~あいち朝日遺跡ミュージアム企画展~ 弥生人といきもの2022シカをねらえ!
会期:2022年7月23日(土)~9月19日(月・祝)
今年の企画展では、弥生時代の人々にとって最も重要な動物である「シカ」を取り上げます。
朝日遺跡で出土したシカの骨や角で作られた多数の製品を始め、日本各地の遺跡から出土したシカに関連した出土品を展示し、弥生人とシカとの関わりについて紹介します。
この機会に皆様の御来館をお待ちしています。
みどころ ◆朝日遺跡出土の国指定重要文化財であるシカの角や骨で作られた道具類や、唐古(からこ)・鍵(かぎ)遺跡(奈良県)出土の国指定重要文化財である絵画土器、国宝である桜ヶ丘4号銅鐸の復元品等を展示し、弥生人とシカとの多様な関わりについて紹介します。 ◆朝日遺跡出土の石鏃(せきぞく)(石のやじり)が刺さったシカの腰骨(ようこつ)や丸木弓(まるきゆみ)(1本の木で作られた弓)、清水風(しみずかぜ)遺跡(奈良県)出土の矢が刺さったシカを描いた土器などを展示し、弥生時代の弓矢によるシカ猟について紹介します。 ◆日本各地の遺跡から出土したシカが描かれた土器・木器・青銅器を展示し、シカと弥生時代の祭祀との関わりについて紹介します。 |
1 企画展
(1)会期
2022年7月23日(土)から9月19日(月・祝)まで
休館日:毎週月曜日(9月19日(月・祝)は開館します。)
(2)開館時間
午前9時30分から午後5時まで
(3)会場
あいち朝日遺跡ミュージアム本館(企画展示室)
(4)観覧料
一般 300円(250円)、大学生・高校生 200円(150円)
※( )内は20名以上の団体料金(要事前申込)。
※学校行事(高校以下)とその引率者、中学生、障がい者の方及びその付添いの方(1名まで)は無料。
※常設展も観覧できます。
(5)主な展示品
別紙のとおり
2 関連講演会
(1)講演会「朝日遺跡とシカ」
日時:2022年8月6日(土) 午後1時30分から午後3時まで
場所:あいち朝日遺跡ミュージアム 本館(研修室)
内容:朝日遺跡では、たくさんの動物の骨が出土し、その中にシカも数多く含まれていました。また、シカの角や骨を素材とした道具も見つかっています。朝日遺跡の人々にとってシカはどのような存在であったのか、考えてみたいと思います。
講師:山崎 健(やまざき たけし)(奈良文化財研究所 環境考古学研究室長)
参加費:無料
定員:50人(要事前申込み)※申込多数の場合は抽選
申込方法:ミュージアム受付又はミュージアム公式Webページの申込画面からお申し込みください。
申込期間:7月12日(火)から7月24日(日)まで
(2)講座ヒストリーカフェ 「シカをめぐるお話」
日時:2022年9月10日(土) 午後1時30分から午後2時30分まで
場所:あいち朝日遺跡ミュージアム 本館(研修室)
内容:土器や銅鐸に描かれた弥生時代のシカは、現代人の目にはつたない表現に見えますが、実はシカの特徴がよくとらえられています。天然記念物「奈良のシカ」の写真を交えつつ、展示資料をより詳しく紹介します。
講師:田中 恵美(たなか えみ)(あいち朝日遺跡ミュージアム学芸員)
参加費:無料
定員:25人(要事前申込み) ※申込多数の場合は抽選
申込方法:ミュージアム受付又はミュージアム公式Webページの申込画面からお申し込みください。
申込期間:8月16日(火)から8月28日(日)まで
3 関連イベント
古代体験プログラム
日時:2022年7月2日(土)から9月25日(日)までの土・日・祝日 午後3時から(各日1回開催)
場所:あいち朝日遺跡ミュージアム 本館(体験学習室)
定員:各回先着10人
申込方法:当日ミュージアム受付で申込み(事前予約はできません。)
内容:7月 高坏(たかつき)を作ろう(所要時間60分、教材費300円)
8月 シカ角アクセサリーをつくろう(所要時間60分、教材費100円)
9月 おうちで焼ける!ミニ土器づくり(所要時間60分、教材費600円)
4 その他
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、入館に際しては、以下の点に御協力をお願いします。
(詳細は下記公式Webページを御確認ください。)
・マスク着用
・入館時の検温及び手指消毒
・平熱と比べて高い発熱がある場合等の来館自粛
5 申込み・問合せ先
あいち朝日遺跡ミュージアム
住所:〒452-0932 愛知県清須市朝日貝塚1番地
電話:052-409-1467
メール:asahi-site-museum@pref.aichi.lg.jp
公式Webページ:https://aichi-asahi.jp/
- 別紙:「弥生人といきもの2022 シカをねらえ!」主な展示品
国指定重要文化財
唐古(からこ)・鍵(かぎ)遺跡(奈良県磯城郡田原本町)
弥生時代中期 田原本町教育委員会蔵
日本全国で出土した弥生時代の絵画土器は800点前後とされており、うち約350点が唐古・鍵遺跡から出土している。この土器にはシカと高床建物が対になるように描かれている。弥生時代にはシカは豊穣のシンボルとされていた。高床倉庫は種籾(たねもみ)を保管する場所であり、シカとの組合せは豊作への願いを表すと考えられる。
2 絵画土器(矢が刺さったシカ)
清水風(しみずかぜ)遺跡(奈良県磯城郡田原本町)
弥生時代中期 田原本町教育委員会蔵清水風遺跡は近隣の唐古・鍵遺跡から一部の人々が移り住み成立した集落と考えられており、約50点の絵画土器が出土している。この絵画土器はマツリに供えるための壺とされる土器の一部で、矢が胴体に刺さったオスジカが描かれている。成熟したオスジカの枝分かれした角や、体内の鏃(やじり)までが表現されており、当時の狩猟の様子を彷彿とさせる絵となっている。
3 シカ形土製品
玉ノ井(たまのい)遺跡(愛知県名古屋市熱田区)
弥生時代 名古屋市博物館蔵
弥生時代にはシカの絵は多数の例があるが、立体像は大変珍しい。首のひねり具合や緊張感のある表情から、立ち上がり周囲を警戒するオスジカの姿を表していたと思われる。頭に角を差すための穴があり、首回りに長い毛を描く等、冬のオスジカの特徴を的確に捉え、表面全体に赤色塗料のベンガラを塗る。ベンガラで赤彩したパレス・スタイル土器が初めて報告された高蔵(たかくら)遺跡のすぐ南でみつかった「赤いシカ」であり、何らかの祭祀に関係する像だったと思われる。
4 石鏃(せきぞく)が刺さったシカの骨
国指定重要文化財
朝日遺跡(愛知県清須市・名古屋市西区)
弥生時代中期 当館蔵
チャート製の石鏃が刺さった(写真左上矢印部)、シカの第6腰椎。X線CT撮影による観察で、朝日遺跡で最小サイズの鏃が使われたことや、この矢傷はシカの致命傷にはならなかったことが判明している。絵画に描かれたように、弥生時代に実際に弓矢でシカを狩猟していた証拠となる資料。
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