全国ワースト10に含まれる岩手県の風力発電計画に事業中止を求め意見提出
計画地は県公表のイヌワシレッドゾーン
●日本自然保護協会は、岩手県で計画される「(仮称) 西久慈風力発電事業(事業者:西久慈ウインド合同会社)」の環境アセス方法書に事業中止を求め意見を提出した。
●本事業は、岩手県知事が環境アセス配慮書に、計画地から保安林・自然公園を除外することを求めたにも関わらず、意見を踏まえずに計画を推し進めている。
●さらに、多くの風車建設予定地は、県のガイドラインでイヌワシの重要な生息地であるレッドゾーンである。
●本事業は、親会社インベナジー・グループが掲げる標語にある「持続可能な社会の実現」や「地域と共に」ある事業とは言えず、責任ある行動が強く求められる。
公益財団法人日本自然保護協会(理事長:土屋 俊幸)は、岩手県久慈市、九戸村、葛巻町及び軽米町で計画されている(仮称) 西久慈風力発電事業(事業者:西久慈ウインド合同会社、最大120,400 kW、基数:最大28基)の環境影響評価方法書(作成委託事業者:一般財団法人日本気象協会、応用地質株式会社)に事業中止を求めて意見を述べました。

意見書のポイント
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本事業は、岩手県知事が環境アセス配慮書の時点で、保安林・自然公園を計画地から除外することを求めたにも関わらず、設置予定の風車28基すべてが保安林・自然公園のいずれかまたは両方に重なっている。
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また、県指定の陸上風力発電事業に係る環境アセスのガイドラインにおいて、イヌワシの重要な生息地とされるレッドゾーンに、建設予定28基中22基が含まれている。
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さらに、事業実施区域は「生物多様性保全の鍵になる地域(KBA)」や、特定植物群落「平庭高原のシラカンバ林」全域が含まれる上、県自然環境保全指針の中で2番目に保全の必要性が高いエリア「B」に該当するなど、県内および国内でも有数の自然環境の優れた場所で、本事業の実施による悪影響は計り知れない。
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本事業は、NACS-Jが2025年11月に発表した「大型陸上風力発電計画の自然環境影響レポート2025」において、アセス調査中の全国202事業のうちワースト6位として評価※した計画である(※当時配慮書段階のアセス図書を評価)
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県知事意見を無視し、大きく生物多様性を棄損しうる本事業は、親会社であるインベナジー・グループが掲げる「持続可能な社会の実現」や「地域の皆様と共に、風力で日本にクリーンエネルギーを」という標語に即しているとは到底言えず、責任ある行動が強く求められる。


<参考>公益財団法人 日本自然保護協会について
自然保護と生物多様性保全を目的に、1951年に創立された日本で最も歴史のある自然保護団体のひとつ。ダム計画が進められていた尾瀬の自然保護を皮切りに、屋久島や小笠原、白神山地などでも活動を続けて世界自然遺産登録への礎を築き、今でも日本全国で壊れそうな自然を守るための様々な活動を続けています。「自然のちからで、明日をひらく。」という活動メッセージを掲げ、人と自然がともに生き、赤ちゃんから高齢者までが美しく豊かな自然に囲まれ、笑顔で生活できる社会を目指して活動しているNGOです。山から海まで、日本全国で自然を調べ、守り、活かす活動を続けています。
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