越境EC事業を展開するインアゴーラ 中国向け代理購入サービス「日淘市集(リータオシージー)」を英語とアラビア語にAI翻訳したGlobal版代理購入サービス「OneMall」の提供を開始し中東へ本格進出
~日本文化や日本商品に興味のある中東のお客様に、日本のECサイトのショッピング体験を提供します~
中東は、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、エジプトなど22の国からなる地域であり、いずれもアラビア語を使用しているものの、それぞれの国には独自の言語や文化、習慣があります。そのため、これまでの通常の翻訳では、その国独自の習慣まで加味して翻訳することが困難だったため、国によって理解に偏りが生じていました。AI翻訳は、それぞれの国の習慣を理解すると同時に、ローカライズし、現地の人々の言語使用の習慣に近い言語で翻訳できます。これにより、これまで中東展開の難易度が高かったものが、AIを活用することにより、中東での展開が可能となりました。また、現地の文化や宗教観などを理解するというAIの利点を活かし、キーワード検索・画像審査・商品審査のフィルタリングを行い、宗教上規制されて現地で販売することができない商品を事前に自動でブロックし、販売可能な商品のみ表示する機能を開発いたしました。インアゴーラは、今後、AIを駆使することで、言葉の壁を打破し、中国以外の国も対象に代理購入サービスを拡張してまいります。
中東におけるEC市場の背景
JETRO(ジェトロ、独立行政法人日本貿易振興機構)ビジネス短信(※1)によると、2022年の中東・北アフリカ地域におけるEC市場は370億ドルで、2018年からの年平均成長率(CAGR)は32%、また、2026年には570億ドルまで拡大すると予測されています。中東の湾岸協力会議(GCC)における6カ国(※2)に限った成長をみると、ECの市場規模は2015年に53億ドルだったのが、2020年には216億ドルで約4倍に拡大しています(※3)。なかでも国別では、サウジアラビアとアラブ首長国連邦の2カ国が7割以上を占めています。この中東のEC市場が成長を続ける主な理由として、高い所得水準と巨大な若年層人口、スマートフォンの普及率が高いことなどが挙げられており、今後もこうした要因がEC市場の成長を後押しすることが期待されています。
中でも、年齢別の人口構成は特徴的で、中東・北アフリカ地域における2022年時点の14歳未満の子どもの人口は30%を占めています(※4)。特に、サウジアラビアは人口の約7割が35歳以下で、国民の約70%がゲーム好きとも言われています(※5)。ムハンマド氏が副皇太子時代の2016年に発表した改革指針「ビジョン2030」には、エンタメ産業の強化が盛り込まれており、2022年にはゲーム産業に特化した具体的な国家目標「国家ゲーム・eスポーツ戦略」を発表しています。現地ではゲームに加え、日本のアニメや漫画の人気が高く、人気作品を通じて日本文化を体験できるイベントなども多数開催されています。
また、BEENOSグループが発表した2022年越境EC伸長エリアランキングでは、購入金額順で第一位がクウェート、第二位がアラブ首長国連邦がランクインしており、伸長率は両国ともに前年比で20%を超えており(※6)、今後さらなる成長性が見込まれています。
中東の人々の日本製品に対するイメージは「高品質、高技術、高い信頼性」であり、日本製品に対する需要は高いとみられています(※7)。円安の好機と日本商品への関心度の高さを背景に、インアゴーラでは、まずは、日本のアニメや漫画などのポップカルチャーをはじめとした日本商品に対する若者のニーズを取り込み、中東での展開を本格的に開始いたします。今後は、現地のニーズを取り入れながら取扱いカテゴリーを拡大してまいります。
中東向けGlobal版代理購入サービス「OneMall」のサービス概要
Global版代理購入サービス「OneMall」とは、インアゴーラが2022年11月から運営している、中国向け代理購入サービス「日淘市集(リータオシージー)」(※8)をベースに、AIを活用して英語とアラビア語に翻訳したサービスです。言語の壁、決済の壁、越境物流の壁などを解消すべく、インアゴーラがこれまで越境EC事業で培ってきたノウハウや強みを生かして決済や物流をサポートし、日本のECサイトと海外のお客様を繋ぎます。海外に居住しながら簡単に日本のECサイトで取り扱う商品のショッピングを楽しんでいただけます。
AIを活用した中東向けGlobal版代理購入サービス「OneMall」の特徴として以下4点が挙げられます。
① AI翻訳機能:AI翻訳導入により、商品紹介などの翻訳がより自然で的確な英語とアラビア語に変換され、
商品についてユーザーがより的確に理解することが可能に
② AI検索機能:ユーザーのニーズを自動で理解し、検索の精度が向上。検索ワードや使用シーン、使用イメージ
などを入力すると、豊富な商品からより的確なおすすめ商品の提案を受けることが可能に
③ 販売可能商品のみ表示:キーワード検索・画像審査・商品審査のフィルタリングを行い、宗教上規制されて
現地で販売することができない商品を事前に自動ブロック
④ カスタマーサポート:現地ユーザーからの問い合わせに対して、AI翻訳を介してサポート
インアゴーラは、AI領域における最先端のテクノロジーを積極的に活用し、Eコマースにおける課題解決と効率化、商取引の活性化に取り組んでまいります。
インアゴーラは、今後もより多くの日本商品を海外のお客様に紹介し、日本の商品とライフスタイルを楽しんでいただく場をお届けします。
※1:https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/04/874728972cbac641.html
※2:アラブ首長国連邦(UAE)、オマーン、カタール、クウェート、サウジアラビア、バーレーン
※3:https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/special/2020/1202/0f3a8a2c593266fb.html
※4:https://data.worldbank.org/indicator/SP.POP.0014.TO.ZS?locations=ZQ
※5:https://www.asahi.com/articles/ASR7J45BPR7HUHBI01F.html
※6:https://dime.jp/genre/1506942/
※7:https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/special/2020/1202/216e502b6900e6b6.html
※8:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000192.000015714.html
■Inagora株式会社 概要
本社所在地 :東京都新宿区市谷本村町1番1号 住友市ヶ谷ビル6F
会社設立 :2014年12月15日
代表取締役 CEO :翁 永飆
URL :https://inagora.com
「ショッピングに国境はない」をスローガンに、日本の優れた商品やサービスをインターネットを通じて中国向けに展開する越境EC事業、および上記に伴うコンテンツ制作、物流、海外マーケティング、など複合的な付帯事業を行っています。インアゴーラは、日本企業が海外進出を検討する際に必ず課題となる「情報の越境」「物流の越境」「決済の越境」のすべてを解決する、ワンストップソリューション型のB to B to C越境ECプラットフォーム「豌豆(ワンドウ)プラットフォーム」を運営しています。商品の翻訳、物流、決済、マーケティング、顧客対応、他チャンネル展開などの全工程を担うことで、日本企業と中国消費者間の文化的ギャップを吸収し、日本企業の中国進出をサポートします。日本の企業はインアゴーラの日本国内倉庫に商品を配送するだけで、国内ECショップを1店舗追加するよりも簡単に、巨大な中国市場に進出することができます。
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