【武蔵野美術大学 美術館•図書館】展覧会「2025年度 武蔵野美術大学 卒業・修了制作 優秀作品展」の開催について

武蔵野美術大学 美術館・図書館では、「2025年度 武蔵野美術大学 卒業・修了制作 優秀作品展」を開催いたします。
武蔵野美術大学では、学部卒業制作および大学院修了制作において特に優れた作品や研究成果を発表した学生に、「優秀賞」が授与されます。優秀作品展は、優秀賞を受賞した約100名にも及ぶ学生の作品・研究成果を、学科やコースの枠を越えて一堂に展示する、1967年の当館開館以来半世紀以上にわたって続く展覧会です。
在学期間を通じて学生たちが探究してきた制作や研究の集大成は、いずれも高い完成度と独自性を備え、本学で実践されている美術教育の現在を鮮やかに映し出しています。本展を通じて、美術とデザインの新たな可能性、そして次代を担う表現者たちの瑞々しい創造力に触れていただければ幸いです。
概要
会期:2026年4月2日(木)-5月2日(土)
開館時間:10:00–18:00(土曜日、祝日は10:00–17:00)
休館日:日曜日
入館料:無料
会場:武蔵野美術大学美術館
主催:武蔵野美術大学 美術館・図書館
見どころ
美術館全体を使った展示構成
建築家・芦原義信(1918–2003)の設計により1967年に竣工し、藤本壮介(1971–)が2011年に改修を手がけた美術館棟全体を舞台に展示を行います。吹き抜けが開放的なアトリウムをはじめ、大小5つの展示室、上映設備を備えた美術館ホール、建物外壁や図書館棟と美術館棟をつなぐテラスなど、通常の展示ではあまり使われないスペースにまで作品を展開します。建築の特性を活かしたダイナミックな展示構成も、本展の大きな見どころです。


図版2,3「2024年度 武蔵野美術大学 卒業・修了制作 優秀作品展」会場風景 2025年 撮影:稲口俊太
総勢100名以上による多彩な表現
本展では、本学大学院修士課程(2科2専攻12コース)および学部(2学部12学科)の2025年度優秀賞受賞者100名以上による作品を展示します。卒業・修了制作展では鷹の台キャンパスと市ヶ谷キャンパス、通学課程と通信教育課程に分かれて発表された成果を、同時にご覧いただける機会です。
絵画や彫刻、デザイン、工芸などの作品展示に加え、パフォーマンスやインスタレーション形式の作品は記録映像とともに紹介します。さらには実写映画やアニメーションなどの上映作品、プレゼンテーションや研究論文など、作品の表現形式や展示方法は多岐に渡ります。
これまでの優秀賞受賞者の中には卒業・修了後に第一線で活躍している作家やクリエイターも多く、本展に並ぶ作品群はそうした将来の活動の萌芽ともいえるものです。新鮮な視点と柔軟な発想に、ぜひご注目ください。




出品者による解説と教員による選評
展示作品のキャプションには、出品者本人による解説・コメントに加え、担当教員による作品選評を掲載しています。制作背景やどのような点が評価されたのかを知ることで、それぞれの作品をより深く知っていただくことができます。
作品選評例(抜粋)
工藤 空(造形学部油絵学科グラフィックアーツ専攻)《大きなロバを空へ送る》

子供の頃、家族で移り住んだ東京郊外にある住宅街の空き地で飼われていたという、ロバの記憶が出発点となっている。建物に囲まれた隙間の空間に組み上げた、単管パイプに据え付けられたチェーンブロック。その無骨な鎖に吊るした巨大なロバの頭部が、空に向かって解き放たれようとしている卒業制作のインスタレーションに、度肝を抜かれた来場者は多かっただろう。見る者を圧倒する存在感だけでなく、そこに至る制作プロセスや、設営直後のロバの頭を刷り取るパフォーマンスなど、展覧会途中で音響も採り入れた動態的なインスタレーションというあり方も、版表現の新しい方向性を暗示している。よく見ると気づくが、実はロバの頭自体が木版画の版木なのだ。パフォーマンス参加者がインクを刷り取りながら感じる、彫り跡に宿る作者の記憶や思念、そしてこの先の物語。在学中、旅先のインドネシアで出会ったアートコレクティブの活動や、特定の場所に根差したヴァナキュラーな展開など、社会との接続を強く意識しながら模索を続ける日々がこの先しばらくは続くであろう。ホワイトキューブを飛び出し、現実に晒されることで工藤空の目指す表現はこの先、比類ない切実さと強度を纏うことになると強く信じている。
選評:高浜利也(造形学部油絵学科グラフィックアーツ専攻教授)
鵜飼ひなた(造形学部空間演出デザイン学科)《PRETTY CONNIE: Dress Up!》

農業機械であるコンバインを、徹底した装飾と色彩によって“可愛い”“楽しい”存在へと転換した発想力が際立っています。ハートや玩具的モチーフ、身体性を伴うパフォーマンスまで含め、機械を静的な展示物ではなく、社会とコミュニケーションするメディアとして成立させている点が高く評価されました。農業の現場性とポップカルチャーを真正面から衝突させ、違和感そのものを魅力へと昇華した、強度ある表現です。
選評:津村耕佑(造形学部空間演出デザイン学科教授)
図版4,5,7,8 撮影:稲口俊太、図版6,9 撮影:大塚敬太
「武蔵野美術大学 卒業・修了制作 優秀作品集」
webサイト「武蔵野美術大学 卒業・修了制作 優秀作品集」では、過去の優秀賞受賞作品がご覧いただけます。
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