79.8%が外部リソース活用を「有効」と回答し、集中できている人(65.1%)との差は14pt以上に達しました。

■考察

本調査では、多くの担当者がコア業務以外の業務に時間を取られ、業務改善に取り組みながらも十分な成果につなげることに苦労している実態が明らかになりました。また、成果につながった人ほど「業務の棚卸し・整理」に時間をかけており、AI活用においても人材や業務整理が重要な要素であることが示されました。

帝国データバンクの調査によると、2026年上半期の「人手不足倒産」は227件発生し、過去最多を更新しています(※1)。人手不足が一段と深刻化するなか、限られた人員で日々の業務を回しながら、業務の整理やAI活用、人材育成までをすべて自社だけで担うことは、特に300名未満の企業にとって容易ではありません。だからこそ、「すべてを自社でやる」という前提にとらわれず、必要に応じて外部の知見やリソースを活用することも、これからの業務改善における有効な選択肢の一つと言えます。

業務改善とは、すべての業務を効率化することではなく、本来注力すべきコア業務に集中できる環境を整え、企業の付加価値を高めること。スタディストは今後も、リーンオペレーションの実現に向けた知見の提供を続けてまいります。

※1:株式会社帝国データバンク「全国企業倒産集計 2026年上半期報」(2026年7月8日発表)

■スタディストについて

株式会社スタディストは、「オペレーションから、働き方と未来を変えていく」をミッションに掲げ、企業の持続的な成長を支援するパートナーです。深刻な労働力不足に直面する現代において、属人的な「個人の頑張り」に依存した経営は持続が難しくなりつつあります。

私たちは、業務に潜む「ムリ・ムダ・ムラ」を徹底的に削ぎ落とす「リーンオペレーション」の実現を提唱しています。オペレーションを磨き上げ、単なる効率化で終わらせるのではなく、それによって生み出された「余力」を、新たな価値創造やサービス品質の向上へと再投資する。この正のサイクルを回すことで、現場に知的活力をもたらし、変化に強い組織への変革を加速させます。

現場の知恵を「仕組み」という組織の資産へと転換し、誰もが本来持てる力を最大限に発揮できる。そんな「知的活力みなぎる社会」の実現に向け、私たちはオペレーションの側面から企業の未来を共に創り上げます。https://studist.jp/

■リーンオペレーションについて

スタディストが提唱するリーンオペレーションとは、業務の「ムリ・ムダ・ムラ」を取り除き、効率化で生まれた余力を「価値強化」に再投資して組織全体の生産性と持続的な成長を実現する、継続的な改善プロセスです。具体的には、業務の可視化・標準化・単純化・徹底化のステップを通じて、筋肉質な組織を目指し、最終的にコア業務に注力できる体制構築を支援します。

当社では、リーンオペレーションのフレームワーク「9 Steps」の実行を支援する、AIマニュアル「Teachme Biz」等を含むAI主軸のプロダクト群「Teachme シリーズ」を展開しています。また、業務自動化支援、業務アセスメントやマニュアル作成代行、研修などを組み合わせたハンズオン型のサービス提供を通じ、お客様の生産性向上を実現するパートナーとして、リーンオペレーションの実現を支援しています。 

https://studist.jp/our-vision

■会社概要

会 社 名:株式会社スタディスト 

本社所在地:東京都千代田区神田錦町1-6 住友商事錦町ビル9階 

拠   点: 【国内】東京(本社)、名古屋、大阪、福岡、宮崎

                 【海外】タイ(バンコク)、ベトナム(ホーチミン) 

事 業 内 容 :AIマニュアル「Teachme Biz」を含む「Teachmeシリーズ」の展開、

      生産性向上に関するコンサルティング、企業研修事業等

創   業:2010年3月19日 

資 本 金:10,320万円(資本準備金含む) 

U R L:https://studist.jp/


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業種
情報通信
本社所在地
千代田区神田錦町1−6 住友商事錦町ビル9階
電話番号
050-1744-3760
代表者名
鈴木悟史
上場
未上場
資本金
1億320万円
設立
2010年03月