都城市が漏水リスク管理業務システム「天地人コンパス 宇宙水道局」を提供するJAXAベンチャー天地人と契約締結
都城市は、宇宙ビッグデータを活用した水道管の漏水リスク管理業務システム「天地人コンパス 宇宙水道局」を提供する、JAXA認定の宇宙ベンチャー 株式会社天地人と契約を締結しました。
日本が抱える水道インフラの社会課題
上水道の「水道管の老朽化」が原因で、全国各地で大規模な漏水事故が相次いで発生しています。
しかしながら、国内には約16万km(約22%)の管路が法定耐用年数を超えており、現状の手法では経年管の点検・維持・修繕を実施するには、多額の費用を要するうえに、広域、かつ、短期間で行うことは困難とされています。
さらに今後は、少子高齢化・人口減少により料金収入や職員数の減少が見込まれるため、問題は深刻さを増す一方です。
出典:水道統計(日本水道協会)
都城市の現況
本市に敷設されている導水管、送水管及び配水管の総管路延長は約 1,894㎞であり、とりわけ重要な配管である基幹管路(導水管、送水管、配水本管)の延長は約281㎞あります。
その中には布設後 40 年を経過した老朽管もあり、漏水事故などのおそれが想定される配管においては早急な処置を講じていく必要があります。
本市では、安全・安心な水を市民の皆様にお届けし、漏水による事故などを未然に防ぐため、配水池や基幹管路などに設置した流量計から得た数値を随時確認し、流量の増加した地域を対象に漏水調査を行っています。
また、水道管の管種や敷設年度、漏水履歴などに基づいた計画調査も実施していますが、調査対象地域が広く管路延長が長いため、調査地域の絞り込みや実際の調査に時間がかかることが課題となっています。
「天地人コンパス 宇宙水道局」とは
宇宙水道局は、衛星データとAI技術を駆使し、効率的な漏水調査の実現を支援するクラウド型のマッピングサービスです。
複数の人工衛星から取得するデータやオープンデータを活用し、劣化・腐食要因や漏水発生情報などから機械学習(AI)を用いて統計学的に解析し、100m四方の範囲で漏水リスクが高いエリアを特定します。
電子化された給水台帳や配水管図と連携し、5段階評価の漏水リスクを一元管理。
リアルタイムでデータを確認することで、より効率的な漏水調査の実施が期待できます。
今後の展望
今回、人工衛星データを活用したAIによる漏水リスク評価を活用することにより、調査すべき地域の絞り込みが可能となるため、漏水の早期発見や漏水調査の効率化が図られると考えています。
また、評価結果を管路更新の計画にも反映し、有収率向上のためにも適切な維持管理を進め、市民の皆様に安全・安心な水を安定してお届けできるよう努めてまいります。
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