豪華客船アイコン・オブ・ザ・シーズのアドベンチャーアトラクションのデザインに使用されたのは、3DNURBSモデリングソフト「Rhinoceros」だった！

株式会社システムクリエイト

2025年2月3日 11時51分

株式会社システムクリエイト（本社：大阪府東大阪市荒本新町、代表：川上正義）は、3DNURBSモデリングソフト「Rhinoceros（ライノセラス）」が、ロイヤル・カリビアン・インターナショナル社の豪華客船アイコン・オブ・ザ・シーズに搭載された「スリル・アイランド」の設計に活用された事例をご紹介します。

嵐に襲われた熱帯のリゾートとして構想されたこの没入型エンターテイメント・ハブは、ドラマチックな物語と最先端のデザイン技術を組み合わせています。シハブ・ナイームとロバート・ソルド・デザインチームが先頭に立って進めたこのプロジェクトは、ゲスト体験を再定義するというクルーズラインの野心的なビジョンを反映しています。

多層的な没入型体験

船尾に位置するスリルアイランドでは、魅了し楽しませるために設計された様々なアトラクションを提供しています。

ウォーターパーク:そびえ立つスライダーと鮮やかな幾何学模様を備えたウォーターパークは、自然の　　　

　　　　　　　　形と嵐後の質感からインスピレーションを得たダイナミックな中心的存在です。

クラウンズエッジ:船の端を横断し、吊り下げられた道を進み、最後に空中から劇的に降下してデッキ

　　　　　　　　に戻る大胆な冒険です。

ベースキャンプダイニングエリア:嵐の被害を受けた木造建築物を模して設計された空間で、嵐の物語

　　　　　　　　　　　　　　　　の余波を反映しています。

その他のアクティビティ:ロッククライミングウォール、ピックルボールコート、ミニゴルフコースな

　　　　　　　　　　　ど、島の多層的なストーリーを彩る要素をお楽しみいただけます。

生産上の課題への対応

設計プロセスは決して簡単なものではありませんでした。アイコン・オブ・ザ・シーズは初めて建造されたため、船内のレイアウトが頻繁に変更され、スリル・アイランドの設計を常に更新する必要がありました。この反復的なプロセスには、ロイヤル・カリビアンの幹部との設計レビューが何度も行われ、ナイームと彼のチームは詳細な計画とレンダリングを提示しました。

クラウンズエッジでは、チームは複雑な技術要件に対処し、没入感を維持しながらゲストの安全を確保しました。適切なクリアランスと荷重容量の確保など、エンジニアリング上の制約を満たすために、設計は複数回の反復を経て進化しました。

ツールとテクニック

ナイーム氏のチームは、これらの課題に対処するためにRhinoとGrasshopperに大きく依存しました。Grasshopper により、変化する要件に適応できる柔軟なパラメトリックモデルの作成が可能になり、ゼロから始めることなくジオメトリを改良できるようになりました。

たとえば、ウォーターパークの有機的な木のような柱は Grasshopper 定義を使用して開発され、イメージサンプリング技術には C# スクリプトが適用されました。クラウンズエッジでは、ロイヤル・カリビアンの王冠と錨のロゴを表現するパネル化システムが使用されました。

設計だけでなく、Grasshopper は製造段階も効率化しました。造船所が Rhino モデルに依存したことで、よりスムーズなコラボレーションが実現し、ファイルの互換性から生じる潜在的な問題が軽減されました。SectionTools プラグインなどのツールは、製造と組み立てに不可欠な正確な作業図面の作成に役立ちました。

Rhinoerosのお問合せはこちらへ

システムクリエイトについて

システムクリエイトは、ものづくり企業向けのソリューションプロバイダーとして、3Dプリンターや3Dスキャナーなどの3Dツール、工作機械の販売からCAD/CAMなどのソフトウェア、技術サポート、トレーニングまで幅広くご提供しています。また、加工・造形の知識を活かして、受託造形のご相談もお受けしています。