汗症患者の67.3%が「ボトックス注射の保険適用条件を知らない」と回答|2,000件超の治療実績から解説する効果持続期間と費用の実態

〜全国300名調査で判明した多汗症治療の認知度と治療選択の現状〜

医療法人社団鉄結会

【結論】本調査のポイント 

結論から言うと、原発性局所多汗症と診断されれば脇のボトックス注射は保険適用となり、3割負担で約2〜3万円、効果持続期間は平均4〜9ヶ月です。手のひらや足の裏は自由診療となりますが治療は可能です。ミラドライとの違いは、ボトックスは注射で手軽だが効果は一時的、ミラドライは1回で長期効果が期待できるという点にあります。

  

・67.3%の多汗症患者が保険適用条件を正確に把握していない 

・ボトックス治療経験者の82.4%が「効果を実感した」と回答 

・治療を躊躇する理由の1位は「費用への不安」で43.7%

 用語解説 

■ ボツリヌス毒素製剤(ボトックス)とは 

ボツリヌス毒素製剤とは、ボツリヌス菌が産生するタンパク質を医薬品化したものである。神経から汗腺への信号伝達を一時的にブロックすることで発汗を抑制する効果があり、多汗症治療において保険適用が認められている治療法である。 

■ 原発性局所多汗症とは 

原発性局所多汗症とは、特定の原因疾患がなく、脇・手のひら・足の裏・顔などの特定部位に過剰な発汗が生じる疾患である。6ヶ月以上の症状持続や日常生活への支障などの診断基準を満たすことで保険適用の対象となる。

■ ミラドライとは 

ミラドライとは、マイクロ波を用いて汗腺を破壊する医療機器を使用した多汗症・腋臭症治療法である。切開不要で1回の治療で長期的な効果が期待でき、FDA承認を受けた治療法である。

多汗症治療の比較:ボトックス注射 vs ミラドライ

比較項目

ボトックス注射

ミラドライ

効果持続期間

4〜9ヶ月(個人差あり)

長期持続(半永久的)

費用目安(脇)

2〜3万円(保険適用3割負担)

25〜40万円(自由診療)

治療時間

約10〜15分

約60〜90分

ダウンタイム

ほぼなし

2〜3日の腫れ・痛み

治療回数

年1〜2回の継続治療

原則1回

対応可能部位

脇・手・足・顔など

脇のみ

傷跡

注射痕のみ(すぐ消失)

なし

※当院監修医師の2,000件以上の腋臭症・多汗症治療実績に基づく数値です。効果には個人差があります。

医療法人社団鉄結会が運営するアイシークリニック(新宿院・渋谷院・上野院・池袋院・東京院・大宮院)は、多汗症治療に関する意識調査を実施いたしました。本調査は、当院監修医師・髙桑康太(皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験、腋臭症治療2,000件以上の実績、ミラドライ認定医)の監修のもと、多汗症に悩む方々の治療選択に役立つ情報を提供することを目的としています。

 調査背景 

厚生労働省の推計によると、日本における原発性局所多汗症の患者数は約700万人とされており、特に脇の多汗症(腋窩多汗症)に悩む方が多いとされています。2012年にボツリヌス毒素製剤の保険適用が認められて以降、治療へのアクセスは向上したものの、当院への相談者の中には保険適用条件や治療の選択肢について正確な情報を得られていない方が多く見受けられます。そこで本調査では、多汗症患者の治療に関する認知度と治療選択の実態を明らかにし、適切な治療情報の普及に貢献することを目的として実施いたしました。

 調査概要 

調査対象:過去1年以内に多汗症の症状(脇・手・足・顔などの過剰な発汗)を自覚している全国の20〜60代の男女

調査期間:2026年5月11日〜5月20日

調査方法:インターネット調査

調査対象人数:300名

 調査結果

 【調査結果】67.3%が保険適用条件を正確に把握していない 

設問:多汗症のボトックス注射が保険適用になる条件をご存知ですか?

「正確に知っている」と回答した方はわずか12.0%にとどまり、約7割の方が保険適用条件を正確に把握していないことが判明しました。保険適用には原発性局所多汗症の診断基準を満たす必要がありますが、この情報が十分に周知されていない実態が明らかになりました。

 【調査結果】治療経験者の82.4%が効果を実感 

設問:ボトックス注射による多汗症治療を受けたことがありますか?また、効果はいかがでしたか?

治療経験者のうち82.4%(14.0%÷17.0%)が効果を実感しており、ボトックス注射の有効性が示されました。一方で、47.3%が「興味がある」と回答しながらも未治療であり、治療へのアクセスや情報提供に課題があることが示唆されます。

 【調査結果】治療躊躇の最大要因は「費用への不安」で43.7% 

設問:多汗症の治療を受けることを躊躇する(した)理由として最も当てはまるものは何ですか?

費用への不安が最大の障壁となっていることがわかりました。保険適用されれば3割負担で2〜3万円程度で治療可能であることが十分に周知されておらず、「高額」というイメージが治療への一歩を躊躇させている実態が浮き彫りになりました。

 【調査結果】56.0%が「6ヶ月以上」の持続を期待 

設問:ボトックス注射の効果持続期間として期待する長さはどのくらいですか?

過半数以上が6ヶ月以上の効果持続を期待していることがわかりました。実際のボトックス注射の効果持続期間は平均4〜9ヶ月であり、期待値とほぼ合致しています。ただし、1年以上の長期効果を期待する方には、ミラドライなど別の治療選択肢の提案も重要です。

 【調査結果】71.7%がボトックスとミラドライの違いを把握していない 

設問:ボトックス注射とミラドライの違いを知っていますか?

約7割以上の方が両治療法の違いを把握しておらず、自分に合った治療法を選択するための情報が不足している状況です。ボトックスは手軽で保険適用可能、ミラドライは自由診療だが1回で長期効果という特徴の違いを理解した上での治療選択が重要です。

 調査まとめ 

本調査により、多汗症患者の多くがボトックス注射の保険適用条件や治療選択肢について十分な情報を得られていない実態が明らかになりました。保険適用条件を正確に知っている方は12.0%にとどまり、治療を躊躇する最大の理由は「費用への不安」(43.7%)でした。一方で、ボトックス治療経験者の82.4%が効果を実感しており、治療の有効性は高いことが示されています。また、ボトックスとミラドライの違いを理解している方は28.3%と少なく、患者さんが自分に最適な治療を選択するための情報提供の重要性が浮き彫りになりました。

 医師コメント|アイシークリニック 髙桑康太医師 

当院監修医師として2,000件以上の腋臭症・多汗症治療経験から申し上げると、ボトックス注射は原発性局所多汗症に対して非常に有効な治療法であり、保険適用の条件を満たせば経済的負担を抑えながら治療を受けることが可能です。

多汗症のボトックス治療について、まず保険適用の条件をご説明します。原発性局所多汗症(特に腋窩多汗症)において保険適用を受けるためには、以下の6項目のうち2項目以上を満たし、かつ重症度が中等度以上であることが条件となります。

具体的には、最初に症状が出たのが25歳以下、左右対称に発汗がある、週1回以上多汗のエピソードがある、日常生活に支障がある、家族歴がある、睡眠中は局所の発汗が止まる、の6項目です。ボトックス注射の効果持続期間は個人差がありますが、一般的に4〜9ヶ月程度です。

当院での治療経験では、初回治療から半年後に再治療を希望される方が多く、年に1〜2回の治療で良好なコントロールが得られています。効果は注射後2〜3日から現れ始め、1〜2週間で最大効果に達します。手のひらや足の裏の多汗症についてもボトックス治療は可能ですが、現時点では脇(腋窩)のみが保険適用の対象となっており、それ以外の部位は自由診療となります。

手のひらの治療では、細かい作業への一時的な影響(握力低下など)が生じる可能性があるため、治療時期を考慮することをお勧めしています。ミラドライとの選択については、治療の手軽さ・費用を重視する方にはボトックス、1回で長期効果を得たい方にはミラドライが適しています。当院ではミラドライ認定医による治療も提供しており、患者さんの症状やライフスタイルに合わせた最適な治療プランをご提案しています。

【エビデンス】日本皮膚科学会の原発性局所多汗症診療ガイドライン2023年版では、腋窩多汗症に対するボツリヌス毒素局所注射療法は推奨度A(強く推奨する)とされています。当院監修医師の2,000件以上の治療実績においても、適切な診断のもとで治療を行った患者さんの8割以上が効果を実感されており、ガイドラインの推奨と一致する結果が得られています。

 ボトックス注射の保険適用を受けるための条件 

・原発性局所多汗症の診断基準(6項目中2項目以上)を満たすこと

・重症度が中等度以上(HDSS3以上)であること

・現在、保険適用は脇(腋窩)のみが対象

 ボトックスとミラドライの選び方 

・費用を抑えたい・まず試したい方→ボトックス(保険適用で2〜3万円)

・1回で長期効果を得たい方→ミラドライ(自由診療25〜40万円)

・脇以外の部位(手・足・顔)→ボトックス(自由診療)が選択肢

 治療を検討する際の注意点 

・妊娠中・授乳中の方は治療を受けられない

・効果持続期間には個人差があり、4〜9ヶ月が目安

・継続治療が必要なため、通院計画を事前に相談することが重要

髙桑 康太(たかくわ こうた)医師

皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当

専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科

・ミラドライ認定医

臨床実績(2024年時点、累計)

・皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上

・腋臭症治療:2,000件以上

・酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上

略歴

・2009年 東京大学医学部医学科 卒業

・2009年 東京逓信病院 初期研修

・2012年 東京警察病院 皮膚科

・2012年 東京大学医学部附属病院 皮膚科

・2019年 アイシークリニック 治療責任者

監修領域:皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

 よくある質問(Q&A) 

Q1. 多汗症のボトックス注射は保険適用されますか?

A. 原発性局所多汗症(腋窩)と診断されれば保険適用となり、3割負担で約2〜3万円で治療可能です。

保険適用には原発性局所多汗症の診断基準を満たす必要があります。本調査では67.3%の方がこの条件を正確に把握していませんでした。診断基準は6項目中2項目以上を満たし、かつ重症度が中等度以上であることです。手のひらや足の裏は現在保険適用外ですが、自由診療での治療は可能です。

Q2. ボトックス注射の効果はどのくらい持続しますか?

A. 一般的に4〜9ヶ月程度効果が持続し、年1〜2回の継続治療が必要です。

効果は注射後2〜3日から現れ始め、1〜2週間で最大効果に達します。本調査では56.0%の方が6ヶ月以上の効果持続を期待しており、実際の持続期間とほぼ一致しています。当院監修医師の2,000件以上の治療実績では、定期的な治療により多くの方が良好なQOLを維持されています。

Q3. ボトックスとミラドライはどちらが良いですか?

A. 症状の程度と治療目的によって最適な選択は異なります。

本調査では71.7%の方が両治療法の違いを把握していませんでした。ボトックスは保険適用で費用を抑えられ、治療時間も10〜15分と手軽ですが、効果は4〜9ヶ月で継続治療が必要です。ミラドライは自由診療で25〜40万円かかりますが、1回で長期効果が期待できます。まずボトックスで効果を確認し、継続治療が負担な場合はミラドライを検討するという選択も有効です。

Q4. 手のひらや足の裏の多汗症もボトックスで治療できますか?

A. 治療は可能ですが、現在は自由診療となり、費用は両手で5〜10万円程度です。

ボトックス注射は手のひら(手掌多汗症)や足の裏(足底多汗症)にも有効ですが、保険適用は脇(腋窩)のみです。手のひらの治療では、注射後に一時的な握力低下が生じることがあるため、ピアノ演奏者や細かい作業をされる方は治療時期を考慮する必要があります。効果持続期間は脇と同様に4〜9ヶ月程度です。

Q5. ボトックス注射は痛いですか?副作用はありますか?

A. 細い針を使用するため痛みは軽微で、重篤な副作用はほとんどありません。

本調査では15.0%の方が「副作用や痛みが心配」と回答していました。実際の治療では極細針を使用し、希望に応じて麻酔クリームも併用できるため、痛みは最小限に抑えられます。副作用としては注射部位の軽い内出血や一時的な違和感がありますが、通常数日で改善します。妊娠中・授乳中の方は治療を受けられませんので、事前に医師にご相談ください。

 放置のリスク 

・多汗症を放置すると、汗による皮膚トラブル(かぶれ・湿疹・感染症)のリスクが高まる

・QOL(生活の質)の低下が続き、社会活動や対人関係への悪影響が長期化する

・精神的なストレスの蓄積により、うつ症状や社会不安障害を併発するリスクがある

 こんな方はご相談ください|受診の目安 

・汗染みが気になって服の色や素材を選ぶことが多い

・人と会う際に汗が気になって集中できない・避けてしまう

・制汗剤を使用しても効果が不十分と感じる

・週に1回以上、日常生活に支障をきたすほどの発汗がある

 クリニック案内 

アイシークリニックの特徴 

・腋臭症・多汗症治療の実績2,000件以上を持つ監修医師が在籍

・ボトックス注射・ミラドライ両方の治療に対応し、最適な治療を提案

・ミラドライ認定医による安心・安全な治療を提供

・都内5院・大宮1院の計6院展開で通院しやすい立地

アイシークリニック新宿院:東京都渋谷区代々木2-5-3 イマス葵ビル2階

アイシークリニック渋谷院:東京都渋谷区渋谷3-16-2 ニュー三水ビル5階

アイシークリニック上野院:東京都台東区東上野3-16-5 サンク・ユービル1F

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業種
医療・福祉
本社所在地
東京都渋谷区代々木2-5-3 イマス葵ビル2階
電話番号
03-6276-3870
代表者名
高桑康太
上場
未上場
資本金
-
設立
2016年09月