【皆で考えよう、山と登山道のこれから】全国約2,500名の登山者の声、聞きました

株式会社finetrack

「遊び手=創り手」の国産アウトドアメーカー 株式会社finetrack(本社:兵庫県神戸市、代表 金山洋太郎)は、登山道や山の環境の現状や課題について、全国の登山者へアンケートを実施し、約2,500名の方から回答をいただきました。その結果をお知らせいたします。

※調査結果の詳細は、finetrack公式noteでご覧いただけます。

皆で考える、登山者アンケート~山と登山道のこれから~|株式会社finetrack

アンケート調査の目的

山や登山道の課題について、

①finetrackができることを探る

②登山者の皆さまと一緒に考える機会をつくる

③広く登山者の皆さまへ現状をお伝えする

アンケート調査の概要

■アンケート対象:一般登山者

■アンケート期間:2025年5月23日~2025年6月12日

■アンケート方法:インターネット自社アンケートフォーム

■回答数:計2,458名

アンケート結果

アンケート結果の一部をご紹介します。

【9割の登山者が、「山の環境が荒れている」と感じている】

Q. 登山道を歩いていて、「荒れた道」 「危ない道」と感じたり、山の環境が荒れていると感じた経験はありますか?

Q. 山行中に経験したり見たことがある、登山道の状況をお選びください。

山行中に、登山道や山の環境が荒れていると感じた経験があるかを聞くと、「よくある」が26%、「時々ある」が64%と合わせて90%と、回答したほとんどの登山者が山や登山道の荒れを感じているという結果となりました。

内容としては、「階段や橋、道しるべなど設備の破損」が最多で81%。
続いて「登山道の崩落・通行禁止」「登山道上の土壌がえぐれて歩きにくい」がそれぞれ70%超となり、目視でもわかりやすい問題や、歩行中に体感しやすい問題は、多くの方が実感しているようです。


【多くの方が感じている、「興味はある。しかし、何をしたら?」】

Q.登山道の課題について、興味はありますか?

いま日本各地の登山道で、荒廃化や維持整備が追い付かないといった課題が深刻化しているといいます。あなたに当てはまるものをお選びください。

登山道の荒廃や維持保全の問題についての興味関心は、「興味がある」と回答した登山者は94%。回答した登山者のうち9割以上が、登山道や山の環境に対して関心をもち「何かしたい」という気持ちを持っていることがわかりました。

ただ、実際に「整備活動への参加や寄付などの活動をしている/したことがある」という人は、回答者のうち約2割と少数で、7割の人がまだ行動へは移っていないようです。

「自分にできることがあればしてみたい」と思っているものの、「何ができるかわからない・行動を起こすきっかけがない」という人が大半というのが、現状なのではないでしょうか。


【整備活動に、多くの登山者が興味あり。受け皿に課題も】

Q.登山道の整備作業へ、参加したいと思いますか?

登山道の抱える課題のひとつに、「作業の人員の不足」があります。そのため、各地ではボランティアの募集やツアーを組んで、一緒に作業をする人を募っています。あなたに当てはまるものを、1つだけお選びください。

課題のひとつ「作業人員の不足」に対する、整備活動への参加について聞いたところ、「参加したことがある」は14%と少数でしたが、「活動に参加したことはないが、してみたいと思う」は36%と、最多の回答。「参加の有無はわからないが、興味はあるので情報は知りたい」と合わせると約6割となり、登山者の多くが興味はあるものの参加に至っていない、というのが現状のようです。

なお、同時期に実施した登山道整備団体さまへのアンケートでは、登山者へ整備活動に「ぜひ参加してほしい」という回答をした団体は約44%。
人員の不足という課題はあるものの、参加の受け入れにあたり安全面や技術面を伝える受け皿が必要で、その体制まで用意できる団体はまだ一部というのが現状のようです。

ただ、受け皿を用意できる団体が、登山者へ参加してほしい理由の過半数を占めたのが「整備体験を通して、まずは登山道の現状を知ってほしい」という趣旨の回答。

気になるけれど「知識も経験もない、自分にできるのか?」と思っている方、まずは参加してみてはいかがでしょうか?


【約9割の登山者が、入山料や協力金の導入に賛成】

Q.山に入るにあたり「入山料」や「協力金」の導入の検討・実施が始まっています。考えをお聞かせください。

■賛成/どちらかというと賛成

・登山道の整備や維持にはお金がかかり、それに登山者が少しでも負担するのは当たり前だと思う。
・観光地化・登山者の多い山域に対しては当然賛成である
・整備費用や救助費用に充ててほしい
・海外からの登山客も増えており、多国語対応の案内板設置等、環境保全や安全のために必要だと思います。もちろん国内の人のためにも。
・経済的な格差もあるので、子どもや学生や年金生活者は免除してもいいと思う

■反対/どちらかというと反対

・山は自由なところだと思うから。トイレのお金も払っていますし、小屋やテント場の金額もあがっているのでそれ以上に払うのはちょっとなと思う。
・国立公園内なら国や自治体が責任をもって行うべきだと思ってます
・詳細な使途がわからないから。

■どちらともいえない/わからない

・集められたお金が正しく運用されているのかが不透明だから。
・山域による。入山者の多い山は自然環境に対する影響が大きいので徴収するべき。

登山道や山の環境の課題のひとつに、「維持・保全費用の不足」があります。それを補うため、各地の山で実施・検討されている入山料や協力金について意見を聞きました。

結果、「賛成」「どちらかというと賛成」が合わせて88%と、大多数の回答者が賛成の意思を持っていることがわかりました。

理由として多かったのは「登山道の維持・管理にはお金がかかり、整備のためには必要だと思う」という趣旨の回答。用途としては、登山道やトイレなど施設の整備のほかに、遭難救助への対策費用へ充ててほしいという意見も複数ありました。また登山マナーやオーバーツーリズムなどに言及し、有料化による一定の抑制効果を期待する声も複数みられました。

反対意見としては、山の「自由さ」への制約のように感じる、という声や、行政で負担すべきでは、という声が複数ありました。

そして、いずれの回答でも頻出していたワードが「山による区別」「対象による区別」をつけてほしい、というもの。メジャーな山と里山などの山による区別、子供・学生や地元の住民、海外からの登山者など、登山者の経済状況や山・地域との関わりを踏まえた区別など、すべてを一律にするのではなく、山や登山者の状況を踏まえた上での導入有無や料金設定をすべきでは、という趣旨の回答が多数みられました。

また、「使途の明確化」についても賛成・反対・どちらともいえないのいずれの理由としても多く、使い道を把握・納得した上で支払いたいと考えている登山者も多いようです。


登山者の多くが、登山道や山の環境について考え、意見を持っている!

Q.登山道や山の環境について、感じていること等があればご自由にお書きください。

いただいたご意見の一部を、分類別に記します。

■登山マナー・意識

・登山道を利用する人の、マナーやモラル、また基礎知識など、山に行く前にもっと知っておくべきだと思う。それが自然保護や事故防止にもつながるので、勉強できる場や情報がもっと多いと良いと思う。
・外国人登山者への啓発が必要に感じています
・登山道整備もそうだが、遭難時の救助費用負担についても個人にかかる自覚と責任を持たせ、節度を持って山と向き合える仕組み作りをする必要があると考えている。
・高山植物の群生地に踏み跡がある事があり、残念に思う。近くで写真を撮りたいのは分かるが、1人が入ると多くの人が入り、踏んでしまう事で、植物が見られなくなってしまう事を理解して欲しいと思います。

■登山道の維持・保全バランスについて

・人が入る事で荒廃したりゴミなどの問題があったり、逆に登山客の減少により登山道がなくなったりと山の環境保全はむずかしいんだなと思っています。そこに住む動物達の環境を保ちながら人も楽しめる山であってほしいと思っています。
・地方の山は特に登山者数が減っていますが、地道に整備することで一定の保全が可能です。ただ関心を持って係わってくれる人が少ないのが残念です。
・適正な整備は良いが、過剰な整備・観光地化はやらなくても良いと思う。

■山小屋やアクセスの課題

・山小屋の後継者不足や経営困難により閉鎖や登山道が荒れるのは忍びない。後世に残していくためにも、利用者が費用を負担すべき。
・林道の維持管理がままならず、アクセスが困難になる山が今後どんどん増えてくることを心配しています。


最後に、登山道や山の環境などについて、皆さまが感じていることを自由に回答いただきました。

任意のフリー記入でしたが、1,386名(回答者の56%)と、多くの方に回答いただきました。

その回答は、山や守る人たちへの感謝、維持保全バランス、登山マナー、山小屋やトイレやゴミ、動物との共生、温暖化など多岐に亘るもの。

多くの登山者が、山の環境について考え、意見を持っている。

このこと自体が、未来への希望と言えるのではないでしょうか。

山や登山道を未来へつなぐため、何ができるか。

finetrackは、登山者のみなさんと一緒に考え、取り組んでいきたいと思います。


本記事は、アンケート調査結果の一部抜粋です。

詳細は、finetrack公式noteでご覧いただけます。


【関連リンク】

株式会社finetrack ブランドサイト
https://www.finetrack.com/

未来へつなぐ、ファインなトラック

https://www.finetrack.com/brand/fine-na-track/

登山道を守る人を応援する。finetrack×YAMAP別注ドライレイヤー

https://www.finetrack.com/brand/fine-na-track/drylayer_sp/


finetrackについて

株式会社finetrackは、国内大手総合アウトドアメーカー等で企画開発30年のベテランと、長年アウトドアを実践してきた有志が集まり、国内ベンチャーとして2004年1月に創業。
兵庫県の経営革新計画にも認定された、「遊び手=創り手」のシーズとニーズをダイレクトに結びつけるビジネスモデルで、素材開発からこだわるモノ創りをすすめております。

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▽SDGsの取り組み▽
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会社概要

株式会社finetrack

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URL
https://www.finetrack.com/
業種
製造業
本社所在地
兵庫県神戸市中央区相生町 1-2-1東成ビルディング
電話番号
078-599-6485
代表者名
金山洋太郎
上場
未上場
資本金
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設立
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