【岐阜県高山市】飛騨の伝統工芸品「宮笠」の生産が最盛期を迎えています
毎年1月24日開催の恒例の市「二十四日市」で販売されます
飛騨地方の民芸品や特産品などが並ぶ岐阜県高山市の「二十四日市」を前に、同市一之宮町の問坂義一さんの工房では、伝統工芸品「宮笠(みやがさ)」の製作が最盛期を迎えています(1月16日撮影)。
宮笠づくりは、農閑期の副業として江戸時代から始められ、約300年の歴史があります。戦後のピーク時には100軒ほどの家庭で作られていましたが、現在は高山市一之宮町の問坂さんの工房1軒だけで作られています。
地元の霊山「位山」で採れたヒノキやイチイの木の皮を薄く削って、幅約6ミリの細長い短冊状「ヒデ」を作り、手作業で手際よく編み上げていきます。セミの形に見た飾りを付けたものや、イチイの赤とヒノキの白を組み合わせたものなど、色や編み方を変えて複数のデザインで製作しています。
暑い日はヒデが乾燥し収縮することで通気性が良くなって日差しを防ぎ、雨や雪の日はヒデが膨張することで隙間が閉じて水を遮断するなど実用性が高く、1年を通して使える優れものです。飛騨地方では農作業や雪かきの時に使う方も多いですが、最近はインテリアとして飾る方もいらっしゃるそうです。
問坂義一さんと息子の和彦さんは、父や祖父から受け継いだ宮笠の作り方を大切にし、製作に励んでいます。宮笠は、使用する木材や形・デザイン(模様)・大きさによって価格が異なり、今年は1個3,500円~7,000円で、1月24日に中心市街地の商店街で開催される「二十四日市」で販売される予定です。
一之宮地域について
一之宮地域は、高山市の南側に位置し、分水嶺を成す位山を中心とする山麓に美しいのどかな田園風景が広がる源流の里です。臥龍桜やツメタの大イチイをはじめ巨樹、巨木など自然豊かで、飛騨一宮水無神社や飛騨生きびな祭、位山巨石群、位山道など歴史とロマンにあふれる地域資源が数多くある地域です。
【本件に関するお問い合わせ】
高山市役所広報公聴課
住所:〒506-8555 岐阜県高山市花岡町2丁目18番地
電話:0577-35-3134
FAX:0577-35-3174
メールアドレス:kouhou@city.takayama.lg.jp
すべての画像