相澤病院、病院DXの一環としてBuddycomを採用

年間6,000件を超える手術室のオペレーション改善に貢献

株式会社サイエンスアーツ

 フロントラインワーカーをつなげるライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom(バディコム)」を提供する、株式会社サイエンスアーツ(所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長:平岡 秀一、以下「サイエンスアーツ」)は、急性期医療を担う地域の中核病院である社会医療法人財団慈泉会 相澤病院(所在地:長野県松本市、病院長:相澤克之氏、以下「相澤病院」)が推進する病院DXの一環として、Buddycomが手術室のオペレーション改善に採用されたことをお知らせします。また本日、導入事例を公開いたしました。本案件は、NTTドコモビジネス株式会社(旧 NTTコミュニケーションズ株式会社)の委託をうけたNTTドコモビジネスソリューションズ株式会社により導入いただいております。

導入の背景

 相澤病院では、少子高齢化による医療従事者の人手不足や業務の複雑化に対応するため、早期からデジタル化を推進してきました。特に、2019年から院内のコミュニケーションデバイスをPHSからiPhoneへ移行する検討を開始し、2022年4月にはiPhoneに対応した電子カルテアプリがリリースされたことを機に、iPhoneを軸とした病院DXを加速させてきました。

 このようなスマートフォンを中心としたDX推進の中で、手術室のオペレーションの改善が課題となっていました。従来の連絡手段はPHSや固定電話が主であり、通話中の繋がりにくさや移動の必要性など、迅速な情報伝達を阻害する要因となっていました。特に緊急時や複数人への同時連絡が必要な場面では、これらの課題が顕著に現れ、医療安全上のリスクや業務効率の低下に繋がっていました。こうした課題を解決するため、スマートフォンで利用できるインカムアプリ「Buddycom」の導入が決定されました。

 BuddycomはスマートフォンにアプリをインストールするだけでIPインカムとして運用ができ、インターネット環境があれば、どこにいてもつながることから、昨年末に検証を経て、正式採用に至りました。

※相澤病院のスマートフォンを軸としたその他の病院DXの取組みは以下を参照 

医療業界の先陣を切って進む「病院DX」―地域医療の中核、相澤病院の挑戦|JOURNAL(先進事例や最新トレンド)|事業共創で未来を創るOPEN HUB for Smart World

【Buddycom導入の効果】

  1. 業務オペレーションの円滑化

    手術中でもスマートフォンとイヤホンマイクによるハンズフリー通話が可能となり、手術室から外部への指示連携がスムーズに行えるようになりました。

  2. リアルタイムな院内連携の実現

    一斉通話やフロアをまたいだ音声・画像共有により、患者移送や機材手配の精度とスピードが大幅に向上しました。

  3. スタッフの移動距離を削減

    その場から連絡が取れるため、確認や伝達のための移動が不要となり、スタッフの移動距離が削減されました。

  4. 軟骨伝導ヘッドセットによる快適な運用

    耳をふさがない軟骨伝導タイプのBuddycom Openを使用することで、現場の音も聞き取りやすく、コードレスで機器への引っかかりリスクも解消されました。

相澤病院・NTTドコモビジネス・サイエンスアーツによるBuddycom導入効果の調査検証について

Beacapp Here Hospitalというビーコンシステム※を活用し、手術センターで働く看護師の働き方を可視化しました。PHSとスマートフォンそれぞれの勤務実態を調査することで、インカムが医療現場に与える有用性を定量的に判断することができました。

①オペ室(手術室) 滞在時間の増加

 本来業務に注力できていることが示唆されます。

②手術センター内の移動回数の削減

1対1の通話に限られるPHSで発生していた移動が大幅に削減されたことが示唆されます。

※手術センター内の全36拠点に設置した受信機が、職員が持つビーコン(Bluetooth Low Energy)を検知し、行動動線や滞在時間を可視化します。

今後の展開

 医療従事者の慢性的な人手不足と業務の複雑化が進む中、限られた人員で安全かつ質の高い医療を提供し続けるためには、「業務の効率化」と「情報伝達の高度化」が重要なテーマです。

 相澤病院では、スマートフォンとBuddycomを組み合わせることで、従来のPHSでは難しかったリアルタイムな情報共有を実現し、手術室をはじめとする現場の連携体制を大きく改善しました。現場の声を反映しながら進められたこの取り組みは、医療現場におけるDXの好例として注目されています。

 今後サイエンスアーツでは、音声データとAIを活用し、通話内容のテキスト化や要約、業務の可視化・分析を通じて、これまで見えにくかった“現場の知見”を引き出し、生産性向上や業務改善に役立て、医療業界全体の課題解決に貢献いたします。

エンドースメント

社会医療法人財団 慈泉会 理事長 最高経営責任者 相澤 孝夫 氏

 相澤病院は地域の中核病院としての役割を担い、既存の枠組みに捉われず、常に新たな医療の提供に挑戦してまいりました。年間6,000件を超える手術実績を有し、24時間365日体制で、あらゆる患者さんの受け入れに尽力しております。

 この度、医療従事者間のコミュニケーションをより円滑かつ効率的に行うため、手術センターに「Buddycom」を導入いたしました。これにより、医療の質の向上と業務効率の向上に貢献するものと確信しております。また、医療従事者にとって働きやすい環境を整備することは、医療の質の向上に繋がる好循環を生み出すものと考えております。今後も地域の中核病院としての役割を全うし、地域医療の更なる発展に貢献すべく、努力を続けてまいります。

NTTドコモビジネスソリューションズ株式会社 代表取締役社長 西川 英孝 氏

 医療業界では、少子高齢化に伴って医療需要が高まる一方で、働き手の確保が年々困難になっているなか、NTTドコモビジネスソリューションズ株式会社では医療現場のDXを推進しております。その処方箋となるのが『コミュニケーションDX』による働き方改革であり、医療に限らずあらゆる業界のモデルケースとなると考えています。Buddycomは処方箋の1つとして非常に有用なツールだと感じており、今回の相澤病院様での導入をモデルケースに、スマートフォンを起点とした病院DXをサイエンスアーツとともに進めてまいります。

■Buddycomとは ( https://buddycom.net/ )

 フロントラインワーカーをつなげるライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom」は、インターネット通信網(4G、5G、Wi-Fi)を利用して、スマートフォンやタブレットにアプリをインストールすることで、トランシーバーや無線機のように複数人と同時コミュニケーションを可能にするサービスです。音声、テキストチャット、動画、位置情報(IoT)に加え、AIを利用したデジタルアシスタントでのコミュニケーションが可能です。 利用実績は、航空、鉄道、建設、福祉施設、流通など様々な業種にわたり、コミュニケーション手段としての活用がされています。

社会医療法人財団慈泉会 相澤病院 について

長野県松本市に位置する、地域医療の中核を担う。医の本質としての救急医療と、医の心としての全人的医療を病院医療の原点と考え、新しく良質な医療をおこなうために、機能的で活力のあるチーム医療を心がけ、地域住民から信頼される病院づくりに取り組んでいる。とらわれのない柔軟な発想と積極的で前向きな行動、何事も新鮮にとらえる豊かな感受性と他を思いやる優しさを大切に、いきいきとした職員一人ひとりのエネルギーを結集することで、夢と感動と輝きに満ちた病院をめざしている。

NTT ドコモビジネスソリューションズ株式会社 について

NTTドコモビジネスソリューションズ株式会社は、全国のお客様へ法人向けICTサービスの営業活動を行い、企業や社会の課題解決を支援するNTTドコモビジネス株式会社のグループ会社です。通信サービスを軸に、ソリューション提案・システム開発・運用支援まで一貫したサポート体制を強みとし、自治体、医療、製造、小売など多様な業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しています。今回NTTドコモビジネス株式会社の委託をうけBuddycomの導入支援をさせていただきました。医療業界ではPHSのサービス縮小化に伴い、スマートフォンと業務効率化につながる多様なソリューションをワンパッケージで提供する「メディカルパックbyドコモビジネス」を展開しています。

株式会社サイエンスアーツ について

サイエンスアーツは、「フロントラインワーカーに未来のDXを提供し、明るく笑顔で働ける社会の力となる」ことをミッションとして掲げ、フロントラインワーカーをつなげるライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom」の開発・販売を行っております。2021年に東証マザーズに上場(現在はグロースに移行)し、現在では5年連続シェアNo.1※を獲得しました。今後も、スタッフ間コミュニケーションに留まらず、スタッフとお客様、スタッフとAIを美しくつなげることで、フロントラインワーカーが明るく笑顔で働ける社会を目指してまいります。

※音声(映像)コミュニケーションツール出荷金額・社数(ノンデスクワーカー向け)、デロイト トーマツ ミック経済研究所「デスクレスSaaS市場の実態と展望2025年度版」

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会社概要

株式会社サイエンスアーツ

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URL
https://science-arts.com/
業種
情報通信
本社所在地
東京都渋谷区渋谷1丁目2−5 MFPR渋谷ビル5F
電話番号
-
代表者名
平岡秀一
上場
東証グロース
資本金
4億4273万円
設立
2013年09月