フリースケール、シングルチップでマルチプロトコルBluetooth(R) Smart/IEEE(R) 802.15.4無線に対応するKinetisマイクロコントローラ・ポートフォリオを発表
堅牢なソフトウェアによってサポートされる低消費電力Kinetis KW40Zマイクロコントローラにより、 セキュアなコネクテッドIoTアプリケーションの開発を促進
2015年6月22日米国Freescale Semiconductor, Inc.発表本文の抄訳です。
テキサス州オースチン(フリースケール・テクノロジ・フォーラム2015)-フリースケール・セミコンダクタ(NYSE:FSL)は、優れた実績を誇るKinetisマイクロコントローラ(MCU)ファミリをさらに拡充する新しいワイヤレス・マルチプロトコル・デバイスを発表しました。これにより、現在の「モノのインターネット(IoT)」を実現し形作ってきたマイクロコントローラ・プラットフォームが、最新の接続規格に対応できるようになります。マイクロコントローラの技術革新を推進する世界的リーダーであるフリースケールが今回発表したワイヤレス・マイクロコントローラ・ファミリ「Kinetis(キネティス)KW40Z」は、Bluetooth Smart/Bluetooth Low Energy(BLE)とIEEE 802.15.4をサポートします。
KW40Zワイヤレス・マイクロコントローラは、2.4GHzマルチプロトコル無線回路を統合しており、優れたRF性能と低消費電流を実現しつつ、単一デバイスでBLEネットワークと802.15.4ネットワークにアクセスできます。低消費電力RF回路は、比類のない干渉回避性能を備え、受信モードにおいて6.5mAで動作し、標準的なコイン電池で数年間の稼動が可能です。降圧動作と昇圧動作のいずれにも設定可能な内蔵DC/DCコンバータにより、消費電力が最適化されます。また、マイクロコントローラには高精度DACと16ビットADCも組み込まれており、ワイヤレス・センサ・ネットワーク向けの高精度なセンサ計測を実現します。
フリースケールは、KW40Zマイクロコントローラ・ファミリ向けに、開発を迅速化、簡素化する包括的なソフトウェア・パッケージを提供します。その中には、20のGATTプロファイルを備え、BLE 4.1仕様に完全準拠した、ロイヤリティフリーのフリースケールBLEホスト・スタックなどがあります。また、BLEスタックは、現在策定作業が進められているBluetooth Smart Meshネットワーク・プロトコルをサポートする予定です。KW40Zマイクロコントローラ・ファミリには、802.15.4 MACレイヤも統合されており、ZigBee 3.0や、高い注目を集めるThread IPベースのメッシュ・ネットワーク・プロトコルにも対応します。スタックはすべて、OTA(Over-The-Air)でのファームウェア・アップデートをサポートしており、Kinetisソフトウェア開発キット(SDK)に完全統合されています。Kinetis SDKでは、FreeRTOSやフリースケールMQX™など、さまざまなリアルタイムOSオプションがサポートされます。
フリースケールのマイクロコントローラ部門MCU担当ディレクタであるエマニュエル・サンビュイは、次のように述べています。「KW40Zマイクロコントローラ・ファミリは、マイクロコントローラ技術におけるフリースケールのリーダーシップをさらに強固にし、シリコン、ソフトウェア、リファレンス・デザインなど、IoT市場向けの最新BLE/802.15.4ソリューションを拡充します。今後展開が続くフリースケール初のBLE対応製品として、さまざまなIoT製品の通信と制御に求められるマルチプロトコル機能とセキュア・コネクティビティを実現し、IoTがその潜在能力をフルに発揮できるようにします。」
BLEプロトコルと802.15.4プロトコルは、IoTの絶え間ない進化にとってますます重要な要素となっています。例えば、ヘルスケア/フィットネス向けウェアラブル・デバイス市場では、省電力BLE機能を求めるニーズが高まり続けており、スマートフォンや各種ワイヤレス・デバイスと通信できるスマート・ウォッチ、ビーコン、ポータブル・アクセサリといった製品カテゴリが急成長しています。他方、802.15.4規格は、ホーム・オートメーション・アプリケーションにおいて最も優れた超低消費電力かつ低コストのメッシュ・ネットワーク技術として広く普及しています。さらに、照明やビルディング・オートメーションといった民生/産業アプリケーションにおいても普及が進んでおり、今後も大きな成長が見込まれています。-40~+105℃の拡張温度範囲に対応する新しいKW40Zファミリは、ますます堅牢な動作要件が求められるアプリケーションに最適です。
市場調査会社IHS Technologyの組込み処理部門主席アナリストのTom Hackenberg氏は、次のように述べています。「幅広い市場を横断するコネクティビティの実現が現在の明確なトレンドとなっており、低消費電力のプロトコル・スタックは今後も大きく成長するものと見込まれています。低消費電力のコネクティビティ技術は、民生用ウェアラブル・デバイスだけのものではなく、ウェアラブル・デバイスの普及に伴い、スマート・ビルディングやホーム・オートメーションといったアプリケーションへの関心が高まり、多様なネットワークとデバイスを幅広くリンクさせる新たなビジネス・チャンスが生まれています。Bluetoothと802.15.4のコネクティビティ・プロトコルに対応するマイクロコントローラとそれをサポートする堅牢な開発プラットフォームを活用すれば、製品ラインの全体的な開発費を抑えるとともに、さまざまな次世代IoTアプリケーションを生み出すことができるようになります。」
フリースケール・テクノロジ・フォーラムにおけるKW40Zのデモ
フリースケールは、フリースケール・テクノロジ・フォーラムにおいて、新しいKW40Zマイクロコントローラ・ファミリを用いた、心拍計やスマートZumoロボット、ラボ内の各所に配置されたビーコンといったさまざまなユース・ケースのデモを行いました。詳しくはFTFのWebサイトをご覧ください。
供給
KW40Zワイヤレス・マイクロコントローラは現在、特定顧客向けにアルファ・サンプルを出荷中です。一般向けのサンプル出荷は、2015年8月に開始する予定です。Freedom開発プラットフォーム(FRDM-KW40Z)、スニファなどのアプリケーション向けのUSBドングル(USB-KW40Z)、量産対応ソフトウェアなど、各種のデバイスとツールは、2015年10月に出荷を開始する予定です。また、KW30Z(BLE専用)やKW20Z(802.15.4専用)など、Kinetis KW40Zワイヤレス・マイクロコントローラの派生デバイスも、2015年10月に出荷を開始する予定です。価格や詳細については、フリースケール・セミコンダクタまたはお近くの販売代理店にお問い合わせください。
フリースケール・セミコンダクタについて
フリースケール・セミコンダクタ(NYSE:FSL)は、セキュアな組込みプロセッシング・ソリューションによって”Internet of Tomorrow”(モノのインターネットの先にある、よりセキュアなIoTソリューション)を実現します。フリースケールのソリューションは、より革新的で、世界を繋ぎ、私たちの生活をシンプルで安全なものにします。また、世界的な企業の役割として、次世代のイノベータを育むために、科学・技術・工学・数学(STEM)教育に貢献することを約束します。詳細は、http://www.freescale.com/のWebサイトをご覧ください。
フリースケール・テクノロジ・フォーラムについて
フリースケール・テクノロジ・フォーラム(FTF)は、業界で最も包括的な組込みエコシステムをテーマに掲げ、10年間にわたってイノベーションとコラボレーションを牽引してきました。FTFが提供するのは、現在および将来のモノのインターネット化に欠くことのできないセキュアな組込みソリューションを設計および完成させるためのトレーニングと専門技術です。FTFでは、4日間にわたる詳細なトレーニング、ハンズオン・ワークショップ、フリースケールやエコシステム・パートナーによるデモンストレーションが開催されたほか、同業種や先進的な知見をもった人々とのコラボレーションを促進しました。このフォーラムは世界中の開発者コミュニティから圧倒的な支持をもって受け入れられ、2005年に開催を開始して以来、世界中の参加者は約70,000人を超えています。FTF 2015はテキサス州オースチンで2015年6月22日~25日の日程で開催されました。基調講演の様子やセミナ―資料、テクニカル・デモのビデオはhttps://ftf.freescale.com/?tid=FSHBNRJA_20150625のWebサイトをご覧ください。
FreescaleならびにFreescaleのロゴマークはFreescale Semiconductor Inc.,Reg. U.S. Pat. & Tm. Off.の商標、または登録商標です。文中に記載されている他社の製品名、サービス名等はそれぞれの所有者が権利を保有しています。
(C)2015フリースケール・セミコンダクタ・インク
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