シニア世代の社会的側面に関する調査報告(2024)
老後への不安92.4% 打破するには「意欲と好奇心」
ラグザス株式会社(本社:大阪市北区/代表取締役社長:福重 生次郎)は、シニア世代の「社会的側面」に関して、65歳以上の男女を対象とした調査を実施しました。本リリースでは、インタビューも交えながら、老後の不安を打破する糸口を探ります。
■Summary
・92.4% 老後への不安「あり」
・コミュニケーションや社会とのつながりが減少することへの不安 39.3%
・「社会的側面」に不安を感じている人の22.5% 「インターネットやSNSに興味なし」
1.調査の背景
“人生100年時代”と呼ばれる現代において、多くの人が抱えているのが「老後の不安」です。これまでは社会や他者との繋がりが日常的に起きていた一方で、老後を迎えると外部とのコミュニケーションが一気に減少し、「孤独感」に繋がるケースが多くなっています。
また、職業生活的側面では、定年後も働き続けた場合でも収入面はこれまでの水準から下がることが多く、経済的な不安も切り離せません。
このように、職業生活的側面、家族生活的側面、社会的側面すべてにおいて老後の生活に不安を抱える人が多くなっています。
今回は、その中でも「社会的側面」をピックアップし、実態を明らかにするため調査を実施しました。
2.調査概要
(1)調査期間:2024年7月19日(金)
(2)調査方法:インターネット調査
(3)調査対象:全国の65歳以上 男女
(4)回答者数:500人
(5)調査機関:インターネットリサーチ会社
3.調査結果
周囲とのコミュニケーション減少、「孤独」への不安 39.3%
まず「老後への不安」を確認したところ、92.4%が「不安がある」「漠然とある」と回答しました。
不安の理由としては、「社会的側面」である「コミュニケーション減少・社会とのつながりが希薄化」が39.3%となり、「老後の不安」の約4割を占めていることがわかりました。「社会的側面」に不安を抱えている人は多いと言えるでしょう。
不安に感じる人の22.5%が「インターネットやSNSに興味なし」
内閣府が令和4年に発表した高齢社会白書によると、パソコンやスマートフォンで周囲とコミュニケーションを取るもしくはSNSを利用している高齢者は、情報機器を利用しない高齢者と比較して、「生きがいが3倍以上」であることがわかっており、インターネットやSNSが「社会的側面」へポジティブな影響を与えることはすでに立証されています。
一方で、今回の調査によると「社会的側面」に不安を抱えている人の2割以上が、インターネットやSNSに興味を持っていないことがわかりました。
老後も「社会的側面」を満たしていくため、インターネットやSNSの積極的な利用が解決の一助となることは先述の通りであり、シニア世代の利用を促す取り組みはさまざまに実施されています。
しかしながら、インターネットやSNSの利用や興味関心が「社会的側面」に対し、どのようにしてポジティブな影響に繋がっているのかは明らかにされていません。
ここからは、60歳を超えてから新たにITスキルの習得に挑む人へのインタビューを通じて、「社会的側面」の不安を打破するヒントを明らかにしていきます。
4.インタビュー内容
オンラインプログラミングスクール「忍者CODE」で動画編集コースを受講する山崎(ヤマザキ)さんは、今年で62歳を迎えます。元々、情報系の講師を経験するなどにパソコンに関する知識は有していたものの、動画編集へは初挑戦。新たなスキルの習得を通じて実現したい未来と、挑み続ける秘訣を聞きました。
― パソコンに触れたきっかけを教えてください
元々は25年以上、経理事務をやっていたんですけど、その最中にパソコンが導入されて、「データでほしい」とかの依頼が届くようになったりと、徐々に経理事務のやり方も変わってきていました。急に導入されたので、仕事の方でもわからないことだらけで、それがきっかけでパソコン教室に通い始めたのが出会いでした。
そこからいろいろなことを挑戦してきたんですけど、今年3月に職場を退職して、「また新しいことに挑戦してみよう!」ということで動画編集を学び始めました。
― 動画を学び始めてどう変化しましたか?
これまではお花見とかしても写真ばっかり撮って、息子にも送ったりしてたんですけど、今は動画になりましたね。動画で撮ると、「川の音がして、カエルの鳴き声がして、話している会話が聞こえてきて」ってその場の雰囲気が伝えられるんですよ。動画じゃないとその場の声とか、感動した瞬間が伝えられないんですけど、今は動画に撮って、テロップ入れたりして、より楽しい動画になってます。母や妹にも送ったりするようになりましたね。
余談ですけど、映画や動画のアニメーションやCGを見て「これ私にもできる!」って思うことも増えました。それがすごく楽しいなと思う反面、心霊スポットの映像とか見て幽霊が映りこんでいると、「これ私も作れるな」って思うようにもなっちゃいました(笑)
― 何歳になっても「新しいことに挑戦する」ことに対して、
山崎さんが大切にされていることは何ですか?
今年で62歳になるので、新しいことを学ぶというのは「ハードルが高い」ということをすごく感じています。若いころに比べて習得するのが遅くなるんです。ただ、学ぶことへの「意欲と好奇心」を持ち続けて、それを乗り越えていくことを大切にしています。
― 将来の夢を教えてください!
今後は、趣味をさらに広げて、旅行の思い出を動画で制作してみたり、趣味のプロジェクトを紹介するYouTubeチャンネルを開設してみたいですね。
あとは、地元のコミュニティ活動やボランティア活動などのイベントに関する動画を残すとか、地域社会にも貢献していけたらいいなと思います。「稼ぐ」ばかりの考えではなくて、地域や社会に貢献していく!これを叶えたいです。
― さいごに、「挑戦したいことがある人」へアドバイスをお願いいたします!
「やろうと思ったなら、たとえ知識がゼロであろうがなんだろうが、飛び込むしかない!」
とりあえずはもうやってみるしかないかなと思います。(わからないことが)恥ずかしいとかじゃなくって、初歩的なことであっても周囲に聞いちゃっていいと思います。
「できないけどやりたい!」と思うなら飛び込むしかないなと思って私はやってきています。もちろんそれは人それぞれですけど、「挑戦してみたい」という気持ちが大きいのであれば、「お金を投資して回収する」という考え方でもいいので、飛び込んでみるといいと思います!
挑戦の延長線上で「社会的側面」は満たされる
山崎さんへのインタビューを通じて、年齢や環境を恐れずに、新たなスキルの習得などに挑戦することが、結果的に「社会的側面」を満たす行動に至ることがわかりました。また、インターネットを用いたコミュニケーションは世界中にリーチすることが可能なため、ITスキルを身につけることで、「社会とのつながり」の総量を増やすことができるでしょう。山崎さんの場合は、動画編集を学びスキルを習得した先で実現したいこととして、「YouTubeチャンネルの開設」「地域社会への貢献」を挙げており、「社会的側面」を満たそうとする行動が生まれています。
これらを踏まえると、インターネットやSNSの利用に興味関心が高いことが直接的に「社会的側面」を充足させるわけではなく、ITスキルの習得に挑戦したことで、結果的に「社会的側面」は満たされていくと言えるでしょう。
シニア世代へインターネットやSNSの利用を促進させるだけでなく、それらの利用が可能性を広げることを伝え、「何を実現したいか」をともに想像することで、老後において社会との活発なコミュニケーションをとるきっかけになると考えられます。
<グラフを見る際の注意点>
%を表示する帯に小数点以下第2位で四捨五入しているため、合計値と計算値が一致しない場合があります。
「忍者CODE」だからできる “新しい挑戦”
「忍者CODE」は、「挫折させない」をコンセプトに展開するオンラインプログラミングスクールです。24時間対応のチャットサポートやマンツーマン指導などのフォローアップにより、年齢やITスキルの有無を問わず、“すべての人の新しい挑戦”に伴走し、挑戦者がその先で描く未来を実現してまいります。
■ラグザス株式会社について
当社は、ミッションである「今ここにない未来を創り出す」をもとに、“業界構造を変える、新たなマーケットプレイス”となるようなインターネットのプラットフォーム事業やメディア事業、オンライン学習サービス事業を展開しています。「新たな価値の創造と、関わり合う人が幸せになること」を目指し、多様な事業で持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
<会社概要>
・会社名:ラグザス株式会社 ※2022年11月に持株会社体制に移行
・代表者:代表取締役社長 福重生次郎
・本社所在地:大阪府大阪市北区大深町3番1号グランフロント大阪タワーB 18階
・事業内容:インターネットのプラットフォーム事業やメディア事業
<ラグザスグループ インターネットサービス一覧>
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