日本初、人の動きを電波で検出するWi-Fi7センシング機能を搭載したHUAWEI社製APを発売 & データセンター構築

~スマートメータを活用したサービスとの連携で安心・安全を提供~

株式会社ビーマップ

 株式会社ビーマップ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:杉野文則 以下当社)は「IEEE 802.11bf」としてWi-Fi(無線LAN)の規格に盛り込まれるセンサー機能を搭載したHUAWEI社製アクセスポイントを2025年6月2日(月)に発売します。また、5月28日(水)~30日(金)に東京ビッグサイトで開催される「ワイヤレスジャパン 2025」会場にて、本製品を展示する予定です。

■Wi-Fiセンシングとは

 Wi-Fiの電波を活用して、電波の揺らぎによって人間や動物の行動を検知するもので、「IEEE 802.11bf」として規格化されています。

 Wi-Fiの電波は人間や動物、金属といった障害物に対して、電波が揺らぐ性質があります。この性質を利用し、電波の伝わり方を測定することによって、その場に人や動物がいるか、いないかなどが検知できます。

 従来、赤外線のモーションセンサー、カメラ映像でも人の動きは検知できました。しかし、広いエリアをモーションセンサーで検知するには多くのセンサーが必要となり、またカメラによる検知では、そもそも対象が死角に入ってしまうと検知ができない等の欠点があります。電波を利用するWi-Fiセンシングであれば、少ない台数のAPで死角を防ぐことができ、映像を使用しないことからプライバシーにも配慮しつつ、これまでのWi-Fi機器と同様に安価に設置できます。

■発売予定の製品の特長

 今回、発売を予定している製品は、アンテナとアルゴリズムチップの一体設計によって、送信機と受信機の自己干渉の影響を最小限に抑え、送信機と受信機を単一のアクセスポイントに実装し、センシングを可能にするシングルポイント検知を実現しています。

 この手法により、様々な環境でもWi-Fi電波が届く範囲では、他の機器の連携を一切必要とせずに、人がいるかどうかの認識もできるようになります。

 また、Wi-Fiセンシング機能をWi-Fiのアクセスポイントと統合することで、Wi-Fiサービスを提供している環境下で、追加の設備を必要とせず、人が存在するかどうかが検知できます。これにより住宅や会議室などで人を検知して照明を点灯、消灯し、省エネを実現するようなスマート照明への利用、在宅不在を検知する見守りサービスへの活用が期待されます。

 将来的には、CSI推定ドップラーシフト方式の速度測定、AOA(Angle Of Arrival)/AOD(Angle Of Departure)角度測定などの技術と組み合わせることができるため、人体全体から指、腕などの一部の身体姿勢の検知や心拍などのバイタルサインの検知への応用が考えられます。

 

■データセンターの構築

 当社は、HUAWEI社と合意のもと、今回のアクセスポイントの販売にあたり、アクセスポイントから取得したデータを日本国内で処理するためのデータセンターを構築します。

 過去に手掛けた各通信事業者のデータセンターの構築経験を活かし、お客様に安心、安全にご利用頂けるように当社は努める所存です。

HUAWEI社について

 HUAWEI社(華為技術有限公司)は中国広東省深セン市に本社を置く通信機器の大手企業です。ICT、コンシューマー、クラウド、デジタルパワー、スマートカーソリューションなど、幅広い製品やサービスを提供しています。 5G技術と展開において業界の競合他社よりも先行しており、無線基地局から自社開発のアンテナやチップまで、エンドツーエンドの5Gシステムを提供しています。Wi-Fi分野においても、Wi-Fi7関連の特許の22.9%を保有しており、最先端の技術を保有しております。Wi-Fiセンシングについても、独自の技術で他を圧倒しております。

今後の計画について

 当社は、このWi-Fiセンシングに対応した製品を2025年6月2日(月)より発売します。通常のWi-Fi7のアクセスポイントにWi-Fiセンシングの機能を追加した形となる予定で、これまでの1台のアクセスポイントと同様のコストで、Wi-Fiセンシングと従来からのWi-Fi機能の両方の導入が可能となります。

 また、本製品を2025年5月28日(水)~30日(金)開催の「ワイヤレスジャパン 2025」(開催場所:東京ビッグサイト 南3・4ホール)会場の、802.11ah推進協議会(AHPC)と無線LANビジネス推進連絡会(Wi-Biz)の共同ブースにて展示する予定です。

 さらに、日本国内でデータをAI等で解析するデータセンターの構築を、2025年夏を目途に進めます。

当社代表取締役社長 杉野文則よりコメント

 このたび、当社はHUAWEI社の協力により、日本初のWi-Fi 7センシング機能が利用可能なアクセスポイントの販売を開始することとなりました。6月発売予定の製品はWi-Fi 7のアクセスポイントにWi-Fiセンシングの機能を追加する形となり、これまでのWi-Fiアクセスポイントと同様の安価な価格でWi-FiセンシングとWi-Fiのアクセスポイントの両方の機能を導入していただけます。

 私は、この製品の導入にあたり、事前に中国深センのホテルで実体験をしました。そこでは宿泊客の行動を検知し、これを照明や冷暖房をはじめとする様々なIoT機器と連携させる試みがなされていました。宿泊客の利便性を確保しつつ、館内の消費電力抑制を両立する運用が実現されていただけでなく、客室に入室するタイミングで、テレビが自動的にONとなり、私への歓迎の言葉が映し出されるといった顧客満足度を高める工夫までも行われているのを目にした時、Wi-Fiセンシングに多くの可能性があることを実感しました。

 例えば、工場、工事現場等の危険箇所に人が入らないよう監視し、自動警告することも出来るでしょう。個人情報の問題はありますが、配達先の在宅・不在を郵便・宅配便等の配達員があらかじめ把握できれば、無駄な配達ロスを防ぐことだって出来るかもしれません。このほかにも様々な可能性が今後、考えられます。

 一方、当社は高齢者の安否確認をスマートメータを活用して行う「おうちモニタ」を提供しておりますが、これもWi-Fiセンシングと連携させることにより、さらに精度の高い見守りサービスを構築できると考えております。この10年の日本の通信関連の製品は、残念ながら世界に遅れを取っていると私は考えておりますが、そうした中でスマートメータを活用した高齢者見守りサービスは世界的にもユニークな商品であると自負しております。同じく社会の高齢化が進む中国を本拠地とするHUAWEI社と、Wi-Fiセンシング+「おうちモニタ」+αのソリューションで協業を進め、世界中の社会課題の解決に貢献できればと考えております。当社は、今後も、スマートメータ、Wi-Fiセンシング、matter等ITを活用し、安心・安全を世の中にご提供し続けていく所存です。

華為技術日本株式会社 ICTマーケティングソリューション&セールス部

 シニアソリューションマネージャー 陶 垚 よりコメント

 この度、BeMap社との協力の元で、日本で初めてシングルポイントでのWi-FiセンシングをサポートしたWi-Fi 7APの運用を開始します。1台のAPで感知の送受信を行うことは、HUAWEIの独自技術であり、全世界で、弊社だけが可能な技術となります。(※2025/4/14時点)

 Wi-Fiの電波は、今やインターネットへアクセスするためだけのものでなく、社会問題を解決できる1つのカギになると私たちは考えています。中国やヨーロッパでは、昨年から本機能が実装され、様々な場所で活用事例もございます。今回は、海外での事例と結果を基に、BeMap社と協力の元で、満を持して日本での運用を開始する運びとなりました。

 日本では、高齢化社会や人手不足、環境問題といった様々な問題にこれから直面していきます。

本ソリューションが、この問題の1つの解決策になるようなソリューションになることを私たちは信じています。

 日本のこれからの社会問題の解決になるような運用をBeMap社と取り組んでいく所存です。

利用用途

■Wi-Fiの電波が人や動物などにぶつかったことを感知します

  • 室内の人の在・不在、その行動、部屋からの入退出などの検知が可能です。

ホテルの入室/退室時に客室内のIoT製品を自動操作

(お客様の入退室にあわせ、すべての電源を自動でON・OFF)

  • お客様が不在の間も空調などの機器がONのままになってしまうといった問題をIoTで解決します。

  • お客様の在・不在の検知に加え、『呼吸をしている』『していない』など体調と安否の確認も可能です。

  • Wi-Fi接続により、お客様の入退室に合わせてテレビ/カーテン/空調/照明/電子機器等のON・OFF一斉連動といったことも可能です。

ビルの警備員の巡回消灯時に会議室で人がいるかどうか事前チェック

  • オフィスの執務室や会議室内の電波のゆらぎによって、人の在・不在を感知します。

  • 深夜などに発生した異常を確実に検知し、いち早く駆け付けることが可能です。

スマートメータ & AI解析で見守る当社製品「おうちモニタ」との連携

 スマートメーター(電力メーター)を活用した高齢者見守りサービス「おうちモニタ」との併用による、より精度の高い見守りサービスのご提供を実現します。

※「おうちモニタ」のサービス詳細については下記リンク先をご参照ください

 https://www.solution.bemap.co.jp/ouchimonita

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会社概要

株式会社ビーマップ

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URL
https://www.bemap.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区内神田2-12-5 内山ビル4F・5F
電話番号
03-5297-2180
代表者名
杉野 文則
上場
東証グロース
資本金
9億3262万円
設立
1998年09月