現場帳票システム「i-Reporter」にエッジAI型 高速OCR「i-Repo EdgeOCR」先行リリース開始
目視確認・正誤判定・転記作業を自動化し、最大100%の作業負荷を削減します。

株式会社シムトップス(本社:東京都品川区、代表取締役社長:水野貴司)は、現場帳票デジタル化システム「i-Reporter」の新オプションとして、エッジAI型の高速OCR機能「i-Repo EdgeOCR」をi-Reporterユーザーコミュニティ(以下、現場帳票カイゼン部)に参加している企業様限定(先着100社)で先行リリースを開始いたします。
本機能は、日本語・英数字・記号・1次元/2次元バーコード、金属刻印文字、金属DataMatrixまで、多様な現場情報をiOS/iPadOS端末上で一括読み取り、帳票への自動記録を行います。エッジAIを採用することにより、従来のクラウドベースOCRでは実現できなかったセキュアかつ、高速な読み取りが可能。転記ミス・手入力の工数削減と、現場記録の質・スピード向上を両立します。
■ i-Repo EdgeOCR 開発背景
i-Reporterをご利用頂いているお客様から、多様なクラスター設定により、マスター化、選択肢化された情報などは簡単に入力できる一方で、現場での記録業務に関して、次のような課題や困りごとが多く寄せられていました。
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「装置に組み込む部品の番号や仕様を、毎回目視で転記しなければならず、ミスや負担が大きい」
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「ロットNo.や賞味期限など、手書きやラベル情報の転記作業が煩雑で、現場の効率化が進まない」
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「機器の仕様銘板等をカメラで撮影することにより仕様内容を帳票へ自動入力したい」
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「設備のメーター数値の転記ミスを防ぎたい」
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「入力作業の手間やヒューマンエラーを減らし、記録の正確性とスピードを両立したい」
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「現場での記録作業をもっと簡単にし、担当者の負担を軽減したい」
こうした現場の声を受け、i-Repo EdgeOCRは現場で頻発する目視確認と転記作業を自動化する新機能として開発されました。
■ 「i-Repo EdgeOCR」の特徴・価値
1. 転記作業の自動化で業務効率を最大化
・目視確認・転記を自動化: 品名・品番・ロット番号やラベル情報の目視確認と転記を自動化
・転記ミス防止: 手作業転記によるミスを大幅に削減
・作業時間短縮: 転記作業時間を最大100%短縮
2. 正誤判定の自動化で品質管理を強化
・照合機能による自動判定:あらかじめ用意した照合データ表と読み取りデータを自動比較
・正誤判定の即座実行:読み取りと同時に正誤を判定し、誤りを即座に検出
・直感的な作業者への通知:誤りがあった場合、画面表示と効果音で作業者に直感的な通知を実施
3. 多様な文字・情報の高精度読み取り

・日本語完全対応: 漢字・ひらがな・カタカナを高精度で読み取り
・英数字・記号: 英語・数字・記号を含む複雑な情報も対応
・金属刻印文字・金属DataMatrix: 金属表面の刻印文字やDataMatrixコードの読み取りにも対応
4. 多様な情報も一括同時読み取り
・同時読み取り: 複数種類のバーコードや文字情報の読み分け不要
・混在情報対応: 文字とバーコードが混在する情報も同時読み取り
・15種類バーコード: QRコード、Code128、DataMatrixなど多様なバーコードに対応
▼対応バーコード一覧
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QRCode
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Codabar
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Code39
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Code93
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Code128(※GS1-128は対象外です)
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DataMatrix
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EAN8, JAN8
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EAN13, JAN13
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UPC-A
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MicroQRCode
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PDF417
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UPC-E
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Interleaved2of5
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AztecCode
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rMQR Code
5. デバイス内AI(エッジAI)処理による超高速OCR
通常のAI OCRは文字認識の精度向上や多様な文字への対応など、多くのメリットがありますが、多くの企業で導入検討を行う際に、OCR処理を目的としたクラウド、AIとの送受信が行われることによるセキュリティへの懸念、及び、読み取りから反映までの時間がかかる、また、ネットワーク環境が安定しないもしくは無い環境かでの利用ができないことを懸念にあげられます。
しかし、i-Repo EdgeOCRは端末内の処理だけで、AI OCRの処理が完了するため、高速処理・ネットワーク環境不要・セキュアな処理でご利用いただけます。
・エッジコンピューティング: デバイス内で読取り完結で高速処理
・オフライン動作: ネットワーク環境不要で安定稼働
・セキュリティ: デバイス内で完結するためセキュア
6. 現場業務に特化した補助機能
i-Repo EdgeOCRには現場業務での利用に最適化した様々な補助機能が実装されています。
①読取モード(シングルスキャン・定型)
i-Repo EdgeOCRには、「シングルスキャン」と「定型」の2種類の読取モードがあります。

▼シングルスキャンモード

・読取項目を1つだけ設定可能- 読取基準として「読取エリア」または「中心点」を選択
・読取エリア:手動調整したエリア内の文字列のみ検出
・中心点:画面中心のターゲットマークに最も近い文字列1件を読み取り
・活用例:金属部品の番号点検、原料受け入れ(ロットNo.読み取り)、測定器の7セグ文字読み取り
▼定型モード

・シールやラベルなど、フォーマットや読み取る項目の位置が決まっている対象に使用
・背景画像上に読取項目の位置を事前設定
・同一フォーマットの対象を連続スキャンで一括処理可能
・活用例:出荷点検、消費期限チェック
①日時判定機能

日時情報を読み取る際に、その値があらかじめ指定した日時の範囲内かどうかを判定する機能です
範囲内であれば読み取り結果として出力し、範囲外であれば出力しないように設定が可能です
▼判定モード
日時の範囲モード: 読み取った日時が、あらかじめ指定された日時の範囲内にあるかどうかを判定
読取日時基準モード: 読み取った日時が、読み取りを実行した時点を基準に、指定された範囲内にあるかを判定
▼判定単位
日単位: 日付のみの読み取りの場合、1日単位で判定
時間単位: 日付と時刻の両方を読み取る場合、1時間単位で判定
▼活用例
・商品パッケージの賞味期限チェック(「2025/07/01〜2025/08/01」の範囲内のみ有効)
・製造日の妥当性確認(読み取り実行時の3日前〜5日後の範囲内のみ有効)
・出荷期限の自動判定(指定期間外の商品を自動除外)
②照合機能

あらかじめ用意した照合データ表と、読み取ったデータを比較して正誤を判定する機能です。
照合データ表の同一行内でのAND条件により、複数の読取項目がすべて一致した場合のみ「正しいデータ」と判定されます。
▼具体的な動作(アプリ上)
照合成功時: 画面上に緑のオーバーレイが表示され、読み取りが確定
照合失敗時: 赤いオーバーレイが表示され、ビープ音が鳴って読み取りを拒否
▼活用例
部品番号の正確性確認(正規の部品番号リストとの照合)
商品コードの妥当性チェック(在庫商品コードとの照合)
製造番号の検証(製造計画との照合)- ロット番号の確認(製造ロット管理との照合)
③重複制御機能
既に読み取られたデータと現在読み取り中のデータが同一かどうかを判定し、同じデータを重複して読み取ることを防ぐ機能です。連続読み機能を利用している場合は、ストックされたデータとの比較も行われます。
▼動作概要
判定対象の項目のいずれか一つでも重複していた場合、読み取り結果は確定(出力)できません
同じ内容のデータが複数回登録されるのを防ぎます
▼活用例
・部品番号の重複読み取り防止(同じ部品を複数回スキャンすることを防止)
・ロット番号の重複チェック(同一ロットの重複記録を防止)
・製造番号の重複検出(同じ製造番号の重複登録を防止)
・商品コードの重複スキャン防止(同一商品の重複読み取りを防止)
④連続読み機能

同一タイプのラベルを複数枚連続してスキャンし、それらを一括で帳票に出力する機能です。一度の読み取りセッションで最大20件のデータをストックでき、まとめて帳票に出力することができます。重複制御がオンの場合、ストックしているデータとの重複チェックも実行可能です。
▼活用例
大量の部品番号の一括読み取り(複数部品の同時点検)
商品コードの連続スキャン(棚卸し作業の効率化)
ロット番号の一括処理(製造ロットの一括管理)
製造番号の連続読み取り(製造ラインでの一括記録)
⑤エビデンス画像
読み取り時の画面(写真)をキャプチャーしてクラスターに自動保存できます。
⑥バーコード分解
区切り文字指定によるバーコード情報の自動分解が可能です。
■ 導入効果の実績
転記作業時間: 最大100%短縮を実現
転記ミス削減: 最大100%の転記ミス削減
■ 主な導入ユースケース・現場の声
①製造業での品質管理
対象業務:部品番号点検、工程検査
読み取り対象:部品番号、ロット番号、製造番号、品質管理番号
導入効果:検査時間の大幅短縮、ミスゼロを実現
②金属加工業での刻印読み取り
対象業務:金属部品の刻印文字
読み取り対象:金属プレートの刻印文字、製造番号
導入効果:点検効率向上、品質管理強化
③食品業界での品質保証
対象業務:出荷点検、消費期限チェック
読み取り対象:賞味期限、消費期限、製造日、ロット番号、商品コード
導入効果:出荷ミス防止、品質保証強化
④建設・重工業での検品作業
対象業務:配管材・構造材の検品記録
読み取り対象:配管材の刻印文字、材質記号、規格番号
導入効果:検品作業の効率化、記録の正確性向上
⑤化学・素材業界でのトレーサビリティ
対象業務:原料の受け入れ点検、LOT管理
読み取り対象:LOT番号、原料番号、製造番号、品質証明書番号
導入効果:受け入れ作業の効率化、トレーサビリティ強化
⑥設備・インフラ業界での活用
対象業務:設備メーター読み取り、インフラ点検
読み取り対象:7セグメント表示、計測値、設備番号
導入効果:点検作業の自動化、データ精度向上
■ 先行リリースの概要
対象: 現場帳票カイゼン部 参加者限定(先着100社様)
期間: 3ヶ月間の無償利用
配布: 1社あたり2ライセンス(端末2台まで)
正式リリース後の価格について
先行リリースでのフィードバック及び改良点を反映した正式版のリリースを先行リリース後に予定。
価格(定価):端末単位の年額サブスクリプション(¥38,000/台・税別)
■ 先行リリースの申し込み方法
(https://kaizenbu.i-reporter.jp/announcements/xladgjwxui4edsns)
申し込みの流れ
1. ユーザーコミュニティ(現場帳票カイゼン部)に参加
2. 申し込みフォーム送信
3. 弊社による審査・確認
4. ライセンス配布
4. ご利用開始
■ 先行リリース及び、ユーザーコミュニティ参加者限定の背景について
①多様な現場・業務環境への対応を行うため
お客様の業務現場やIT環境、そして帳票運用のシチュエーションは想像以上に多岐にわたります。
全てのお客様の利用状況を、弊社だけで網羅的に想定し、AI学習データを用意することは現実的ではありません。だからこそ、実際の現場で使っていただくことで得られるデータや、気づき、学びが不可欠だと考えています。
②お客様との協同開発体制を持つため
i-Repo EdgeOCRのAIモデルやUI/UXは、机上で完成させるものではなく、お客様と一緒になり「進化させていく」必要があると考えております。そのため、現場での声やリアルな体験をプロダクト開発に直接反映させながら、「ともに育てる」スタンスを大切にしています。
③コミュニティ参加者限定の理由
現場からいただくご意見を一つ一つ丁寧に分析し、着実に製品へ反映していくことを目的としています。
④金属刻印文字・DataMatrixコードは、方式により読み取り精度に改善が必要
先行リリース時点、金属表面の文字やDataMatrixコードの読み取りについては、方式によって精度が異なる状況です。先行リリースでは、お客様のご協力を得ながら、コミュニティ内で読取りできなかった対象物の画像データやサンプルワーク等を共有いただき、読み取り精度の向上を図ってまいります。
(※お客様の現場でのi-Repo EdgeOCRのスキャンによって、自動的に学習データに利用されることはございません。AIの学習は、ご提供を許可いただいた画像データやサンプルワークを対象とします。)
▼金属表面の文字読み取り精度の状況について
刻印: ◎(読める・安定運用中)
レーザーマーキング・レーザー刻印: ◎(読める・安定運用中)
ドットピン: 精度不十分/AI学習中(読み取り精度が安定しない。AIが学習中のため、サンプル収集にご協力をお願いしま)
鋳造: 精度不十分/AI学習中(個体差が大きく、AIによる追加学習が必要です)
▼DataMatrixコード読み取り精度の状況について
レーザーマーキング: ◎(読める・安定運用中)
ドットピン: 精度不十分/AI学習中(現状読み取りに難あり。AIが学習中のため、サンプル収集にご協力をお願いします)
穴あけ(打ち抜き): 精度不十分/AI学習中(条件によって読み取れる場合あり。AIが学習中のため、サンプル収集にご協力をお願いします)
▼AI学習を目的としたサンプル画像提供協力のお願い
精度が不十分な方式(ドットピン、鋳造文字、打ち抜きDataMatrixなど)については、AI学習中のため、現場帳票カイゼン部内で、以下のサンプル提供にご協力をいただけますと幸いです。
①ドットピンや鋳造文字、打ち抜きDataMatrixの「読めた/読めなかった」サンプル画像、または、実際のサンプル
②現場で実際に使われている金属部品の写真・データまたは、実際のサンプル
③刻印/レーザーマーキングの「読取成功事例」または、実際のサンプル
お客様からのフィードバックをいただくことで、金属刻印文字とDataMatrixコードの読み取り精度を段階的に向上させ、より多くの現場で活用いただける製品を目指してまいります。
■ フィードバック収集体制について
先行リリースでご利用いただくお客様からのフィードバックはi-Reporterのユーザーコミュニティ「現場帳票カイゼン部」にて実施いたします。
▼フィードバック収集場所と方法について
・フィードバック収集場所: 現場帳票カイゼン部内にi-Repo EdgeOCR先行リリース提供企業様で、限定メニューを開放いたします。
・専用メニュー: i-Repo EdgeOCR専用の意見交換・フィードバックメニューを用意。先行リリースにお申込みいただいた方だけがアクセス・投稿可能
・アクセス制限: 先行リリース申込者のみ参加可能なクローズドな環境で、率直なフィードバックとリアルな課題共有をいただくことを目的としております。
▼フィードバック収集専用メニューの内容について
1.カイゼン要望: 操作性・UI/UXで「ここがもっとこうだったら」という具体的なご要望を投稿いただくメニューです。
2. 読めなかったもの報告(非金属):「非金属の対象物を正しく読めなかった」など、現場で実際に起きた問題を共有するメニューです。
3. 読めなかったもの報告(金属):「金属の対象物を正しく読めなかった」など、現場で実際に起きた問題を共有するメニューです。
4. 成功事例: 「正しく対象物を読み取れた」「目視確認・転記の手間が大幅に減った」といった成功体験のシェアを行うメニューです。
今回のi-Repo EdgeOCR 先行リリースでは、「現場帳票カイゼン部」を、シムトップスと現場をつなぐ"密接なパイプライン"として運用し、お客様から寄せられた意見・事例・課題報告を毎週分析し、プロダクトのカイゼンに活かしてまいります。
■ 今後の展開
先行リリース開始:2025年7月30日
正式リリース予定:2025年11月1日
価格(定価):端末単位の年額サブスクリプション(¥38,000/台・税別)
▼今後予定されている読み取り精度の向上に寄与する機能について
様々なフィードバックの収集を行いつつ、順次機能を改善しアップデートします。
・読み取り精度の向上機能
・読み取り条件の詳細設定機能
・定型ラベルの複数文字の読み取りの精度向上(AI-OCR)
・金属文字、DataMatrixコードの読み取りの精度向上(AI-OCR)
・多段列文字の読み取り(AI-OCR)・非定型ラベルの読み取り(AI-OCR)
i-Repo EdgeOCR先行リリースセミナーのご案内
i-Repo EdgeOCRの機能詳細とデモンストレーションを通じて、エッジAIによる高速OCRの実力をご紹介。転記作業の自動化で業務効率を最大100%向上させる新機能の活用事例と先行リリースについて詳しくご説明いたします。
▼開催日時
2025年8月6日(水)14:00〜15:00
▼開催形式
Zoomウェビナー
▼セミナー内容
・先行リリース内容 詳細説明
・i-Repo EdgeOCR 機能詳細説明
・i-Repo EdgeOCR デモンストレーション
・先行リリースのお申し込みについてご案内
「i-Repo EdgeOCR先行リリースセミナー」申し込みフォーム
https://application.i-reporter.jp/edgeocr-pre-release-seminar
今後も多くのお客様へ、i-Reporterを通じた現場の課題解決を推進し、企業の業務改革と活動の発展を支援して参ります。
引き続き、よろしくお願いします。
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