Broadcom、VMware Cloud FoundationをAIネイティブプラットフォーム化 開発者の生産性向上を加速

AIワークロードとAI開発者のためのVMware Cloud Foundationの最新機能で「Private AI as a Service」の導入を加速 

ヴイエムウェア株式会社

*本内容は、2025年8月26日(米国時間)VMware Explore 2025でBroadcomが発表した報道資料の抄訳版です。

 

Broadcom Inc.(NASDAQ: AVGO)は、モダン プライベートクラウドを実現するVMware Cloud Foundation(VCF)とイノベーションのロードマップの強化に取り組み、引き続き顧客間での導入を促進しています。現在、Fortune 500企業の上位10社のうち9社がVCFへの支持を表明しており、世界中の企業が累計で1億コア以上のVCFライセンスを取得しています。VMware Explore 2025において、BroadcomはVMware Private AI ServicesをVCF 9.0の標準コンポーネントとし、VCFのAIネイティブプラットフォーム化を発表しました。これにより企業は、現在一般提供中のVCF 9.0を活用し、大規模かつセキュアなモダン プライベートクラウドインフラとして、統合化されたAIネイティブプラットフォームを導入できます。

 

Broadcom Inc. VCF部門 上級副社長 兼 ゼネラルマネージャ、クリシュ・プラサード(Krish Prasad)コメント:

「多くの企業がクラウド戦略を見直し、自社のプライベートクラウドの構築を進め、開発者の作業効率向上、IT管理の強化、そしてよりコスト効率の高いAIをデプロイしていることは明白です。次に到来するAIイノベーションの波を支えるため、Broadcomはモダン プライベートクラウドの標準機能としてPrivate AIを提供していきます。インフラとクラウドの運用担当者は、VCFの活用により、パフォーマンスを犠牲にせずに、AIワークロードの仮想化によるコストと運用上のメリットを享受できます。一方で開発者は、プライベートクラウドプラットフォームを通じて直接提供されるネイティブAIサービスにアクセスし、操作性に優れた開発環境を利用できます」

 

「Private AI as a Service(サービスとしての Private AI」の実現を加速

VCFは、AIに特化したセキュアでスケーラブルなプライベートクラウドプラットフォームとして設計され、GPUの精度でAIモデルを実行、移動、管理できます。このプラットフォームにより、企業は管理されたセキュアなサービスとして、ファインチューニングから推論までを網羅するPrivate AIをユーザーに提供できます。VMware Private AI Servicesのライセンスは、VCF 9.0サブスクリプションの一部として、Broadcomの2026年度第1四半期(Q1 FY26)に提供開始される予定です。VCFの導入企業は、Broadcomの2026年度第1四半期から、VCF 9.0のサブスクリプションとしてVMware Private AI Servicesを利用できます。ネイティブAIサービスとしてGPU Monitoring、Model Store、Model Runtime、Agent Builder、Vector Database、Data Indexing/Retrievalなどを利用でき、これらの機能の活用により、プライバシーとセキュリティの強化、インフラの簡素化、モデルのデプロイの効率化を図ることができます。また、Private AIがVCFの中核機能として組み込まれたことにより、AIワークロードと非AIワークロードの両方を処理できる統合プラットフォームが実現し、追加購入なしでこのプラットフォームを利用できます。

 

VCFの導入企業は、次のAIイノベーションも利用できます。

  • VCF Intelligent Assist:AIベースのサポートアシスタント(現在テック プレビューとして提供)として、Broadcomのナレッジベースに迅速にアクセスでき、問題の診断と解決を迅速化し、ダウンタイムを大幅に短縮します。これにより、オンプレミスおよびクラウドホスティングの環境で、言語モデルを柔軟に使用できます。

  •  Model Context Protocol(MCP)のサポート:MCPに対する重要なガバナンスとセキュリティの機能を提供し、AIサービスと各種ツールを統合します。AIアシスタントは社内のコンテンツリポジトリに加え、カスタムコネクタの構築や保守の必要なく、標準的な手法でOracleやMicrosoft SQL Server、ServiceNow、GitHub、Slack、PostgreSQLなどの外部ツールと統合できます。

  • マルチアクセラレータモデル実行環境:AIモデルをAMDやNVIDIA GPUなどのさまざまなハードウェアに柔軟にデプロイでき、AIアプリケーションをリファクタリングする必要なく、インフラの活用効率を最適化できます。

  • Multi-tenant Models-as-a-Service(サービスとしてのマルチテナントモデル):AIモデルをテナント間や異なる事業部門間でセキュアに共有でき、また各テナントが有するデータのプライバシーと隔離を完全に維持できるようにし、TCO(総保有コスト)と電力消費を大幅に削減できます。

 

Broadcomは業界の主要企業とも継続的に協業して、VCF上で稼働するAIをサポートするソリューションに対して、幅広い柔軟性と選択肢を提供しています。

 

NVIDIA Blackwell インフラストラクチャとVCFの統合:BroadcomとNVIDIAは協業を通じて、NVIDIAの最新のハードウェアおよびソフトウェアイノベーションを統合し、モダンエンタープライズを強化します。Broadcomは、NVIDIAのGPU、ネットワーク、AIソフトウェアをサポートし、これらをVMware Cloud Foundation(VCF)に組み込むことで、企業が要求の厳しいワークロードを一貫性があり、安全なプライベートクラウドプラットフォーム上で実行できるよう支援しています。VCFは、NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell Server Edition GPU、NVIDIA B200 GPU、NVIDIA ConnectX-7、およびNVIDIA BlueField-3 400G DPU(Enhanced DirectPath I/O対応)を含む、NVIDIA Blackwellアクセラレイテッドコンピューティングをサポートしています。これらの取り組みを通じて、両社が共同で開発したVMware Private AI Foundationの機能を拡張します。

 

BroadcomとAMDのエンタープライズAIにおける協業:Broadcomは、VMware Private AIのエコシステムを拡大し、AMDと提携してエンタープライズ向けAIインフラの進化を推進します。VCFをAMD ROCm™ Enterprise AIソフトウェアおよびAMD Instinct™ MI350シリーズGPU上で活用でき、大規模言語モデル(LLM)のファインチューニング、検索拡張生成(RAG)ワークフローのデプロイ、データセンター内での推論ワークロードの実行が可能になり、企業はプライバシー、選択肢、コスト、パフォーマンス、コンプライアンスに関する課題に対応できます。

 

開発者のスピード感に合わせたインフラの提供

開発チームはVCFの活用により、インフラではなくアプリケーションに集中できます。ネイティブのvSphere Kubernetes Service(VKS)は、プライベートクラウドから直接利用できるエンタープライズKubernetesを提供し、モダンアプリのアジャイル開発を支援します。また、ガードレールを備えたGitOpsベースのセルフサービスインフラにより、開発者の自律性とIT部門の制御のバランスを実現し、リスクを低減します。さらにマルチテナント対応、ポリシーベースの導入、組み込みのオブザーバビリティにより、アプリのセキュリティと可視性を確保し、常に望ましい状態を維持します。主な開発者向けのイノベーションは次の通りです。

 

  • ネイティブvSAN S3オブジェクト ストア:VMware vSANは、S3互換のオブジェクトストレージインターフェイスをネイティブにサポートし、専用ハードウェアやサードパーティのライセンスを必要とせずに、vSAN上で非構造化データを直接、保存および取得できるようにします。これによりIT部門は、ブロック/ファイル/オブジェクト ストレージに対して統一したストレージポリシーを確立し、追加のストレージインフラ管理作業を低減できます。また、マルチテナント対応、セルフサービスアクセスにより、開発者の生産性を向上させながら、完全な可視性、ガバナンス、コントロールを実現できます。さらに、S3へのネイティブアクセスにより、アプリとサービスのデプロイをより迅速に行えます。

  •  GitOps、Argo CD、Istioによるセキュアなアプリ配信:VCFは、GitOpsの組み込みと、Kubernetesにおける信頼できる情報源としてのGitの使用により、セキュアで効率的なアプリ配信を実現します。インフラとアプリは、Gitにコードとして格納され、Argo CDにより、一貫性のある監査可能なデプロイが自動化されます。VCFはまた、Istio Service Meshを統合しており、コンテナ間通信でのゼロトラストネットワーク、トラフィック制御、高度なオブザーバビリティを提供します。さらに、強化されたKubernetesのマルチクラスタ管理により、単一のインターフェイスを介して環境を横断した集中管理、可視化、ポリシー適用を実施できます。

  • BroadcomとCanonicalのパートナーシップ拡大:両社の関係強化により、信頼性の高いCanonicalのオープンソースソフトウェアとVCFを組み合わせて、コンテナベースのモダンアプリとAIアプリをより迅速かつセキュアにデプロイできるようになります。発表文はこちら(JP news release to be hyperlinked)をご覧ください。

 

VCFが形作るモダン プライベートクラウドの未来

企業は、VCFをモダン プライベートクラウドのプラットフォームとして、またvSphereのコンピュートエンジンの論理的な進化形として、導入を加速させています。VCFは、さまざまな業界のインフラ、アプリケーション、セキュリティのモダナイゼーションを支援します。

 

米国中西部全域で損害保険、傷害保険、農業保険を提供する保険会社のGrinnell Mutual ITセキュリティ/インフラサービス部門 准副社長 ニコール・チェスモア(Nicole Chesmore)氏 コメント:

「VCFの導入により、Grinnell Mutualのプライベートクラウドインフラは大きく変貌し、業務全体の俊敏性、効率性、セキュリティが強化されました。VCFの活用により、従来は別々に運用されていたネットワーク、システム、DevOps、DBA、デスクトップオートメーションの各チームを、プライベートクラウドプラットフォーム上で統合できました。この統合により、新しいコラボレーションが生まれ、小規模なチームでもより迅速にイノベーションを推進し、非常に優れたビジネス価値を実現できるようになりました」

 

米国で有名なクラフトビール醸造企業のNew Belgium Brewing Company IT運用責任者 アダム・リトル(Adam Little)氏 コメント:

「VMwareのソフトウェアは、ハイパーコンバージドインフラストラクチャの構築を通じて、コスト効率の向上と事業継続性の確保の実現で、重要な役割を果たしてきました。現在、VCFを活用して、モダン プライベートクラウドへの移行を進めています。統合されたVCF 9.0プラットフォームの導入により、IT運用の大幅な改善が期待されます。またVCFに組み込まれたセキュリティ機能により、デプロイの瞬間からデフォルトでセキュリティとコンプライアンスに準拠できるようになります」


会社概要

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情報通信
本社所在地
東京都港区芝浦3-1-1 田町ステーションタワー N 18階
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山内 光
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設立
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