【岐阜県高山市】寒さでより鮮やかに~飛騨染の寒ざらし~

寒風に舞う竜や鳳凰

高山市

飛騨染「寒ざらし」

岐阜県高山市にある「ゆはら染工」では、飛騨地方の祭の衣装などに欠かせない「飛騨染」の寒ざらし作業が始まっています。「飛騨染」とは、春と秋の高山祭をはじめとする岐阜県飛騨地方の祭りを彩る、獅子舞や闘鶏楽(とうけいらく)と呼ばれる伝統芸能などの衣装に使われるもので、豊穣を願って竜や鳳凰(ほうおう)などが鮮やかに描かれています。

鮮やかな色彩の飛騨染

飛騨染の作業は、色を入れない部分には糊付けをして着色を防ぎ、色を入れる部分には9色の染料を使い、刺すように色をつけていきます。染める際には、タンパク質で色を固定するため大豆の汁を使い、樹脂と顔料で染めています。また、使用する顔料は、赤や茶は土から、グレーは墨から、緑は金属からなど自然由来のものを使用しています。

寒ざらしの作業は、色染めした生地を天日干しで寒風にさらし、鮮やかな発色と色の定着を促すもので、布に描かれた柄の色鮮やかさを引き出すための大切な作業で、1年で最も寒さが厳しいこの時期に行われます。

高山市で唯一、祭衣装を手がける染物店「ゆはら染工(松本町)」では、年明けから飛騨染の作業を開始しましたが、雪不足で作業を一旦中断。ようやく降雪があったため、令和7年2月7日(金)より寒ざらしの作業を再開しました。小雪が舞う厳しい寒さの中、従業員は、竜や鳳凰などが描かれた約12メートルの生地(反物)に竹ひごを取り付け、しわができないように伸ばします。

この日の最低気温は氷点下5.4度。雪の上で冬の日差しと冷たい風にさらすと、太陽光が雪に反射しオゾンが発生することで白い部分が漂白され、より色が際立ちきれいに仕上がり、寒い中に干すことで大豆の成分を含む顔料が凍って透明感が出るとのことです。

5代目となるゆはら染工の柚原雅樹社長は「今年は雪が積もらない日が多かったが、ようやく積もってくれた。これから寒ざらし作業の本番に向けて綺麗な仕上がりになると思う」と話されました。

この寒ざらし作業は3月中頃まで続く予定です。

厳しい寒さの中で作業は続きます

【本件に関するお問い合わせ】

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住所:〒506-8555岐阜県高山市花岡町2-18

電話:0577-35-3134

FAX:0577-35-3174

メール:kouhou@city.takayama.lg.jp

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本社所在地
岐阜県高山市花岡町2丁目18番地
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代表者名
田中 明
上場
-
資本金
-
設立
1936年11月