【6/4講演会】パラグアイ・フィリピン・コロンビアで日本語を教えて23年、日本語教師として海外移住する方法
いじめられっ子が自分の居場所を見つけた!

南米のコロンビアに、「Kaori」と呼ばれる著名な日本人がいます。羽田野香里さん、51歳。コロンビア在住18年目です。
羽田野さんの職業は「日本語教師」。「海外で生活するための仕事として自分に一番あっていた」と話します。
日本語教師――。といっても羽田野さんはどこかに雇われているわけではありません。すごいのは、コロンビアの友人や元教え子たちと一緒に、日本語をはじめ、合気道などの日本武道、日本の料理、マンガなども学べる「日本文化センター」を立ち上げ、経営していること。
その勇気にも脱帽ですが、羽田野さんを唯一無二の存在にさせているのは“単なる日本語教師”にとどまらず、先住民保護区(コロンビアには先住民に一部の自治権を認めたエリアがあります)や50年以上続いた内戦で国内の別の場所に逃れた避難民の居住区で、日本文化を紹介したり、コロンビア人と一緒に演劇を公演したり、といったボランティア活動もしていること。
そんな羽田野さんをお迎えし、「パラグアイ・フィリピン・コロンビアで日本語を教えて23年、日本語教師として海外移住する方法」のテーマでオンライン講演会を開きます。
羽田野さんの講演内容を4つのポイントに整理してみました。こんなお話に興味のある方、ぜひお越しください!
①日本語教師は天職、 転々として大好きなコロンビアに!
北海道小樽市で生まれ育った羽田野さん。道内の大学を卒業した後は児童養護施設で「児童指導員」として勤務していました。ですが幼いころから海外の絵本・本を読むのが大好き。「いつかは訪れてみたい!」と思っていたそうです。
その夢がかなったのは28歳のとき(2002年)。日本人が多く入植した南米パラグアイのカピタンバードに、国際協力機構(JICA)の日系社会青年ボランティア(職種:日本語教師)として派遣されます。
2004年に帰国。翌年(31歳のとき)からはJICA の青年海外協力隊(職種:青少年活動)として南米コロンビアのマニサレスへ。貧困地域の児童や非行少年にかかわるNGOで活動しました。
2007年に再び日本に帰国。「やっぱり自分には『日本の外』のほうがあっているな」と感じた羽田野さんは2008年、今度はフィリピン・ルソン島南部の南カマリネス州立日本語学校に「日本語教師」として就職します。
「3食付きで家賃も無料。素晴らしい環境でした」。ただ英語が苦手なこともあり、羽田野さんは1年で去ることに。
2009年(35歳のとき)、大好きだったコロンビアに戻ってきました。第2の都市メデジンのEAFIT大学言語センターに「日本語教師」の職を見つけたのです。その後12年にわたって日本語をコロンビアの若者に教えてきました。「キャンパスは広く、大学生に戻ったみたいで楽しかった」
②コロナ禍で失業! コロンビアの友人と3人で日本文化センター立ち上げ
ところが平穏だった日々が突如、崩壊します。2020年から全世界を震撼させたコロナ禍です。コロンビアでは厳しいロックダウンが始まり、自宅待機に。勤務先のEAFIT大学言語センターではスペイン語を学ぶ外国人が激減。経営の立て直しのため2021年12月、7つの言語コースのなかで学生の数が最も少ない日本語のコースが閉鎖されることに。羽田野さんは失業してしまいます。
このとき助けてくれたのが、羽田野さんの教え子たちであり、コロンビアの友人たちでした。
メデジンには当時、日本語学校も、日本文化センターもありませんでした。「今がその時!」を合言葉に、日本語クラスを核とする日本文化センターを彼らと一緒に立ち上げます。
2022年2月(羽田野さんが48歳のとき)にオープンした日本文化センター「春のひなた」は、EAFIT大学で日本語を学んでいた学生30人ほどが在籍するかたちでスタートしました。「日本食レストランならともかく、日本語や日本文化だけで経営できるわけがない」と周囲からは冷ややかな声も。ですがいまや日本語、武道合わせておよそ200人が在籍しています。
③日本語教師の醍醐味は学生の成長! 苦労はお金
パラグアイ、フィリピン、コロンビアで合計23年にわたって日本語を教えてきた羽田野さん。とくに印象に残った生徒のエピソードを尋ねると、こんな答えが返ってきました。
「日本語を学ぶ生徒のひとりは、学校では同じ趣味の友人を見つけられず、また人前で話すのも苦手だったそうです。ところが日本語のクラスでは友だちを作り、スピーチコンテストや演劇にも積極的に参加しています。『変貌ぶりにすごく驚いた』とこの子の親御さんに言われたときは嬉しかったです。こうしたケースはほかにもあります。自分の居場所を見つけたのでしょうね」
とはいえ苦労も絶えません。
「現在は私のほかに8人の日本語教師がいます。全員に『プロの日本語教師』として成長してもらいたいですし、それに見合った給料も出してあげたい。でも今はまだ、『春のひなた』を続けるだけで精一杯」と羽田野さんは語ります。
④海外移住したい人へ、夢見る力は現状を変える初めの一歩
海外移住という夢を羽田野さんが実現できたのは「想像する楽しさと、どう想像すればいいのかを本が教えてくれたおかげ」とのこと。
子どものころは周囲と比べて「できないこと」が圧倒的に多く、いじめられっ子だった羽田野さん。本の世界に自分の居場所を見つけ、また物語の中のいろいろな価値観や文化をもつ登場人物に「自分にとって生きやすい場所はどこかにある」「見つけられなければ自分で作ったらいい」と背中を押してもらったそうです。
羽田野さんが好きなブラジルの教育者パウロ・フレイレもこんな言葉を残しています。
「今の状態がすべてではない。どこか別の場所を思い描いてみる。いろいろな可能性を自由に想像できる力、夢見る力は現状を変える最初のステップだ」と。
いかがですか? 「日本語教師をライフワーク」とする羽田野さんのお話をもっともっと聞いてみたくなりませんか? コロンビアのメデジンとZoomでつなげます。
日本語教師とは想像以上に夢のある仕事。日本語を教えることを通じて、生徒たちの「新たな世界の扉」を開いてあげる。もっといえば生徒ひとりひとりの人生という物語にかかわる、といっても過言ではありません。
日本語教師として海外移住する方法を模索したい、JICA海外協力隊に参加した後のキャリアを考えたい、ラテンアメリカが好き、日本語教師の仕事に漠然と興味がある――といった社会人&学生におススメの講演会です。
*途上国・国際協力に特化したNPOメディアの「ganas」はこの夏、羽田野さんを現地コーディネーターに据え、コロンビア・メデジンを取材するプログラム『Global Media Camp in コロンビア』を開催する予定です。それ以外の開催地はタイ・チェンマイとアフリカ(現在調整中)です。
*この講演会は、ganasが現在開講中の『グローバルライター講座』(次の開講は今年10~12月です)のアクティビティのひとつである「模擬記者会見」です。今回は特別に、受講者以外の方にも公開します。オブザーバーとしての参加となるため、質問はできません。ご容赦ください。
日時
6月4日(水)20時~22時30分
<タイムライン(予定)>
19:50 開場
20:00 開始
20:10 講演「パラグアイ・フィリピン・コロンビアで日本語を教えて23年、日本語教師として海外移住する方法」(羽田野香里さん)
21:00 質疑応答
*申し訳ございませんが、オブザーバー参加の方は質問できません。
22:30 終了
場所
オンライン(Zoomを使います)
*当日の正午をめどに、ZoomのURLをPeatixのメッセージ機能を使ってお送りします。ご確認ください。
参加費
・社会人&学生:1000円
・ganasサポーターズクラブのパートナー/サポーター:無料
・録画を後日視聴(当日欠席):1000円
*オブザーバーとしての参加になりますので、質問はご遠慮ください(グローバルライター講座の受講者は記事を書きますので、そのために必要な質問をします)。
*キャンセルされても参加費は返金できません。ご了承ください。
*途上国を盛り上げ、途上国から学ぶコミュニティ「ganasサポーターズクラブ」にまだ入っていらっしゃらない方はこの機会にどうぞ。途上国をテーマとする非営利メディア「ganas」の活動をサポートしていただくだけでなく、さまざまな特典(お得に学べたり、途上国に関心がある人同士の交流も)もご用意しております。今回の講演会も無料となります。
*当日都合が悪くなり欠席された方には録画をシェアいたします。
申し込み方法
下のPeatixのページからお願いします。
https://20250518ganas-event.peatix.com/view
締め切り
6月3日(火)
*定員に達した時点で締め切らせていただきます。
定員
80人(先着順)
*定員に達した時点で締め切らせていただきます。
こんな社会人&学生におススメ
・日本語教師の仕事に興味がある!
・ラテンアメリカをはじめ海外に移住したい/その方法を知りたい!
・日本語教師のリアル(どんなことを考えているのか、も含め)を知りたい!
・コロンビアでの「日本語教師ライフ」に興味がある!
・JICA海外協力隊の「その後」に関心がある!
・とにかくラテンアメリカ/途上国が好き!
・変わった体験談を聞きたい!
登壇者
羽田野香里さん(メデジン日本文化センター「春のひなた」共同代表兼アカデミック・ディレクター、コロンビア・メデジン在住)
2009年よりメデジンのEAFIT大学(La Universidad EAFIT)言語センターに日本語講師として勤務。2021年末にコロナ禍の影響でEAFIT大学の日本語コースが閉鎖となり、コロンビア人の友人達と一緒にメデジン初の日本文化センター「春のひなた」を設立。現在日本語コースと合気道コース合わせて約170人の学生が在籍。学生の年齢は高校生・大学生を中心に、小学校低学年から社会人までと幅広い。出身は北海道小樽市。道内の児童養護施設に児童指導員として勤務後、2002年にJICAの日系社会青年ボランティアでパラグアイへ。任期終了後、青年海外協力隊でコロンビア・マニサレス市に派遣され、貧困地域の青少年の教育・更生を行うNGOで活動。その後フィリピンでの日本語教師を経て、2009年よりメデジン。同年にメデジン日本クラブを立ち上げ、異文化交流を中心としたボランティア活動を継続中。協力隊時代を含めるとコロンビア在住18年目。
・ウェブサイト:https://www.harunohinata.com/
・フェイスブック:https://www.facebook.com/harunohinataco
・インスタグラム:https://www.instagram.com/harunohinataco/
主催
特定非営利活動法人開発メディア(ganasの運営団体)
・ウェブサイト:https://www.ganas.or.jp
・フェイスブックページ:https://www.facebook.com/ganas.or.jp
・ライン:https://page.line.me/ganas
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