【開催レポート】脱・感覚頼りのインバウンド戦略 ― データとクリエイティブで実現する地域マーケティングへ

ナビタイムジャパン×ENGAWA共催セミナーがエリアマーケティングの考え方を提示

ENGAWA株式会社

 ENGAWA株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:牛山隆信、以下「当社」)は、株式会社ナビタイムジャパン(本社:東京都港区)と共同で、一般社団法人千代田区観光協会(所在地:東京都千代田区)をパネリストに迎え、「訪日外国人観光客の誘致に特化した実践的なエリアマーケティング戦略セミナー」を2025年6月17日(火)に開催しました。

 約40名の参加者(商業施設・メーカー・自治体など)が集い、本セミナーでは、データが導き出す客観的な「戦略の根幹」と、深いインサイトに基づく「心を動かすクリエイティブ」をいかに融合させるか、具体的な方法と成果が共有されました。

<セミナー当日の様子>

■マーケティング戦略の基本とアプローチ

 当社からは、2025年4月の訪日外客数が過去最高を記録した要因として、中国市場の回復、欧米豪の富裕層増加、地方へのチャーター便増など最新トレンドを紹介。一方で、市場の成長に安心して従来通りの施策を続けるだけでは、チャンスを最大化できない可能性もあると指摘。

 インバウンド施策の成果を高めるには、「誰に」「何を」届けるのかを明確にし、データに基づいてターゲットを特定することが重要です。その上で、ターゲットの心を動かすようなクリエイティブに落とし込むことが、戦略成功の鍵になると共有しました。

■交通整備は“点”、旅行者の行動は“線と面”──GPSデータが可視化した観光動線の変化

 ナビタイムジャパンからは、同社が提供する訪日外国人動態分析ツール「インバウンドプロファイラー」を活用し、北陸新幹線延伸後に訪問者が急増した福井県敦賀市の動態分析を紹介。

 単に「新幹線が通ったから」ではなく、「敦賀を経由して京都や周辺エリアに流れる新しい動線が生まれた」という事実を、GPSデータで可視化しました。交通整備という“きっかけ(点)”が、実際にどのような観光動線(線・面)として機能しているかを把握する視点は、インフラを持つ自治体や交通事業者にとって、施策の精度を上げる重要な示唆となりました。

■【パネルディスカッション】千代田区観光協会が実践する、地域に根差した観光プロモーション成功事例

 千代田区観光協会、ナビタイムジャパン、当社の3社によるパネルディスカッションでは、千代田区のケーススタディが紹介されました。

 千代田区観光協会は、多くの訪日客が訪れる実感はあるものの、日本語中心の発信では十分に魅力が伝わっていないという課題を抱えていました。この課題に対し、ナビタイムジャパンの訪日外国人動態分析ツール「インバウンドプロファイラー」を活用。以下のようなインサイトが得られました。

  • ターゲットの解像度向上:「秋葉原は米国中心のポップカルチャー層」「靖國神社周辺は韓国からの訪問者が最多」など、同じ区内でもエリア別に来訪者の国籍・嗜好の違いが明確に。

  • 隠れた強みの発見:近隣の新宿区(夜型)や渋谷区(午後型)と比較し、千代田区は朝から夜まで来訪者数が安定。「一日を通して接点を持てる」という優位性が明らかに。

  • 周遊パターンの把握:「台東区に宿泊し、日中に千代田区を観光して戻る」というルートが主流。近隣エリアとの連携や日帰り需要を狙う戦略に活用可能に。

 これらの分析結果をもとに、当社が運営する英字ライフマガジン『Tokyo Weekender』を活用し、外国人編集チームが千代田区内を実際に巡り、1日で楽しめる「ワンデイアイティナリー(モデルコース)」を制作・発信しました。第三者視点での情報発信を行った結果、記事掲載後は、海外ユーザーからの問い合わせや実際の訪問にも結びつき、認知から行動へとつなげる実践的なモデルケースとなりました。

 セッション終盤には質疑応答の時間が設けられ、「具体的なプロモーションの予算感は?」「実施後の効果測定はどのように行うのか?」といった実践的な質問が寄せられ、参加者の高い問題意識がうかがえました。登壇者からの回答に対し、「早速、エリア内の分析を検討したい」といった反応が寄せられました。

【セミナー概要】

  • タイトル:訪日観光客を惹きつけるエリアマーケティング戦略〜「ターゲットの見える化」から始める顧客導線の描き方〜

  • 日時:2025年6月17日(火)

    15:00~16:00セミナー

    16:00〜交流会

  • 会場:ENGAWA株式会社(〒106-6131 東京都港区六本木6丁目10−1 六本木ヒルズ森タワー31階)

  • 主催:ENGAWA株式会社、株式会社ナビタイムジャパン

  • 協力:一般社団法人千代田区観光協会

■一般社団法人千代田区観光協会について

一般社団法人千代田区観光協会は、千代田区及びその周辺地域の自然、景観、文化・歴史、産業・技術などの資源を活用し、観光事業の振興を図ることにより、千代田区の魅力を高め国内外の人々との交流を促進し、もって地域文化の維持発展及び地域経済の活性化に寄与することを目的として、活動しております。

URL:https://visit-chiyoda.tokyo/

■訪日外国人向け多言語観光・ナビゲーションアプリ「Japan Travel by NAVITIME」について

「Japan Travel by NAVITIME」は、訪日外国人観光客向けに13言語で提供される総合ナビゲーションサービスです。ドアtoドアのルート検索や徒歩・車ナビ、Wi-Fiや手荷物預かり所の検索、観光記事や旅行プラン作成、モデルプランの紹介、ホテル・アクティビティ予約など、旅の全工程をサポートします。

■株式会社ナビタイムジャパンのメディア・トラベル事業について

ナビタイムジャパンでは、様々な交通手段を組み合わせた「トータルナビゲーション」の技術を軸に、移動に関する様々な事業を展開しています。インバウンド領域では、訪日外国人向け多言語観光・ナビゲーションアプリ『Japan Travel by NAVITIME』を提供するほか、アプリから取得されるデータを活用した訪日外国人動態分析ツール「インバウンドプロファイラー」の提供、自治体や企業と連携した観光コンテンツ制作や誘客施策の実施などを行っています。

URL:https://www.navitime.co.jp/tourism-solution/products/inbound.html

ENGAWA株式会社

ENGAWA株式会社

日本の価値ある対象を世界の人々に最適に伝え、多くの外国人と日本人が共感し、感動するシーンを創出し続けるマーケティング会社。1970年の発行から50年以上の歴史を持つ英字メディア「Tokyo Weekender」の運営、外国人KOL・インフルエンサーマーケティング、日本の魅力ある商品・サービスを発信するOMOTENASHI Selectionの運営など、海外・インバウンドに向けたコミュニケーション支援を行っています。
URL:https://engawa.global/

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会社概要

ENGAWA株式会社

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URL
http://engawa.global/
業種
サービス業
本社所在地
東京都港区六本木6丁目10-1 六本木ヒルズ森タワー 31階
電話番号
03-6804-6226
代表者名
牛山隆信
上場
未上場
資本金
8855万円
設立
2015年01月