【サイバー犯罪・詐欺に関するアンケート調査】企業の7割以上がインシデントを経験経営陣は自社の対策に不安、従業員は「自分は大丈夫」と軽視
特殊詐欺やフィッシング詐欺の対策サービスを提供するトビラシステムズ株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:明田 篤、証券コード:4441、以下「トビラシステムズ」)は、企業におけるサイバー犯罪や詐欺への対策意識に関するアンケート調査を実施しました。[A1] アンケート結果を分析したレポートを公開します。
<調査サマリー>
◉ 企業の7割が「サイバー犯罪・詐欺のインシデントを経験」と回答
◉ PCへの対策をしている企業は55%、一方でスマホなどモバイル端末への対策は39%にとどまる
◉ 企業の6割が自社のサイバー犯罪や詐欺への対策に不安を感じている
◉ インシデントを経験した従業員のうち72.8%が会社に報告せず、その理由は「報告が面倒だった(35.5%)」が最多
■企業を狙ったサイバー犯罪や詐欺が増加
警察庁の発表によると、令和6年秋以降、犯罪グループが企業に架電し、インターネットバンキングの更新手続等をかたってメールアドレスを聞き出し、フィッシングメールを送付する「ボイスフィッシング」による不正送金被害が急増しています。令和7年上半期においては、1回あたりの不正送金額が約4億円となる高額な被害も確認されるなど、企業を標的としたサイバー犯罪・詐欺の脅威は深刻さを増しています。
<参考資料>
警察庁「令和7年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」
https://www.npa.go.jp/publications/statistics/cybersecurity/data/R7kami/R07_kami_cyber_jyosei.pdf
■企業の経営陣と従業員に聞く「サイバー犯罪や詐欺」に関するアンケート調査
トビラシステムズは、企業の経営陣および従業員を対象に「サイバー犯罪や詐欺に関する意識調査」をテーマとしたアンケート調査[A1] を行いました。それぞれの視点から見る実態や認識のギャップについて、アンケート結果をもとに分析します。
【調査概要】
調査実施会社:トビラシステムズ株式会社
実施期間:2025年10月2日〜10月3日
対象:(1)全国の25〜70歳の会社役員の男女(2)全国の25〜65歳の公務員、会社員の男女
有効回答数:(1)960(2)965
調査方法:インターネット調査(Surveroidを利用)https://surveroid.jp/
◯企業・従業員ともに高いインシデント経験値


企業の経営陣に「自社においてサイバー犯罪や詐欺に関連したインシデント(注1)が発生したことがありますか」と尋ねたところ、77.3%が「インシデント経験あり」と回答しました。同様の質問を従業員に行ったところ、70.6%が「インシデント経験あり」と回答しました。
詐欺メール・SMSや不審電話による被害および被害未遂を含め、企業も従業員も多数のインシデントを経験していることが明らかになりました。
(注1)不審な電話や詐欺メール・SMSによる被害や被害未遂
◯企業のセキュリティ対策、PCは約半数・スマホはさらに低水準


企業の経営陣に「従業員が業務で使用するPCに、詐欺やサイバー犯罪に対する対策を行っていますか」を尋ねたところ、全体の55%が「はい」と回答しました。
実施している対策の内容は「ウイルス対策ソフト導入」「定期的な注意喚起」が中心となる一方で、教育や訓練の取り組みは少数にとどまっています。


スマホなどのモバイル端末に対する対策はさらに手薄で、自社で対策を行っていると答えた経営陣は39%にとどまりました。
これらの結果から、企業のセキュリティ対策はウイルス対策ソフトなど最低限にとどまり、特にスマホなどのモバイル端末についてはPCよりも対策率が低く、セキュリティの“盲点”となっていることがわかります。

サイバー犯罪や詐欺への対策を行っていない理由としては、PC・スマホなどのモバイル端末いずれも「どのような対策を行えばいいかわからない」「コストがかかる」が多く挙がっています。
◯企業6割以上が自社の対策に不安

企業の経営陣に「自社のサイバー犯罪や詐欺への対策は万全だと思うか」と尋ねたところ、62.7%が「そう思わない/どちらかというとそう思わない」と回答しました。
すでに多くの企業で被害が発生しているにも関わらず、経営層の6割以上が自社の備えに不安を抱いているという事実は、企業のサイバーセキュリティ体制が十分でないことを示しています。
◯従業員は「被害を報告しない」傾向が強い


不審な電話や詐欺メール・SMSによる被害や被害未遂などのインシデントを経験した従業員に対し「この内容を会社へ報告しましたか」と尋ねたところ、72.8%が「報告していない」と回答しました。
その理由は「報告が面倒だったから」が最も多く、次いで多かったのが「大したことではないと思った」が続き、被害を軽視する意識がうかがえます。

さらに、「自分はサイバー犯罪や詐欺の被害に遭う可能性は低いと思いますか」と尋ねたところ、41.4%が「そう思う/どちらかというとそう思う」と回答しました。
この結果から、従業員全体に「自分は大丈夫」という油断が広がっている可能性が明らかになりました。
■調査結果のまとめ
◯インシデント経験は企業・従業員とも高水準
アンケート結果から、企業の77.3%、従業員の70.6%、不審電話や詐欺メール・SMSなど何らかのサイバー犯罪・詐欺のインシデントを経験していることが明らかになりました。組織・個人の双方で被害や被害未遂の経験が高水準に達しており、法人を狙うサイバー犯罪や詐欺の脅威が身近に潜んでいる実態が浮き彫りになっています。
◯PCは最低限の対策にとどまり、モバイル端末はさらに手薄
多くの企業でPCにはウイルス対策ソフト導入や注意喚起といった最低限の対策を講じているものの、教育や訓練は少数派にとどまっています。さらにスマホなどのモバイル端末への対策実施率はわずか39%と著しく低く、企業にとって大きな盲点となっています。
◯対策に不安を抱える企業と油断する従業員、教育強化が不可欠
経営陣の62.7%が自社のセキュリティ対策に不安を抱えている一方で、従業員の多くはインシデントを経験しても報告せず、「自分は被害に遭わない」と考える傾向が明らかになりました。
企業は自社の対策に自信を持てず、従業員は被害を軽視するという、逆方向の意識の低さが浮き彫りとなっています。
この意識のギャップを埋め、組織全体の防御力を高めるためには、サイバー犯罪や詐欺に関する知識を継続的に学ぶ教育や訓練を通して、経営層と従業員双方の意識改革を進めることが不可欠です。
■迷惑電話・SMS対策アプリ「トビラフォンモバイル」

迷惑電話・SMS対策アプリ「トビラフォンモバイル」は、トビラシステムズの迷惑情報データベースをもとに、特殊詐欺や悪質な営業・勧誘などの迷惑電話の着信時に自動で警告・拒否を行います。着信時だけでなく発信のダイヤル時にも危険をお知らせします。電話帳に登録していない番号も、データベースと合致する場合は発着信時に相手先の事業者名称を表示するので、安心して電話に出られます。迷惑SMSの対策機能も搭載しており、フィッシング詐欺の被害防止にも有効です。
「トビラフォンモバイル(Android版)」では、国際電話を一括で警告・拒否する機能を搭載しています。また、迷惑電話が発生している可能性のある国番号および番号帯に属する電話番号を検知し、警告・拒否する機能を搭載しています。近年急増する、国際電話番号を使った特殊詐欺の対策にご活用いただけます。
「トビラフォンモバイル」公式サイト
■トビラシステムズについて

テクノロジーで社会課題の解決を目指し、特殊詐欺やフィッシング詐欺、グレーゾーン犯罪撲滅のためのサービスを提供しています。詐欺電話・詐欺SMS等の情報を収集・調査してデータベースを構築し、自動でフィルタリングする「迷惑情報フィルタサービス」は、固定電話、モバイル、ビジネス向けに展開し月間約1,500万人にご利用いただいています。
<会社概要>
会社名 :トビラシステムズ株式会社
代表者 :代表取締役社長 明田 篤
証券コード:4441(東証スタンダード市場)
設立 :2006年12月
所在地 :愛知県名古屋市中区錦2-5-12 パシフィックスクエア名古屋錦7F
公式サイト:https://tobila.com/
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