「同じ山に生きる者同士、けものと猟師は対等だ」。猟師たちの言葉から紡ぐ、日本の森や山で今起きていること。一人前の『山の猟師』になるワザを、ベテラン猟師が教える一冊！

株式会社誠文堂新光社（東京都文京区）は、2016年9月9日（金）に、『私、山の猟師になりました。』を刊行いたしました。

近年、シカ、イノシシ、クマなどの鳥獣害が増えていることもあり、猟銃免許に興味を持つ人が増えています。しかし、免許をとっただけでは、実際に動物をとることは技術的に難しいものがあります。ベテラン猟師に習いながら狩猟の「いろは」を学ばなければ、本当の猟師にはなれないのです。
 

では本当の猟師とは何か？ 　動物を仕留めることができる、それだけでは猟師とは言えません。けものの命と直接向き合うためには、それぞれに美学や哲学があります。そして、けものが増加している日本の山で何が起こっているのか、自然の声に耳を傾けることができて初めて猟師と言えるのでしょう。

本書には、出自も世代も、普段の仕事も異なる11人の猟師が登場します。チームで獲物を追い込む巻き狩りの方法、名罠師の罠の仕掛け方、猟犬との関係、シカの解体といった具体的なワザはもちろん、自身の経験談や技術の身につけかた、そして、けものと自然とどう向き合うかを伝えています。

【目 次】
はじめに
＜実例編＞こんな狩猟をやってます
File01 森とけものを守るのが本物の猟師だ （株）森守　黒田利貴男さん（静岡県）
File02 若手猟師が少ない今こそ、チャンスだ！（株）プロット　原田祐介さん（埼玉県）
File03 狩猟者は、農家の大事なパートナーです 狩猟者養成塾ぴよっこクラブ 虎谷 健さん（東京都）
File04 生きるために、サルは食い、僕は撃つ。これは戦いです。 山賊アジト 網倉勇太さん（山梨県）
File05 40年続けた料理をやめて、マタギになるかもしれません シェ・やまのべ 山野辺 宏さん（福島県）
File06 捕獲も、解体も、美しくせなあかんのです 足立善徳さん（兵庫県）
File07 クマに感謝する「熊まつり」やらずにはいられません 大滝 剛さん（新潟県）
File08 シカ肉の魅力を伝えていけば、きっと一生の仕事になる 「田歌舎」 藤原 誉さん（京都府）
File09 人間が持っている能力を最大限に生かしたい 「田歌舎」西村 舞さん（京都府）
File10 一度殺したシカを二度殺したくはありません 小野寺 望さん（宮城県）
File11 狩猟の世界は山とけものと犬が師匠です 羽田健志さん・山梨県猟友会青年部（山梨県）
＜コラム＞データで見る国内の狩猟事情 1 全国の狩猟者数の推移は？
＜情報編＞狩猟を始める前に知っておくこと
狩猟者（ハンター）になるまで～手続きと諸経費～
１「狩猟」という営み／狩猟のスタイル／捕獲の種類と時期
２狩猟免許の取得について／狩猟免許試験の内容
３猟具の所持について／猟銃を所持するための手続き
４狩猟者登録について／狩猟者登録に必要なもの
５経費はどのくらい必要か？
狩猟の種類と方法
罠猟／網猟／銃猟
＜コラム＞データで見る国内の狩猟事情 2 鳥獣被害の現状と対策

【著者プロフィール】
三好かやの（みよしかやの）
フリーライター。1965年宮城県生まれ。食材の世界を中心に「種からゴミまで」取材を展開。2011年3月の東日本大震災以降、被災地の生産者や、食に関わる人たちの取材に積極的に取り組んでいる。『私、農家になりました。』、『私、海の漁師になりました。』（共著・誠文堂新光社）、『東北のすごい生産者に会いに行く』（共著・柴田書店）等がある。

【書籍概要】
書 名：『私、山の猟師になりました。』
著 者：三好かやの
仕 様：四六判、168ページ
定 価：1500円＋税
配本日：2016年9月9日（金）
ISBN：978-4-416-51619-5

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