動画制作コストが見えない？150人に聞いた予算管理と費用対効果の最新事情（動画制作マッチングサイト『一括.jp』調査）

https://emeao.jp/ikkatsu-column/videoproduction_choose/ 動画制作マッチングサイト『一括.jp』が動画制作の予算設定と費用感に関する課題を徹底調査

株式会社eclore

2025年7月17日 11時21分

近年、動画マーケティングの需要拡大にともない、多くの企業が「動画制作」という新たな領域に挑戦しています。しかしその現場では、「予算が見えない」「効果の測定が難しい」「追加費用が発生しやすい」など、担当者ならではの悩みがつきまとっています。

そこで今回、動画制作会社を厳選して紹介するBtoBマッチングサイト『一括.jp（https://emeao.jp/ikkatsu-column/videoproduction_choose/ ）』は、動画コンテンツの制作・活用をしている企業の担当者150名を対象にアンケート調査を実施。予算設定からコスト管理、費用対効果をどう捉え、どのように工夫しているかまでリアルな実態を尋ねました。

これから動画制作に取り組もうと考えている企業担当者の方や、すでに運用や改善に携わっている方は、ぜひ本調査結果を参考に、現場課題の解決や効果的なコスト管理にお役立てください。

▼調査項目

　調査1 ：動画制作における予算設定時に課題と感じることは？

　調査2 ：動画制作予算が不足した際の対策は？

　調査3 ：動画制作におけるコスト管理方法に対する取り組み

　調査4 ：動画制作での費用対効果を高めるために強化したい取り組み

　まとめ：『動画コスト』の本質は、挑戦と改善のサイクルにある

（１）コスト削減の先にあるもの

（２）数字の裏にある現場力

（３）真の“費用対効果”を見極めるために

調査結果1：動画制作における予算設定時、課題だと感じていることはどれですか？※複数回答可(注1)

(注1) 本設問は複数選択式ですが、選択肢は2つまでに制限しています。これにより、動画制作における予算設定時の課題をより明確に把握できるようにしています。

最も多かったのは「適正な予算感が分からない」（40.7％）で、次いで「費用対効果が見えづらい」（39.3％）が続いています。多くの担当者が、まず『いくらくらいの予算を組めばよいか』という基準や、投資した金額に見合う効果が得られるのかという判断に悩んでいる実態がうかがえます。
また、「社内で予算承認を得るのが難しい」（22.0％）、「制作会社からの見積もり金額の妥当性が判断できない」（20.7％）といった、社内調整や外部パートナーとのやり取りに関する課題も一定数見受けられます。
「想定より追加費用が発生することが多い」と回答した人も6.0％おり、見積もり段階での不安や、後から発生するコストに対する警戒感もうかがえます。
一方で、「特に課題を感じていない」と答えた人も18.7％おり、必ずしも全員が大きな悩みを抱えているわけではありませんが、全体としては『予算設定の基準や効果の見極め』に関する課題感が強い傾向が見て取れます。

調査結果2：動画制作予算が不足した場合、どのような対策をとっていますか？※複数回答可(注2)

(注2) 本設問は複数選択式ですが、選択肢は2つまでに制限しています。これにより、動画制作予算が不足した際の対策をより明確に把握できるようにしています。

最も多かったのは「内製化でコストを抑える」（34.0％・51人）という回答でした。社内リソースを活用し、費用負担を軽減しようとする企業が多いことがうかがえます。
続いて、「制作範囲やクオリティを調整する」（32.7％・49人）、「別部署やプロジェクトから予算を調達する」（30.7％・46人）など、クオリティの見直しや他部署からの追加予算の確保といった柔軟な工夫も多く挙げられました。
また、「より安価な外注先を探す」（13.3％・20人）や「制作自体を見送る・延期する」（7.3％・11人）といった選択肢も一定数あり、厳しい予算状況下で多様な工夫がなされていることがわかります。
一方で、「特に対策はしていない」と回答した人も21.3％（32人）にのぼり、必ずしも全員が積極的に対策を取っているわけではない点も特徴的です。

調査結果3：動画制作におけるコスト管理方法として、取り組んでいることはありますか？※複数回答可(注3)

(注3) 本設問は複数選択式ですが、選択肢は2つまでに制限しています。これにより、動画制作におけるコスト管理方法で取り組んでいることをより明確に把握できるようにしています。

最も多かったのは「見積もり段階で複数の制作会社で比較する」（33.3％・50人）でした。コストやサービス内容の妥当性を見極めるために、複数社の提案を比較検討する姿勢が広く浸透していることがわかります。
次いで「制作段階ごとに予算進捗をチェックする」（30.0％・45人）、「追加費用発生時の承認フローを明確化する」（25.3％・38人）など、コストが膨らみやすい動画制作において、各段階での管理や承認プロセスを重視する傾向も目立っています。
また、「社内に専任のコスト管理担当者を設ける」（18.0％・27人）、「定期的に費用対効果の検証を行う」（12.7％・19人）といった体制強化や効果検証の取り組みも一部で見られます。
一方で、「特に何も取り組んでいない」と答えた人も21.3％（32人）おり、コスト管理の意識や仕組みの成熟度にはまだ差があることもうかがえます。

調査結果4：動画制作において費用対効果を高めるために、今後強化したい取り組みは何ですか？※複数回答可(注4)

(注4) 本設問は複数選択式ですが、選択肢は2つまでに制限しています。これにより、動画制作での費用対効果を高めるために強化したい取り組みをより明確に把握できるようにしています。

最も多かったのは「動画の企画段階から効果検証を組み込む」（35.3％・53人）でした。企画段階から評価指標や検証の仕組みを設けることで、制作後の成果をより正確に把握し、改善につなげたいという意識が広がっています。
続いて、「社内スタッフのスキルアップや内製化の推進」（29.3％・44人）、「明確な効果測定指標（KPI）を設定する」（28.0％・42人）、「安価なツールやソフトの導入・活用を進める」（24.0％・36人）といった、実行体制やツールの強化、明確な目標設定など、より現場主導・数値主導で費用対効果向上を図る取り組みが多く挙げられました。
一方で、「特に取り組む予定はない」と答えた人も16.7％（25人）にのぼり、すべての企業が積極的な取り組みを検討しているわけではない点も特徴的です。

まとめ：『動画コスト』の本質は、挑戦と改善のサイクルにある

（１）コスト削減の先にあるもの

動画制作の現場で問われているのは、単なるコスト削減のテクニックではありません。『複数社の見積もりを比較』し、『必要に応じて制作の内製化を図り』、『企画から検証までのプロセスを繰り返す改善のサイクル』こそが、現場に本当の知恵をもたらします。

（２）数字の裏にある現場力

予算や費用対効果という“数字”に縛られるだけでなく、その裏に隠された、担当者たちの創意工夫や諦めない姿勢、そして企業独自の価値観や現場で培われたノウハウが見えてきます。単なるコスト管理の枠を超え、現場ごとに異なる課題に柔軟に向き合い、最適な方法を模索し続ける姿勢こそが、真の現場力といえるでしょう。