女性の活躍に関する意識調査2020
ソニー生命調べ/全国の20歳~69歳の女性1,000名にアンケート
このたび、ソニー生命保険株式会社(代表取締役社長 萩本 友男)は、2020年9月28日~9月30日の3日間、全国の20歳~69歳の女性に対し、今年で6回目となる「女性の活躍に関する意識調査2020」をインターネットリサーチで実施し、1,000名の有効サンプルの集計結果を公開しました。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)
社会で女性が活躍できる環境を整備することを目的として「女性活躍推進法」が2016年4月に施行されてから4年以上が経過しました。女性を取り巻く環境や女性の意識や行動はどのように変化しているのでしょうか。
◆女性の4割が「家庭で女性がイキイキと活躍していると思う」
◆女性の3割半が「職場で女性がイキイキと活躍していると思う」
全国の20歳~69歳の女性1,000名(全回答者)に、日本では女性がどの程度イキイキと活躍していると思うか聞いたところ、【家庭】については「非常にイキイキと活躍していると思う」は7.8%、「ややイキイキと活躍していると思う」は32.3%で、合計した『イキイキと活躍していると思う』は40.1%となりました。
同様に、『イキイキと活躍していると思う』と回答した人の割合は、【職場】では36.9%、【地域社会】では28.6%、【ネットコミュニティ】では33.5%でした。
過去の調査結果と比較すると、【家庭】では『イキイキと活躍していると思う』と回答した人の割合は2019年42.9%→2020年40.1%、【職場】では2019年37.7%→2020年36.9%、【地域社会】では2019年29.3%→2020年28.6%と、いずれも昨年から若干下降しました。また、【ネットコミュニティ】では『イキイキと活躍していると思う』と回答した人の割合は2017年43.0%→2019年33.2%→2020年33.5%と、下降に転じた昨年の水準を引き継ぐ結果となりました。 (図1)
(図1)
◆家事・育児や地域社会での貢献を時給換算するといくら?
「未就学児の育児・世話」は平均1,673円で昨年調査から185円上昇、
「PTA活動」は平均1,286円で188円上昇、
「親戚づきあい」は平均1,200円で191円上昇、家事等の時給評価額は上昇傾向に
次に、全回答者(1,000名)に、日々の家事・育児や地域社会での貢献などを時給に換算するといくらになると思うか聞きました。
平均額をみると、「(未就学児の)育児・世話」(1,673円)が最も高く、次いで、「(小学生以上の子どもの)育児・世話」(1,376円)、「PTA活動」(1,286円)となりました。以降、「親戚づきあい」(1,200円)、「食事の準備・後片付け」(1,184円)、「掃除・洗濯」(1,030円)、「地域とのつきあい(自治会・町内会など)」(1,016円)が続きました。 (図2)
(図2)
昨年の調査結果と比較すると、平均額アップの傾向が鮮明となり、「(未就学児の)育児・世話」は185円(2019年1,488円→2020年1,673円)、「(小学生以上の子どもの)育児・世話」は146円(2019年1,230円→2020年1,376円)、「PTA活動」は188円(2019年1,098円→2020年1,286円)、「親戚づきあい」は191円(2019年1,009円→2020年1,200円)、「食事の準備・後片付け」は87円(2019年1,097円→2020年1,184円)の上昇となりました。育児などの家事や地域での社会貢献活動を、難易度の高さや貢献の大きさという観点から、高く評価する人が増えているのではないでしょうか。 (図3)
(図3)
◆働く女性の5割が「現在の生活に満足している」、ワーママでは6割
◆働く女性の3割半が「バリキャリ志向」、30代では4割強
働く女性は現在の生活や今後の働き方、就労環境についてどのように感じているのでしょうか。
有職女性(594名)に、現在の生活に満足しているかどうか聞いたところ、「非常にそう思う」は8.1%、「ややそう思う」は41.2%で、合計した『そう思う』は49.3%となりました。
子どもの有無別にみると、現在の生活に満足している人の割合は、子どもがいる人では60.1%と、全体と比べて10.8ポイント高くなりました。 (図4)
(図4)
キャリア観について、今後(も)、バリバリとキャリアを積んでいきたいかどうか聞いたところ、『そう思う』は34.2%となりました。働く女性の3人に1人がバリキャリ志向であることがわかりました。
年代別にみると、『そう思う』と回答した人の割合は若年層で高い傾向がみられ、20代は40.3%、30代は41.4%でした。
また、子どもの有無別にみると、子どもがいる人では40.6%と、子どもがいない人(28.4%)と比べて12.2ポイント高くなりました。 (図5)
(図5)
◆管理職への打診があったら? 「受けてみたい」は働く女性の2割未満
◆管理職になりたくない理由 TOP2「責任が重くなるから」「ストレスが増えそうだから」
また、管理職への打診があれば、受けてみたいかどうか聞いたところ、『そう思う』は18.7%となったのに対し、「全くそう思わない」と「あまりそう思わない」を合計した『そう思わない』は53.9%となりました。管理職になることに対しては消極的な人が多いようです。
年代別にみると、『そう思わない』と回答した人の割合は60代(65.2%)が最も高く、次いで、30代(60.9%)、50代(56.6%)となりました。 (図6)
(図6)
管理職への打診があれば、受けてみたいと思わない人(320名)に、その理由を聞いたところ、「責任が重くなるから」(50.6%)と「ストレスが増えそうだから」(49.7%)が高くなりました。今以上にプレッシャーを抱えることやストレスを感じることは避けたいという人が多いようです。以降、「管理職に向いていないと思うから」(42.8%)、「管理職になる自信がないから」(33.4%)、「管理職を見ていると大変そうだから」(32.5%)が続きました。
子どもの有無別にみると、「仕事と家庭の両立が難しくなるから」は子どもがいる人では44.2%と、子どもがいない人(18.5%)と比べて25.7ポイント高くなりました。ワーキングマザー(ワーママ)には、管理職になることで仕事と家庭のバランスが崩れてしまうことを懸念している人が多いのではないでしょうか。 (図7)
(図7)
◆働く女性の3人に2人が「女性が社会で働くには不利な点が多いと思う」
◆働く女性の3割が「本当は専業主婦になりたい」、20代では4割強
有職女性(594名)に、女性が社会で働くには不利な点が多いと思うかどうか聞いたところ、『そう思う』は66.8%となりました。働く女性の3人に2人は、今の社会には女性にとって働きづらいところがあると問題意識を持っていることがわかりました。
年代別にみると、『そう思う』と回答した人の割合は60代(78.3%)が最も高く、次いで、50代(70.5%)、30代(68.8%)となりました。 (図8)
(図8)
本当は専業主婦になりたいかどうか聞いたところ、『そう思う』は29.8%となりました。
年代別にみると、『そう思う』と回答した人の割合が最も高くなったのは20代(41.7%)でした。20代には専業主婦志向の人が多いようです。 (図9)
(図9)
◆働く女性のキャリア志向の変化が顕著
「バリキャリ志向」は昨年調査から9ポイント下降、「管理職志向」は12ポイント下降
◆「専業主婦志向」は昨年調査から7ポイント下降、調査開始以来最も低い水準に
有職女性の生活や仕事に関する意識について、過去の調査結果と比較すると、【今後(も)、バリバリとキャリアを積んでいきたい】では『そう思う』と回答した人の割合は9.1ポイントの下降(2019年43.3%→2020年34.2%)、【管理職への打診があれば、受けてみたい】では12.3ポイントの下降(2019年31.0%→2020年18.7%)と、いずれも2016年調査の水準に戻る結果となりました。バリキャリや管理職に対して積極的な女性が大幅に減少しました。コロナ禍による景況感の急激な悪化などを背景に、管理職が抱える責任の重さや職務環境の厳しさが増していることに、大幅減少の原因の一端があるのではないでしょうか。
一方、【本当は専業主婦になりたい】では『そう思う』と回答した人の割合は6.9ポイントの下降(2019年36.7%→2020年29.8%)と、2015年の調査開始以来最も低くなりました。 (図10)
(図10)
◆専業主婦の本音 「現在の生活に満足している」約6割、「専業主婦は苦労が多い」5割半
◆専業主婦の約3割が「本当は外に働きに行きたい」、6割半が「子育て後の再就職は厳しい」と実感
◆専業主婦の7割強が「老後の生活が心配だ」と回答
続いて、専業主婦(293名)に、生活や仕事に関する意識を聞きました。
【現在の生活に満足している】では『そう思う』は58.4%、【専業主婦は苦労が多いと思う】では56.7%となりました。現在の生活が充実していると感じている人が多い一方、専業主婦としての苦労を感じている人も多いようです。
【本当は外に働きに行きたい】では『そう思う』は28.3%、【子育て後の再就職は厳しい】では65.2%となりました。
また、【老後の生活が心配だ】では『そう思う』は72.7%となりました。専業主婦の多くが、老後の生活に不安を抱いている実態が明らかとなりました。 (図11)
(図11)
◆職場にあったらうれしい制度 1位「時短勤務」2位「在宅勤務」3位「週休3日」
「社内保育園」「子連れ出勤」といった育児関連制度も上位に
働き方や制度について質問しました。
全回答者(1,000名)に、どのような働き方や制度が職場にあると良いと思うか聞いたところ、「時短勤務」(45.7%)が最も高く、次いで、「在宅勤務」(41.5%)、「週休3日」(40.9%)となりました。労働時間を減らしたり、出社をしないで仕事を進めたりできるような働き方が望まれているようです。以降、「社内保育園」(32.4%)や「子連れ出勤」(22.9%)といった育児に関する制度も上位に挙がりました。 (図12)
(図12)
◆「夫が在宅勤務となり家事・育児の負担は軽くなった」働く既婚女性の1割半にとどまる
◆働く女性の4割半が「在宅勤務は出勤するより働きやすいと思う」
◆働く女性の5割半が「在宅勤務が普及すると女性の活躍は進むと思う」
在宅勤務(テレワーク)について質問しました。
既婚の有職女性で、今年の4月以降に配偶者が在宅勤務(テレワーク)を行った人(73名)に、今年の4月以降、家事・育児の負担は軽くなったかどうか聞いたところ、「軽くなった」は15.1%、「軽くならなかった」は84.9%となりました。夫が在宅で仕事をするようになっても、家事・育児の負担が軽くなったという人は少ないようです。 (図13)
(図13)
在宅勤務での働きやすさや、在宅勤務の女性活躍促進の効果について聞きました。
有職女性(594名)に、在宅勤務(テレワーク)は出勤するより働きやすいと思うか聞いたところ、「そう思う」は44.9%となりました。
年代別にみると、「そう思う」と回答した人の割合が最も高くなったのは20代(49.6%)でした。 (図14)
また、在宅勤務(テレワーク)が普及すると、女性の活躍は進むと思うか聞いたところ、「そう思う」は55.4%となりました。出社にとらわれない働き方が女性の活躍推進を後押しすると感じている人は多いようです。
年代別にみると、「そう思う」と回答した人の割合はこちらも20代(59.7%)が最も高くなりました。 (図15)
(図14) (図15)
◆勤務先に求める女性活躍支援 3位「長時間労働の是正」2位「子育て関連の費用補助」、1位は?
職場における女性活躍促進のための取組みについて質問しました。
有職女性(594名)に、自身の勤め先で、女性の活躍支援のために行ってほしいことを聞いたところ、「子どもの年齢に応じた短時間勤務制度の導入」(20.0%)が最も高く、次いで、「子育て関連の費用補助」(18.7%)、「長時間労働の是正」(17.7%)となりました。働きながら子育てをしっかりと行えるようにするための制度や、長時間労働にならないようにするための制度が求められているようです。以降、「在宅勤務制度の導入」(15.8%)、「女性管理職の積極的な登用」(13.3%)が続きました。 (図16)
(図16)
◆勤務先で取り入れられている女性活躍支援 2位「女性管理職の積極的な登用」、1位は?
では、実際にはどのような制度が取り入れられているのでしょうか。
有職女性(594名)に、自身の勤め先で、女性の活躍支援のために行われていることを聞いたところ、「子どもの年齢に応じた短時間勤務制度の導入」(18.2%)が最も高く、次いで、「女性管理職の積極的な登用」(11.4%)、「女性採用比率の増加」(11.3%)となりました。子どもの成長段階に合わせて時短勤務をできるようにする制度や、女性管理職や女性社員を増やす制度を取り入れているところが多いようです。以降、「長時間労働の是正」(10.9%)、「在宅勤務制度の導入」(8.9%)が続きました。 (図17)
(図17)
◆“活躍している女性”として思い浮かぶ有名人
スポーツ界では「大坂なおみさん」、芸能界では「指原莉乃さん」
◆SNSで“活躍している女性”として思い浮かぶ有名人 1位「渡辺直美さん」
全回答者(1,000名)に、“活躍している女性”として思い浮かぶ有名人を、スポーツ界とSNS、芸能界の3つのジャンルごとに聞きました。
まず、スポーツ界では、「大坂なおみさん」がダントツ、2位「池江璃花子さん」、3位「渋野日向子さん」となりました。
1位の大坂なおみさんを選んだ理由をみると、「テニス界を牽引する存在だと思うから」(20代)や「スポーツで社会問題に立ち向かう姿が素晴らしいから」(40代)といったコメントがみられました。 (図18)
SNSでは、1位「渡辺直美さん」、2位「フワちゃん」、3位「辻希美さん」となりました。
1位の渡辺直美さんを選んだ理由をみると、「発信力が強く親しみやすいから」(40代)や「国内外問わず、発信に対する反響が大きいから」(60代)といったコメントが多く挙げられました。 (図19)
また、芸能界では、1位「指原莉乃さん」、2位「フワちゃん」、3位「綾瀬はるかさん」となりました。
1位の指原莉乃さんを選んだ理由をみると、「自分の意見をしっかり言えているから」(30代)や「タレントとして活躍するだけでなく、自らプロデュースも手掛けているから」(50代)といったコメントが挙げられました。自分の意見を強く持っていたり、主体的に活動していたりするような人を“活躍している人”とイメージする人が多いようです。 (図20)
(図18) (図19)(図20)
◆“活躍している女性”として思い浮かぶアニメ・マンガのキャラ TOP3「フグ田サザエ」「ナミ」「峰不二子」
◆“職場の同僚になってほしい男性”として思い浮かぶアニメ・マンガのキャラ 1位「フグ田マスオ」
◆“職場の部下になってほしい男性”として思い浮かぶアニメ・マンガのキャラ 1位「江戸川コナン」
続いて、“活躍している女性”や“理想の同僚・部下”をテーマに、イメージに合うアニメやマンガのキャラクターについて聞きました。
“活躍している女性”として思い浮かぶアニメ・マンガのキャラを聞いたところ、1位「フグ田サザエ」、2位「ナミ」、3位「峰不二子」、4位「竈門禰豆子」、5位「月野うさぎ」となりました。 (図21)
(図21)
また、理想の同僚や理想の部下に関するイメージについて聞いたところ、“職場の同僚になってほしい男性”として思い浮かぶアニメ・マンガのキャラでは1位「フグ田マスオ」、2位「モンキー・D・ルフィ」「江戸川コナン」、“職場の部下になってほしい男性”として思い浮かぶアニメ・マンガのキャラでは1位「江戸川コナン」、2位「ドラえもん」、3位「竈門炭治郎」となりました。 (図22)(図23)
(図22) (図23)
また、属性別集計において抜粋して表示している場合は、n数を合計しても全体と一致しないことがございます。
◆女性の4割が「家庭で女性がイキイキと活躍していると思う」
◆女性の3割半が「職場で女性がイキイキと活躍していると思う」
全国の20歳~69歳の女性1,000名(全回答者)に、日本では女性がどの程度イキイキと活躍していると思うか聞いたところ、【家庭】については「非常にイキイキと活躍していると思う」は7.8%、「ややイキイキと活躍していると思う」は32.3%で、合計した『イキイキと活躍していると思う』は40.1%となりました。
同様に、『イキイキと活躍していると思う』と回答した人の割合は、【職場】では36.9%、【地域社会】では28.6%、【ネットコミュニティ】では33.5%でした。
過去の調査結果と比較すると、【家庭】では『イキイキと活躍していると思う』と回答した人の割合は2019年42.9%→2020年40.1%、【職場】では2019年37.7%→2020年36.9%、【地域社会】では2019年29.3%→2020年28.6%と、いずれも昨年から若干下降しました。また、【ネットコミュニティ】では『イキイキと活躍していると思う』と回答した人の割合は2017年43.0%→2019年33.2%→2020年33.5%と、下降に転じた昨年の水準を引き継ぐ結果となりました。 (図1)
(図1)
◆家事・育児や地域社会での貢献を時給換算するといくら?
「未就学児の育児・世話」は平均1,673円で昨年調査から185円上昇、
「PTA活動」は平均1,286円で188円上昇、
「親戚づきあい」は平均1,200円で191円上昇、家事等の時給評価額は上昇傾向に
次に、全回答者(1,000名)に、日々の家事・育児や地域社会での貢献などを時給に換算するといくらになると思うか聞きました。
平均額をみると、「(未就学児の)育児・世話」(1,673円)が最も高く、次いで、「(小学生以上の子どもの)育児・世話」(1,376円)、「PTA活動」(1,286円)となりました。以降、「親戚づきあい」(1,200円)、「食事の準備・後片付け」(1,184円)、「掃除・洗濯」(1,030円)、「地域とのつきあい(自治会・町内会など)」(1,016円)が続きました。 (図2)
(図2)
昨年の調査結果と比較すると、平均額アップの傾向が鮮明となり、「(未就学児の)育児・世話」は185円(2019年1,488円→2020年1,673円)、「(小学生以上の子どもの)育児・世話」は146円(2019年1,230円→2020年1,376円)、「PTA活動」は188円(2019年1,098円→2020年1,286円)、「親戚づきあい」は191円(2019年1,009円→2020年1,200円)、「食事の準備・後片付け」は87円(2019年1,097円→2020年1,184円)の上昇となりました。育児などの家事や地域での社会貢献活動を、難易度の高さや貢献の大きさという観点から、高く評価する人が増えているのではないでしょうか。 (図3)
(図3)
◆働く女性の5割が「現在の生活に満足している」、ワーママでは6割
◆働く女性の3割半が「バリキャリ志向」、30代では4割強
働く女性は現在の生活や今後の働き方、就労環境についてどのように感じているのでしょうか。
有職女性(594名)に、現在の生活に満足しているかどうか聞いたところ、「非常にそう思う」は8.1%、「ややそう思う」は41.2%で、合計した『そう思う』は49.3%となりました。
子どもの有無別にみると、現在の生活に満足している人の割合は、子どもがいる人では60.1%と、全体と比べて10.8ポイント高くなりました。 (図4)
(図4)
キャリア観について、今後(も)、バリバリとキャリアを積んでいきたいかどうか聞いたところ、『そう思う』は34.2%となりました。働く女性の3人に1人がバリキャリ志向であることがわかりました。
年代別にみると、『そう思う』と回答した人の割合は若年層で高い傾向がみられ、20代は40.3%、30代は41.4%でした。
また、子どもの有無別にみると、子どもがいる人では40.6%と、子どもがいない人(28.4%)と比べて12.2ポイント高くなりました。 (図5)
(図5)
◆管理職への打診があったら? 「受けてみたい」は働く女性の2割未満
◆管理職になりたくない理由 TOP2「責任が重くなるから」「ストレスが増えそうだから」
また、管理職への打診があれば、受けてみたいかどうか聞いたところ、『そう思う』は18.7%となったのに対し、「全くそう思わない」と「あまりそう思わない」を合計した『そう思わない』は53.9%となりました。管理職になることに対しては消極的な人が多いようです。
年代別にみると、『そう思わない』と回答した人の割合は60代(65.2%)が最も高く、次いで、30代(60.9%)、50代(56.6%)となりました。 (図6)
(図6)
管理職への打診があれば、受けてみたいと思わない人(320名)に、その理由を聞いたところ、「責任が重くなるから」(50.6%)と「ストレスが増えそうだから」(49.7%)が高くなりました。今以上にプレッシャーを抱えることやストレスを感じることは避けたいという人が多いようです。以降、「管理職に向いていないと思うから」(42.8%)、「管理職になる自信がないから」(33.4%)、「管理職を見ていると大変そうだから」(32.5%)が続きました。
子どもの有無別にみると、「仕事と家庭の両立が難しくなるから」は子どもがいる人では44.2%と、子どもがいない人(18.5%)と比べて25.7ポイント高くなりました。ワーキングマザー(ワーママ)には、管理職になることで仕事と家庭のバランスが崩れてしまうことを懸念している人が多いのではないでしょうか。 (図7)
(図7)
◆働く女性の3人に2人が「女性が社会で働くには不利な点が多いと思う」
◆働く女性の3割が「本当は専業主婦になりたい」、20代では4割強
有職女性(594名)に、女性が社会で働くには不利な点が多いと思うかどうか聞いたところ、『そう思う』は66.8%となりました。働く女性の3人に2人は、今の社会には女性にとって働きづらいところがあると問題意識を持っていることがわかりました。
年代別にみると、『そう思う』と回答した人の割合は60代(78.3%)が最も高く、次いで、50代(70.5%)、30代(68.8%)となりました。 (図8)
(図8)
本当は専業主婦になりたいかどうか聞いたところ、『そう思う』は29.8%となりました。
年代別にみると、『そう思う』と回答した人の割合が最も高くなったのは20代(41.7%)でした。20代には専業主婦志向の人が多いようです。 (図9)
(図9)
◆働く女性のキャリア志向の変化が顕著
「バリキャリ志向」は昨年調査から9ポイント下降、「管理職志向」は12ポイント下降
◆「専業主婦志向」は昨年調査から7ポイント下降、調査開始以来最も低い水準に
有職女性の生活や仕事に関する意識について、過去の調査結果と比較すると、【今後(も)、バリバリとキャリアを積んでいきたい】では『そう思う』と回答した人の割合は9.1ポイントの下降(2019年43.3%→2020年34.2%)、【管理職への打診があれば、受けてみたい】では12.3ポイントの下降(2019年31.0%→2020年18.7%)と、いずれも2016年調査の水準に戻る結果となりました。バリキャリや管理職に対して積極的な女性が大幅に減少しました。コロナ禍による景況感の急激な悪化などを背景に、管理職が抱える責任の重さや職務環境の厳しさが増していることに、大幅減少の原因の一端があるのではないでしょうか。
一方、【本当は専業主婦になりたい】では『そう思う』と回答した人の割合は6.9ポイントの下降(2019年36.7%→2020年29.8%)と、2015年の調査開始以来最も低くなりました。 (図10)
(図10)
◆専業主婦の本音 「現在の生活に満足している」約6割、「専業主婦は苦労が多い」5割半
◆専業主婦の約3割が「本当は外に働きに行きたい」、6割半が「子育て後の再就職は厳しい」と実感
◆専業主婦の7割強が「老後の生活が心配だ」と回答
続いて、専業主婦(293名)に、生活や仕事に関する意識を聞きました。
【現在の生活に満足している】では『そう思う』は58.4%、【専業主婦は苦労が多いと思う】では56.7%となりました。現在の生活が充実していると感じている人が多い一方、専業主婦としての苦労を感じている人も多いようです。
【本当は外に働きに行きたい】では『そう思う』は28.3%、【子育て後の再就職は厳しい】では65.2%となりました。
また、【老後の生活が心配だ】では『そう思う』は72.7%となりました。専業主婦の多くが、老後の生活に不安を抱いている実態が明らかとなりました。 (図11)
(図11)
◆職場にあったらうれしい制度 1位「時短勤務」2位「在宅勤務」3位「週休3日」
「社内保育園」「子連れ出勤」といった育児関連制度も上位に
働き方や制度について質問しました。
全回答者(1,000名)に、どのような働き方や制度が職場にあると良いと思うか聞いたところ、「時短勤務」(45.7%)が最も高く、次いで、「在宅勤務」(41.5%)、「週休3日」(40.9%)となりました。労働時間を減らしたり、出社をしないで仕事を進めたりできるような働き方が望まれているようです。以降、「社内保育園」(32.4%)や「子連れ出勤」(22.9%)といった育児に関する制度も上位に挙がりました。 (図12)
(図12)
◆「夫が在宅勤務となり家事・育児の負担は軽くなった」働く既婚女性の1割半にとどまる
◆働く女性の4割半が「在宅勤務は出勤するより働きやすいと思う」
◆働く女性の5割半が「在宅勤務が普及すると女性の活躍は進むと思う」
在宅勤務(テレワーク)について質問しました。
既婚の有職女性で、今年の4月以降に配偶者が在宅勤務(テレワーク)を行った人(73名)に、今年の4月以降、家事・育児の負担は軽くなったかどうか聞いたところ、「軽くなった」は15.1%、「軽くならなかった」は84.9%となりました。夫が在宅で仕事をするようになっても、家事・育児の負担が軽くなったという人は少ないようです。 (図13)
(図13)
在宅勤務での働きやすさや、在宅勤務の女性活躍促進の効果について聞きました。
有職女性(594名)に、在宅勤務(テレワーク)は出勤するより働きやすいと思うか聞いたところ、「そう思う」は44.9%となりました。
年代別にみると、「そう思う」と回答した人の割合が最も高くなったのは20代(49.6%)でした。 (図14)
また、在宅勤務(テレワーク)が普及すると、女性の活躍は進むと思うか聞いたところ、「そう思う」は55.4%となりました。出社にとらわれない働き方が女性の活躍推進を後押しすると感じている人は多いようです。
年代別にみると、「そう思う」と回答した人の割合はこちらも20代(59.7%)が最も高くなりました。 (図15)
(図14) (図15)
◆勤務先に求める女性活躍支援 3位「長時間労働の是正」2位「子育て関連の費用補助」、1位は?
職場における女性活躍促進のための取組みについて質問しました。
有職女性(594名)に、自身の勤め先で、女性の活躍支援のために行ってほしいことを聞いたところ、「子どもの年齢に応じた短時間勤務制度の導入」(20.0%)が最も高く、次いで、「子育て関連の費用補助」(18.7%)、「長時間労働の是正」(17.7%)となりました。働きながら子育てをしっかりと行えるようにするための制度や、長時間労働にならないようにするための制度が求められているようです。以降、「在宅勤務制度の導入」(15.8%)、「女性管理職の積極的な登用」(13.3%)が続きました。 (図16)
(図16)
◆勤務先で取り入れられている女性活躍支援 2位「女性管理職の積極的な登用」、1位は?
では、実際にはどのような制度が取り入れられているのでしょうか。
有職女性(594名)に、自身の勤め先で、女性の活躍支援のために行われていることを聞いたところ、「子どもの年齢に応じた短時間勤務制度の導入」(18.2%)が最も高く、次いで、「女性管理職の積極的な登用」(11.4%)、「女性採用比率の増加」(11.3%)となりました。子どもの成長段階に合わせて時短勤務をできるようにする制度や、女性管理職や女性社員を増やす制度を取り入れているところが多いようです。以降、「長時間労働の是正」(10.9%)、「在宅勤務制度の導入」(8.9%)が続きました。 (図17)
(図17)
◆“活躍している女性”として思い浮かぶ有名人
スポーツ界では「大坂なおみさん」、芸能界では「指原莉乃さん」
◆SNSで“活躍している女性”として思い浮かぶ有名人 1位「渡辺直美さん」
全回答者(1,000名)に、“活躍している女性”として思い浮かぶ有名人を、スポーツ界とSNS、芸能界の3つのジャンルごとに聞きました。
まず、スポーツ界では、「大坂なおみさん」がダントツ、2位「池江璃花子さん」、3位「渋野日向子さん」となりました。
1位の大坂なおみさんを選んだ理由をみると、「テニス界を牽引する存在だと思うから」(20代)や「スポーツで社会問題に立ち向かう姿が素晴らしいから」(40代)といったコメントがみられました。 (図18)
SNSでは、1位「渡辺直美さん」、2位「フワちゃん」、3位「辻希美さん」となりました。
1位の渡辺直美さんを選んだ理由をみると、「発信力が強く親しみやすいから」(40代)や「国内外問わず、発信に対する反響が大きいから」(60代)といったコメントが多く挙げられました。 (図19)
また、芸能界では、1位「指原莉乃さん」、2位「フワちゃん」、3位「綾瀬はるかさん」となりました。
1位の指原莉乃さんを選んだ理由をみると、「自分の意見をしっかり言えているから」(30代)や「タレントとして活躍するだけでなく、自らプロデュースも手掛けているから」(50代)といったコメントが挙げられました。自分の意見を強く持っていたり、主体的に活動していたりするような人を“活躍している人”とイメージする人が多いようです。 (図20)
(図18) (図19)(図20)
◆“活躍している女性”として思い浮かぶアニメ・マンガのキャラ TOP3「フグ田サザエ」「ナミ」「峰不二子」
◆“職場の同僚になってほしい男性”として思い浮かぶアニメ・マンガのキャラ 1位「フグ田マスオ」
◆“職場の部下になってほしい男性”として思い浮かぶアニメ・マンガのキャラ 1位「江戸川コナン」
続いて、“活躍している女性”や“理想の同僚・部下”をテーマに、イメージに合うアニメやマンガのキャラクターについて聞きました。
“活躍している女性”として思い浮かぶアニメ・マンガのキャラを聞いたところ、1位「フグ田サザエ」、2位「ナミ」、3位「峰不二子」、4位「竈門禰豆子」、5位「月野うさぎ」となりました。 (図21)
(図21)
また、理想の同僚や理想の部下に関するイメージについて聞いたところ、“職場の同僚になってほしい男性”として思い浮かぶアニメ・マンガのキャラでは1位「フグ田マスオ」、2位「モンキー・D・ルフィ」「江戸川コナン」、“職場の部下になってほしい男性”として思い浮かぶアニメ・マンガのキャラでは1位「江戸川コナン」、2位「ドラえもん」、3位「竈門炭治郎」となりました。 (図22)(図23)
(図22) (図23)
注:本調査レポートの百分率表示は小数点第2位で四捨五入の丸め計算を行っているため、合計しても100%とならない場合がございます。
また、属性別集計において抜粋して表示している場合は、n数を合計しても全体と一致しないことがございます。
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