【調査】脂漏性皮膚炎に悩む人の73.7%が「梅雨時期に症状悪化」と回答、約6割が「ニキビと誤認して市販薬で悪化」した経験あり

皮膚科医が解説する「ステロイド外用と抗真菌薬の正しい使い分け」と再発予防の3つのポイント

医療法人社団鉄結会

【結論】本調査のポイント 

【結論】脂漏性皮膚炎とニキビは発症部位と症状の特徴で見分けられます。脂漏性皮膚炎は頭皮・眉間・鼻周りなど皮脂分泌の多い部位に「油っぽいフケ状の鱗屑」を伴い、ニキビは毛穴を中心とした「面皰(コメド)」が特徴です。治療にはステロイド外用薬で炎症を抑え、抗真菌薬でマラセチア菌を減らす併用療法が標準治療であり、適切な使用期間を守れば安全です。再発予防には皮脂コントロールと生活習慣の改善が重要です。

 ・73.7%が梅雨時期(6〜7月)に症状が悪化すると回答 

・58.3%がニキビと誤認して市販のニキビ治療薬を使用し悪化した経験あり 

・皮膚科を受診した人の82.0%が「1ヶ月以内に症状改善」を実感

 用語解説 

■ 脂漏性皮膚炎とは 

脂漏性皮膚炎とは、皮脂分泌の多い頭皮・顔面・胸部などに生じる慢性の湿疹性皮膚疾患である。皮膚常在菌であるマラセチア属真菌が皮脂を分解して産生する遊離脂肪酸が炎症を引き起こすと考えられており、フケ・赤み・かゆみが主症状として現れる再発しやすい疾患である。 

■ マラセチア菌とは 

マラセチア菌とは、人の皮膚に常在する真菌(カビ)の一種である。皮脂を栄養源として増殖し、脂漏性皮膚炎やマラセチア毛包炎の原因菌として知られている。

■ 抗真菌薬(ケトコナゾール)とは 

抗真菌薬とは、真菌(カビ)の増殖を抑制または殺菌する薬剤である。脂漏性皮膚炎の治療では、ケトコナゾール(ニゾラール)などのイミダゾール系外用薬が第一選択として使用され、マラセチア菌を減少させることで症状を改善する。

脂漏性皮膚炎とニキビ(尋常性ざ瘡)の比較

比較項目

脂漏性皮膚炎

ニキビ(尋常性ざ瘡)

好発部位

頭皮・眉間・鼻周り・耳の後ろ

額・頬・顎・背中

主な症状

油っぽいフケ状の鱗屑・赤み

面皰(コメド)・膿疱

かゆみ

あり(中等度〜強い)

なし〜軽度

原因菌

マラセチア菌

アクネ菌

好発年齢

乳児期・思春期〜中年

思春期〜20代

治療薬

抗真菌薬・ステロイド外用

レチノイド・抗菌薬

季節性

梅雨・夏に悪化しやすい

季節による変動は少ない

※一般的な目安であり、個人差があります。

医療法人社団鉄結会が運営するアイシークリニック(新宿院・渋谷院・上野院・池袋院・東京院・大宮院)は、梅雨時期に悪化しやすい脂漏性皮膚炎に関する実態調査を実施しました。本調査は、フケ・赤み・かゆみなどの症状に悩む方々の実態を把握し、正しい治療法と再発予防策の啓発を目的としています。

 調査背景 

梅雨時期は高温多湿の環境により皮脂分泌が活発化し、脂漏性皮膚炎の症状が悪化しやすい季節です。しかし、脂漏性皮膚炎の症状はニキビと似ている部分があり、自己判断で誤った治療を続けることで症状が長期化・重症化するケースが少なくありません。そこで当クリニックでは、脂漏性皮膚炎の正しい知識と適切な治療の重要性を啓発するため、症状を経験したことのある方を対象に実態調査を実施しました。

 調査概要 

調査対象:全国の20〜60代で脂漏性皮膚炎(頭皮・顔のフケ・赤み・かゆみ)の症状を経験したことがある男女

調査期間:2026年5月18日〜5月27日

調査方法:インターネット調査

調査対象人数:300名

 調査結果 

【調査結果】約7割以上が「梅雨〜夏」に症状悪化を実感 

設問:脂漏性皮膚炎の症状(フケ・赤み・かゆみ)が最も悪化しやすいと感じる時期はいつですか?

73.7%が梅雨時期に症状の悪化を実感しており、高温多湿環境が脂漏性皮膚炎に与える影響の大きさが明らかになりました。梅雨から夏にかけて合わせると86.0%に達し、この時期に適切なケアと治療が重要であることがわかります。

 【調査結果】約6割が「ニキビ」と誤認していた 

設問:脂漏性皮膚炎の症状を最初に自覚したとき、どのような皮膚トラブルだと思いましたか?

58.3%がニキビと誤認しており、脂漏性皮膚炎に対する認知度の低さが浮き彫りになりました。正しく脂漏性皮膚炎と認識できていた人はわずか8.0%にとどまり、適切な初期対応ができていない現状が明らかになっています。

 【調査結果】半数以上が市販薬で自己対処を試みた 

設問:脂漏性皮膚炎の症状に対して、最初にどのような対処をしましたか?

市販のニキビ治療薬やフケ用シャンプーなど、自己判断による対処を行った人が合計57.0%に達しました。皮膚科を最初に受診した人は18.0%にとどまり、誤った自己対処により症状を長引かせるリスクが高いことがわかります。

 【調査結果】約4割がステロイドに対して不安を感じている 

設問:皮膚科でステロイド外用薬を処方されることに対してどのような印象を持っていますか?

38.7%がステロイドの副作用を心配しており、適切な使用方法についての正しい情報提供が必要です。一方、医師の指示があれば安心できると回答した人は35.3%おり、専門家による説明の重要性が示唆されています。

 【調査結果】皮膚科受診者の8割以上が1ヶ月以内に改善を実感 

設問:皮膚科を受診した方にお聞きします。治療開始から症状の改善を実感するまでにどのくらいかかりましたか?

皮膚科を受診した人の82.0%が1ヶ月以内に症状改善を実感しており、専門医による適切な治療の有効性が示されました。特に28.0%は1週間以内に効果を実感しており、早期受診の重要性がわかります。

調査まとめ 

本調査により、脂漏性皮膚炎は梅雨時期に特に悪化しやすく、約7割以上が6〜7月に症状の悪化を経験していることが明らかになりました。また、約6割がニキビと誤認して不適切な自己対処を行っており、正しい疾患認識と早期受診の啓発が急務です。一方、皮膚科を受診した方の82.0%が1ヶ月以内に症状改善を実感しており、専門的な治療の有効性が確認されました。ステロイド外用薬に対する不安を抱える方も約4割いることから、適切な使用方法に関する情報提供も重要な課題といえます。

 医師コメント|アイシークリニック 髙桑康太医師 

皮膚科医として15年以上の臨床経験から申し上げると、脂漏性皮膚炎は正しい診断と適切な治療により十分にコントロール可能な疾患です。しかし、ニキビとの誤認や不適切な自己治療により慢性化している患者さんが多いのが現状です。

脂漏性皮膚炎の治療は、ステロイド外用薬と抗真菌薬の併用が基本となります。ステロイド外用薬は炎症を速やかに抑え、抗真菌薬(ケトコナゾールなど)は原因菌であるマラセチア菌を減少させます。「ステロイドは怖い」というイメージをお持ちの方も多いですが、顔面に使用する場合は作用の弱いステロイドを短期間使用し、改善後は抗真菌薬のみでの維持療法に切り替えるのが標準的な治療戦略です。

脂漏性皮膚炎は再発しやすい疾患であるため、症状が治まった後も予防的なケアが重要です。皮脂の過剰分泌を抑えるために、抗真菌成分(ミコナゾール・ケトコナゾール)配合のシャンプーを定期的に使用することをお勧めします。また、睡眠不足・ストレス・脂質の多い食事は症状悪化の要因となりますので、生活習慣の改善も治療の一環として取り組んでいただきたいと思います。

ニキビとの鑑別ポイントとしては、脂漏性皮膚炎は「油っぽいフケ状の鱗屑を伴う赤み」が特徴で、好発部位も眉間や鼻の横、耳の後ろなど特徴的です。面皰(コメド)がない点もニキビとの大きな違いです。自己判断が難しい場合は、症状を長引かせる前に皮膚科を受診されることをお勧めします。

【エビデンス】日本皮膚科学会の脂漏性皮膚炎診療の手引きでは、抗真菌薬外用とステロイド外用の併用療法が推奨されており、特にケトコナゾール外用薬の有効性が示されています。皮膚科医としての臨床経験においても、この併用療法は高い治療効果を示しており、多くの患者さんが2〜4週間で症状の改善を実感されています。

 ステロイド外用薬と抗真菌薬の使い分け 

・急性期の赤み・かゆみには弱〜中等度のステロイド外用薬を1〜2週間使用

・症状改善後は抗真菌薬(ケトコナゾール)のみで維持療法に移行

・頭皮には抗真菌成分配合シャンプーを週2〜3回の頻度で使用

 再発予防のための生活習慣改善 

・十分な睡眠(7時間以上)とストレス管理を心がける

・脂質・糖質の過剰摂取を控え、ビタミンB群を積極的に摂取

・洗顔・洗髪後は速やかに保湿し、皮脂バランスを整える

 受診のタイミングと治療期間の目安 

・2週間以上セルフケアで改善しない場合は皮膚科を受診

・治療期間は通常4〜8週間、その後は予防的ケアに移行

・年に数回の定期的な再発がある場合は、悪化前の早期治療が有効

髙桑 康太(たかくわ こうた)医師

皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当

専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科

・ミラドライ認定医

臨床実績(2024年時点、累計)

・皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上

・腋臭症治療:2,000件以上

・酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上

略歴

・2009年 東京大学医学部医学科 卒業

・2009年 東京逓信病院 初期研修

・2012年 東京警察病院 皮膚科

・2012年 東京大学医学部附属病院 皮膚科

・2019年 アイシークリニック 治療責任者

監修領域:皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

 よくある質問(Q&A) 

Q1. 脂漏性皮膚炎とニキビはどうやって見分ければいいですか?

A. 発症部位と症状の特徴から見分けることができます。

脂漏性皮膚炎は眉間・鼻の横・耳の後ろなど皮脂分泌の多い部位に「油っぽいフケ状の鱗屑」を伴って発症し、かゆみが強いのが特徴です。一方、ニキビは毛穴を中心に面皰(コメド)や膿疱が形成されます。本調査では58.3%がニキビと誤認しており、自己判断が難しい場合は早めに皮膚科を受診することをお勧めします。

Q2. 脂漏性皮膚炎にステロイドを使っても大丈夫ですか?

A. 医師の指示に従って使用すれば安全かつ有効な治療法です。

調査では38.7%がステロイドへの不安を感じていましたが、顔面には作用の弱いステロイドを1〜2週間程度の短期間使用し、その後は抗真菌薬のみに切り替えるのが標準的な治療法です。この方法であれば副作用のリスクは最小限に抑えられます。自己判断での長期使用は避け、医師の指示通りに使用することが重要です。

Q3. なぜ脂漏性皮膚炎は梅雨時期に悪化するのですか?

A. 高温多湿環境により皮脂分泌とマラセチア菌の活動が活発化するためです。

本調査で73.7%が梅雨時期に症状悪化を経験しているように、高温多湿の環境は皮脂分泌を促進し、原因菌であるマラセチア菌の増殖に好条件となります。この時期は特に洗顔・洗髪の回数を適切に保ち、抗真菌成分配合のシャンプーを使用するなどの予防策が有効です。

Q4. 脂漏性皮膚炎が何度も再発するのはなぜですか?

A. マラセチア菌は常在菌であり、条件が揃えば再び増殖するためです。

マラセチア菌は皮膚に常在する真菌のため、完全に除去することはできません。睡眠不足・ストレス・脂質の多い食事・高温多湿環境などの条件が重なると再発しやすくなります。再発予防には、抗真菌成分配合シャンプーの定期的な使用と生活習慣の改善を継続することが重要です。

Q5. 市販薬で脂漏性皮膚炎は治せますか?

A. 軽症であれば市販の抗真菌薬配合製品で改善できる場合もありますが、重症例や長引く場合は皮膚科受診をお勧めします。

調査では57.0%が市販薬で自己対処を試みていましたが、ニキビ治療薬など不適切な製品を使用すると悪化する可能性があります。皮膚科を受診した方の82.0%が1ヶ月以内に症状改善を実感しており、2週間以上セルフケアで改善しない場合は専門的な治療を受けることをお勧めします。

 放置のリスク 

・症状の慢性化・重症化により治療期間が長期化する

・ニキビと誤認して不適切な治療を続けると炎症が悪化する

・頭皮の脂漏性皮膚炎を放置すると脱毛の原因になる可能性がある

 こんな方はご相談ください|受診の目安 

・フケ・赤み・かゆみが2週間以上続く場合

・市販薬を使用しても改善しない、または悪化した場合

・頭皮のフケが増え、抜け毛が気になる場合

・症状が顔全体や耳の後ろなど広範囲に広がっている場合

 クリニック案内 

アイシークリニックの特徴 

・皮膚科専門外来で脂漏性皮膚炎・ニキビ・酒さなど類似疾患を正確に鑑別診断

・症状に応じたステロイド外用薬と抗真菌薬の適切な処方

・保険診療対応で患者様の経済的負担を軽減

・都内5院・大宮1院で土日診療にも対応し通院しやすい環境を整備

アイシークリニック新宿院:東京都渋谷区代々木2-5-3 イマス葵ビル2階

アイシークリニック渋谷院:東京都渋谷区渋谷3-16-2 ニュー三水ビル5階

アイシークリニック上野院:東京都台東区東上野3-16-5 サンク・ユービル1F

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アイシークリニック東京院:東京都中央区日本橋3-6-2 日本橋フロント3階

アイシークリニック大宮院:埼玉県さいたま市大宮区大門町1-60 福美メディカル2階B区画

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医療法人社団鉄結会

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業種
医療・福祉
本社所在地
東京都渋谷区代々木2-5-3 イマス葵ビル2階
電話番号
03-6276-3870
代表者名
高桑康太
上場
未上場
資本金
-
設立
2016年09月