【2025年大阪・関西万博】大阪芸術大学 アートサイエンス学科が産学連携プロジェクト巨大プロジェクションマッピング「MEGA CANVAS」に参画!

■万博の夜空に132mのプロジェクションマッピング!学生制作の映像作品「万国百鬼夜行」を発表

大阪芸術大学

 大阪芸術大学(学校法人塚本学院/所在地:大阪府南河内郡/学長:塚本 邦彦)は、2025年6月6日(金)から10月13日(月)までの期間、大阪・関西万博の会場、夢洲を彩る巨大プロジェクションマッピング「MEGA CANVAS」に、本学アートサイエンス学科の学生チームが制作した作品を投影しました。

 本プロジェクトは、大阪府と一般社団法人関西イノベーションセンターが共催した大規模な取り組みです。本学アートサイエンス学科の川坂 翔客員准教授所属が所属するクリエイティブカンパニー株式会社ネイキッドと株式会社カクシンが協働プロデュースを担当し、産学連携の枠組みで実現しました。

 本学アートサイエンス学科は、この産学連携プロジェクトの選考を通過後、学生8名で構成されたチームを結成し作品制作に挑みました。学生たちは、企業や行政との連携を通じて、大学内だけでは得られない実践的な学びを深める貴重な機会となりました。

■「MEGA CANVAS」について

 「MEGA CANVAS」は、大阪・関西万博の会場で展開された、大阪府と一般社団法人関西イノベーションセンターの共催によるプロジェクションマッピングです。本学アートサイエンス学科の川坂 翔客員准教授が所属する株式会社ネイキッドとクリエイティブエージェンシーである株式会社カクシンが協働プロデュースを担当しました。本プロジェクトでは、多様なパートナーが「いのちをつなぐ、未来社会の実装」を映像で表現し、万博会場東側に位置する横浜冷凍物流倉庫(ヨコレイ)の壁面(縦10m×横132m)を巨大スクリーンに見立て、日没から21時30分まで映像コンテンツが投影されました。

 投影は、会場東ゲートの外側に設置したコンテナから、全長約132mもの壁面を余すことなく使用するため、5万ルーメンの高輝度プロジェクター5台を横に並べて実施されました。コンテナ内部は、オペレーション作業を行うためのわずかなスペースがある以外、数多くの精密機器で埋め尽くされていました。「MEGA CANVAS」では、「時間」「地域」「夢」「笑顔」「文化」というテーマに沿った映像作品が投影され、大阪府や観光事業者、アーティスト、学生など多様なパートナーが作品を出品しました。万博開催中、東ゲートから見えるヨコレイの物流倉庫は存在感が抜群で、パビリオンと勘違いする人も多かったとされています。

東ゲートから見えるヨコレイの物流倉庫
日が暮れると夢洲駅へ向かう人波でにぎわう東ゲート
物流倉庫の真下にプロジェクションマッピング投影用のコンテナを設置
精密機器で埋め尽くされているコンテナ内部

■学生作品「万国百鬼夜行」

 アートサイエンス学科の作品タイトルは「万国百鬼夜行」です。この作品は「文化」をテーマに制作され、日本の伝統的な妖怪はもちろん、ユニコーンやイエティ、ドラキュラなど海外由来のキャラクターも数多く登場し、全長132mのコースを次々と練り歩いていきました。

 デフォルメされた妖怪たちは、本来恐れられる存在であることを忘れさせる愛らしさにあふれていました。障子の背景が現れると妖怪たちのパレードがスタートし、夜の闇に浮かび上がるパレードが幻想的な雰囲気を盛り上げました。

■完成までの学生の活動について

 アートサイエンス学科のチームは、2025年5月から開始されたパートナー募集を経て選考を通過し、学生8人で編成されたチームで夏休み期間中に作品制作に取り組みました。

 作品は企画から制作まですべてを学生自身で行いました。アイデアは、学生全員で話し合ううちに日本の「百鬼夜行」に固まりましたが、客員准教授の川坂先生からの「そのままやるのでは面白くないので、もうひと工夫ほしい」という要望を受け、これを世界の文化へと広げ、九尾の狐や一つ目小僧など日本の伝統的な妖怪はもちろん、ユニコーン、イエティ、ドラキュラなどの海外由来のキャラクターも数多く登場するパレードとして完成させました。これにより、全長132mの巨大なコースを賑やかに練り歩く映像となりました。

完成した作品を現地で確認する川坂先生と学生たち。パソコンのモニターでは分からなかった迫力を体感

■インタビュー

川坂 翔先生(アートサイエンス学科 客員准教授)

 今回の「MEGA CANVAS」、学生たちにとっては世界各国の異なる言語・文化を持つ人たちに作品をアピールできる、とても貴重な機会ということで、大学の中だけでは学べないことを吸収してもらえるように制作に取り組んでもらいました。

 ネイキッドでは、これまでにも屋外でのプロジェクションマッピングは何度も経験してきましたが、今回のような巨大サイズのキャンバスを手掛けるのは異例ともいえます。見る場所によって文字が小さくなってしまうなど、現場で初めて分かることもたくさんあり、私にとっても学びが得られる機会となりました。

スピード感についても学生たちに「モニターで見るよりもゆっくり動かすと迫力が出るよ」と言っていたのですが、これも実際に現場で見ないと実感が湧きにくいことだったと思います。

 制作は、たくさんの議論を重ねながら進められ、私も「百鬼夜行というアイデアも日本の文化を示す上で良いチョイスだが、そのままやるのでは面白くないので、もうひと工夫ほしい」という要望を出していました。最終的にはしっかり伝わる作品となり、日が暮れてお客様が帰る道すがら上映できたのもタイミング的にバッチリでした。技術的に難しいこともたくさんありましたが、それも乗り越え、学生たちにとっては大きくステップアップできるチャンスになったと思います。

 アートサイエンス学科も設立8年目を迎え、徐々に存在を認知されるようになってきました。近年ではAIをはじめとする技術がとてつもないスピードで進化していますが、私たちは、それを使って手軽に作品を作るのではなく、あくまで「見る人に何を伝え、何を楽しんでもらいたいか」ということにこだわっています。ある意味、泥臭いともいえる創造の根幹、これを今後も学生たちに伝え続けたいと思っています。

冨田 玲生さん(アートサイエンス学科3年生)

 僕はプロジェクションマッピングを学びたいと思ってアートサイエンス学科に入学し、これまでにもあべのハルカスでの「NAKED CITY LIGHT FANTASIA」など、屋外での演習で経験を積んできました。今回の「MEGA CANVAS」もお話をいただいて、すぐに「やりたい!」と思って参加を表明。作業面ではアニメーション班でコンポジットを担当しました。作品は企画から制作まですべて自分たちで行うということで、7月初旬に行われたネイキッドのみなさんとのオンラインミーティング以降、内容についての話し合いを1ヶ月にわたって続けました。

百鬼夜行というアイデアは全員で話し合ううちに固まっていったもので、世界各国の妖怪が出てくるパレードを楽しんでもらいたいと思って作っています。今回のような横に長いタイプの映像は初めてで、さまざまな点で難しさを感じました。いったん仕上がった作品も、ただ流れに乗せているだけということに気づいて、妖怪にちなんだエフェクトを加えるなど演出面を大幅に強化しています。制作期間が夏休み中だったので作業もそれぞれの自宅で行ったのですが、ネイキッドのみなさんが都度アドバイスをくださったことがたいへんありがたかったです。

 今後は、在学中にもっと映像についての学びを深め、新たな表現を発信できるように頑張りたいです。卒業後はその経験を生かして広告業界で映像制作の仕事ができればと考えています。

高橋 琉依さん(アートサイエンス学科3年生)

 これまでアートサイエンス学科でさまざまなプロジェクトに参加してきましたが、「MEGA CANVAS」のような世界中の方に見てもらえるようなものは初めて。参加が決まったときは、「万博会場でプロジェクションマッピングができる!」と、とても興奮しました。

 私は普段、プロジェクトの中で2Dアニメーションやイラストを描くことが多く、今回の「万国百鬼夜行」でもキャラクターデザインを担当しています。

 また、アニメーション班の人手と製作時間が足りなかったこともあり、そちらの作業も兼任しました。キャラクターデザインについては世界の妖怪を登場させるということで、それぞれの概要を調べ、特徴を残しながら簡略化させることに苦労しました。中には資料がほとんどなく、自分の想像を織り交ぜながら創作した妖怪もあります。アニメーションでは妖怪たちが動く速さを調整するのが大変で、何度も試行錯誤を繰り返しました。完成後、現地で実際に投影されたものを見て、思い描いていた形に到達できたことと、巨大キャンバスで動く映像の迫力にとても感動しました。

 卒業まで残り1年あまりとなり、在学中はできる限りたくさんのプロジェクトに参加したいと思っています。他学科とのコラボレーションなども機会があれば挑戦したいですね。将来的には、ミュージックビデオなどで自分のイラストやアニメーション表現を発信することを目標としています。

■概要

プロジェクト名 :「MEGA CANVAS」 

学生作品タイトル:「万国百鬼夜行」 

開催・投影期間 :2025年6月6日(金)~10月13日(月)

投影場所    :横浜冷凍物流倉庫(ヨコレイ)の壁面(万博会場東側) 

出品学科    :大阪芸術大学 アートサイエンス学科

共催      :大阪府、一般社団法人関西イノベーションセンター

協働プロデュース:株式会社ネイキッド、株式会社カクシン

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会社概要

大阪芸術大学

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URL
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業種
教育・学習支援業
本社所在地
大阪府南河内郡河南町大字東山469
電話番号
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代表者名
塚本 邦彦
上場
未上場
資本金
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設立
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