2人に1人が診察室での「うまく伝えられない」悩みを経験「医師への配慮」が招くすれ違いの実態

〜「医療アクセス実態調査」第3弾〜

Ubie株式会社

 「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションに掲げるUbie株式会社(本社:東京都中央区、共同代表取締役:阿部吉倫・久保恒太、以下「Ubie」)は、適切な医療へのアクセス困難という社会課題解決を目指す「医療迷子レスキュープロジェクト」において、全国の患者さんおよび医師を対象とした「医療アクセス実態調査」の第3弾を実施しました。

 今回の第3弾調査では、実際の「診察室でのコミュニケーション」に着目。その結果、患者さんの2人に1人(50.1%)が医師に症状をうまく伝えられなかった経験を持ち、その背景には「医師が忙しそうで申し訳ない」「時間を取らせてはいけない」といった、医療現場の多忙さを気遣う患者さん側の配慮が存在することが明らかになりました。一方で、医師の約8割(79.7%)は患者さんからの説明だけでは、医学的な意思決定を行う上で情報が不足していると感じており、患者さんの「迷惑かもしれない」という遠慮が、医師が診察時に求める情報の不足の一因ともなっている「善意のすれ違い」の実態が浮き彫りになりました。

■主な調査結果

  • 患者の2人に1人(50.1%)が、医師に症状をうまく伝えられなかった経験を持つ

  • 患者は「不安」を訴えたいが、医師は「症状の詳細、持病や服薬中の薬などの情報」を知りたいという、双方の情報ニーズの不一致が判明

  • 患者は「わかってほしい(共感)」、医師は「見逃したくない(効率・正確性)」と重視するポイントのすれ違い

  • 患者は準備した情報を見せることに4割以上(44%)が抵抗感。「医師のことを信頼していないと思われそう」と遠慮

  • 医師の半数以上が、患者さんに「症状の時系列整理」や「質問メモ」などの具体的な準備を期待

■調査背景

第1弾・第2弾の調査では、情報過多な現代において多くの患者さんが適切な医療へのアクセスに迷っている現状が明らかになりました。その後の医師との最初の接点である「診察室」においても、限られた時間の中で自身の症状や状態を正確に伝えることは容易ではありません。当社では、患者さんと医師双方が「より良い医療」を望んでいる中で、実際の診察室ではどのようなコミュニケーションが行われ、そこにどのような課題が潜んでいるのか、その実態と構造的な要因を明らかにするために本調査を実施しました。

*「医療アクセス実態調査2025」第1弾・日本人の7割が「適切な医療行動」に迷い。情報に翻弄される実態が明らかに

*「医療アクセス実態調査2025」第2弾・ネットでの医療情報収集、約8割が次の行動に困難。情報過多で4割が「立ち往生」する実態が明らかに

■ 調査結果の詳細分析

※本調査の数値の一部は複数回答による結果です

【2人に1人が診察室で「伝えられない」悩み、医師も8割が「患者が伝えられていない」と実感】

患者さんの2人に1人(50.1%)が「医師に症状をうまく伝えられなかった経験がある」と回答しました。その理由として「どのように症状を伝えたらいいかわからなかった」(41.1%)に加え、「あまり時間をかけて話せないと思った」(36.1%)、「医師が忙しそうだった」(21%)など、医療現場の多忙さを気遣う回答が上位を占めました。一方、医師の約8割(79.7%)も「患者が症状や経過をうまく整理して伝えられていない」と感じており、双方が診察室でのコミュニケーションに課題を感じていることがわかります。

【「不安」を訴えたい患者と「背景」を知りたい医師、情報ニーズの不一致が判明】

コミュニケーションのすれ違いについて、情報の「質」の観点から調査を行いました。患者さんが伝えたい内容の上位は「症状に対する不安や心配」(52%)ですが、医師が診察上重要だが、患者から伝わってくる内容が不足していると課題視しているのは「既往歴や服薬歴などの背景情報」(44%)でした。患者さんは「今のつらさ(主観)」を共有したい一方で、医師は診断や治療意思決定の精度を高めるために「過去の事実(客観)」を求めているという、双方の「情報ニーズの不一致」が明らかになりました。

【患者は「わかってほしい」、医師は「見逃したくない」。重視するポイントすれ違い】

診察時に重視することについても、双方にすれ違いがあることがわかりました。患者さんは「症状を正確に理解してほしい」(53%)、「自分に合った治療法を一緒に考えてほしい」(44%)と、医師との対話や納得感を求めています。一方、医師が重視することの上位には「重要な情報を見逃さないようにしたい」(54%)に加え、「限られた時間の中で効率的に診察したい」(55%)が挙がりました。医師が「正確な診断」と「効率」を両立させようとする真剣な姿勢が、結果として患者さんに「忙しそう」という印象を与え、遠慮を生んでしまっている構造がうかがえます。

【「先生に失礼かも」…信頼関係を気遣う患者の心理的ハードル】

伝え忘れを防ぐために、事前に調べた情報やメモを見せることについても、患者さん側には心理的なブレーキがかかっています。準備した情報を医師に見せることについて、全体の44.0%が「抵抗がある」と回答。その理由として、「医師を信頼していないと思われそう」(48.0%)、「失礼だと思われそう」(46.2%)が上位を占めました。「医師との信頼関係を壊したくない」「失礼なことはしたくない」という患者さんの謙虚な配慮が、結果として情報を伝える機会を逸する要因となっています。

【医師は「時系列の整理」や「質問メモ」などの具体的な準備を歓迎】

一方、患者さんが「迷惑かも」と遠慮している事前準備について、医師の視点は異なります。患者さんが持参する自己流のメモやネット情報については、医師の約4割(38.4%)が「診断の参考になりにくい」と感じているものの、「症状を時系列で整理してくること」(55.2%)や「医師への質問や確認したいことをまとめてくること」(50.1%)、「既往歴・服薬歴をまとめてくること」(48.4%)を多くの医師が期待しています。単に情報を持ち込むのではなく、医師の診断・治療の意思決定をサポートする重要な情報が整理されていれば、医師はそれを歓迎し、求めていることが明らかになりました。

■Ubie株式会社 共同代表取締役 医師 阿部 吉倫 コメント

今回の調査結果は、患者さんの「医師への配慮」が、皮肉にも診療に必要な情報の伝達を阻んでしまっているという構造的な課題を浮き彫りにしました。多くの患者さんが「先生との信頼関係を壊したくない」と遠慮し、言いたいことを飲み込んでしまっていますが、データが示す通り、医師側は診断や治療の手がかりとなる正確な情報を求めています。この「善意のすれ違い」を解消するためには、患者さんの遠慮と医師の期待の間にあるギャップを埋めることが不可欠です。双方が対等なパートナーとして向き合い、適切な情報に基づく対話を通じて信頼関係を深めていくこと。そうした意識・行動の変化が、新しい慣習として浸透していくことが、医療の質や持続可能性を高める鍵になると考えられます。

■「医療迷子」とは

「医療迷子」とは、体調不良時の「症状認知」「情報収集」「受診」「診断」「治療」等の医療に関わる各段階で何らかの困りごとを抱え、適切な医療行動が取れずにいる状態を指す、Ubieが提唱する概念です。

具体的には、以下のような状況などが該当します

・症状認知:違和感を放置してしまう・健康診断の結果を無視する

・情報収集:根拠ない情報を過信する・受診すべきか判断がつかない

・受診:適切でない診療科を受診してしまう・症状をうまく伝えきれない

・診断:診断内容の理解が難しい・病気との向き合い方がわからない

・治療:服薬や定期検査を怠る・治療への不安をうまく相談できない

これらの状態が続くことで、症状の悪化、治療期間の長期化、複数医療機関の受診、精神的な不安の増大といった、個人の健康・経済・時間的負担が増加します。こうした個人の問題は、社会全体にも直接的な影響を及ぼします。受診の遅れによる症状の深刻化や、どの医療機関にかかるべきか迷った結果として複数の医療機関を受診することは、医療システム全体への負荷を高め、国民医療費が増大する一因となります。加えて、個人の健康状態は労働生産性にも直結するため、これは社会全体で取り組むべき重要な課題と考えられます。

医療迷子レスキュープロジェクト

https://ubie.life/medical-maigo

■調査概要

調査名:医療アクセス実態調査 第3弾

調査方法:インターネット調査(Freeasy)

調査実施:Ubie株式会社

<患者調査>

調査期間:2025年12月23日

調査対象:全国の20代〜60代の男女

有効回答数:1,000名

<医師調査>

調査期間:2026年1月14日〜2026年1月19日

調査対象:全国の診療に従事している医師

有効回答数:339名

【Ubie株式会社について】

「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションに掲げ、医師とエンジニアが2017年5月に創業したヘルステックスタートアップです。AIをコア技術とし、生活者を適切な医療へと案内する「ユビー」と、診療の質向上を支援する医療機関向けサービスパッケージ「ユビーメディカルナビ」等を開発・提供。誰もが自分にあった医療にアクセスできる社会づくりを進めています。

所在地  :〒103-0023 東京都中央区日本橋本町三丁目8番4号 日本橋ライフサイエンスビルディング4 5F

設立   :2017年5月

代表者  :共同代表取締役 医師 阿部 吉倫・共同代表取締役 久保 恒太

URL       :https://ubie.life

【Ubie株式会社が提供するサービス一覧】

▽生活者向け 医療AIパートナー「ユビー」・症状検索エンジン「ユビー」

日本版:https://ubie.app/

US版:https://ubiehealth.com

▽医療機関向け「ユビーメディカルナビ」

https://intro.dr-ubie.com/

▽医療機関向け「ユビー生成AI」

https://intro.dr-ubie.com/hospitals/generativeai_lp

▽製薬企業向け「ユビー for Pharma」

https://ph-ubie.com/

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会社概要

Ubie株式会社

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URL
https://ubie.life/
業種
情報通信
本社所在地
東京都中央区日本橋本町三丁目8番4号 日本橋ライフサイエンスビルディング4 5F
電話番号
03-6778-4016
代表者名
阿部吉倫・久保恒太
上場
未上場
資本金
-
設立
2017年05月