シンガポール科学技術研究庁とCO2を原料とする持続可能な航空燃料(SAF)商用化加速に向けたMoUに調印
図. 調印式の様子
(前列左からDr.NG Wai Kiong, Executive Director of ISCE2, IHI常務執行役員 技術開発本部長 久保田 伸彦,IHIAP CEO 小林 広樹)
IHIとISCE2は,2022年度よりSAFの合成技術に関する共同研究を開始し,これまでに世界トップレベルの性能を持つSAF合成の新触媒を開発しました。さらに,その触媒を用いたプロセス検証のために小型スケールの製造試験装置を設置し,着実に技術開発を進めてきました。本MoUの締結により,両社は新たに,この技術の早期の商用化に向けて,SAF製造プラントのスケールアップ,製造したSAFのASTM認証※3の早期取得,および,アジア・太平洋州におけるパートナー探索・事業機会の検討を共同で行います。
IHIは,A*STARとの協働を促進させることで早期のSAF商用化を実現し,航空業界のカーボンニュートラル実現に貢献していきます。
※1ISCE²について
シンガポール科学技術研究庁(A*STAR:Agency for Science, Technology And Research)傘下の研究機関で,A*STARがシンガポールの持続可能性の目標をサポートするために2022年3月に設立した研究所。最新のデジタル化および自動化ツールも活用し,低炭素技術,カーボンライフサイクルアセスメント,持続可能な材料、グリーン製造プロセスなどの分野で研究開発を進めています。詳細はウェブサイトhttps://www.a-star.edu.sg/isce2/about-usをご覧ください。
※2SAF(Sustainable Aviation Fuel)
持続可能な航空燃料。原料の生産・収集から,製造,燃焼までのライフサイクルでCO₂排出量を従来燃料より大幅に削減し,既存のインフラをそのまま活用できる航空燃料として世界的に普及推進が活発になってきている。
※3ASTM認証
製造されたSAFをジェット燃料として利用するためには,ASTM Internationalが定める航空機用代替ジェット燃料に関する規格(ASTM D7566)の認証を取得する必要がある。
【本件に関するプレスリリース】
2022年9月15日 持続可能な航空燃料SAFの合成技術に関して共同研究を開始
~CO₂の有価物転換技術の開発を加速~
https://www.ihi.co.jp/all_news/2022/technology/1198033_3481.html
2022年12月19日 持続可能な航空燃料SAF合成技術開発においてCO₂からの炭化水素生成で世界トップレベル収率を確認
~CO₂の有価物転換技術として早期開発完了を目指す~
https://www.ihi.co.jp/all_news/2022/technology/1198123_3481.html
2024年6月24日 CO₂を原料とする持続可能な航空燃料(SAF)合成技術開発に向けて小型スケールのSAF製造試験装置の設置を決定
~世界トップレベルの性能を有する合成技術開発を次のステージへ~
https://www.ihi.co.jp/all_news/2024/technology/1200870_13684.html
【関連動画】
【IHI】技術が、未来をつくる SAF編
https://www.youtube.com/watch?v=wg682g1R3Qs
【関連論文】
IHI技報第63巻 第1号(2023年6月発行)
CO₂を原料とした低級オレフィン類および持続可能な航空燃料(SAF)の合成技術
https://www.ihi.co.jp/technology/techinfo/contents_no/__icsFiles/afieldfile/2023/07/06/08.pdf
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