【独立行政法人 労働者健康安全機構 福島労災病院様】 地域医療を支える医師を集め・育てるために、病院の魅力をアピールする必要があった

株式会社メディカルノート

2024年6月末から地域特集を作成させていただき、メディカルノート(以下、MN)をご活用いただいている福島労災病院にて、今回は同院の院長である齋藤 清先生に、医療機関担当の熊谷と広報担当の折田が取材を行いました。

地域医療が抱える問題にいわき市全体で取り組む

――はじめに貴院のある福島県いわき市の医療情勢についてお聞かせいただけますか?

福島県の南部に位置するいわき市は、ほかの地方都市と同様に人口が減少傾向にあります。人口減少はそのまま医療従事者の減少につながり、医師不足・看護師不足は深刻化しています。いわき市の人口当たりの医師数が全国平均を大きく下回っていることからも、非常に厳しい状態であることをご理解いただけるでしょう。

東北で暮らす人は毎日の食事で摂取する塩分量が多い傾向にあり、脳卒中をはじめとした重大な病気を発症するケースが少なくありません。健康意識が高まりつつある近年は重症例の減少がみられるものの、東京より西の地域に比べると依然として高い数字です。また、当院の患者さんの中には、糖尿病をはじめとした基礎疾患をお持ちの方がいらしたり、喫煙習慣のある方がいらっしゃたりします。さまざまなリスク因子をもつ患者さんに適切な医療を提供することも、私たちが担うべき役割の1つです。

――地域における貴院の役割を教えてください。

当院は、かつてこの地域にあった常磐炭鉱や関連産業における労働災害に対処するため、1955(昭和30)年に開設されました。内科、外科、整形外科の3つの診療科と病床数50床でスタートし、現在までに21の診療科と399の病床を有する病院へと成長いたしました。いわき市における二次救急を担う当院は、かねてより外科と消化器の診療に強みがあり、この2つの領域に関しては大学病院から医師を派遣していただくなどして専門的な診療を行っています。

医師不足が常態化する地域の中で、専門家といえる医師数が特に少ないのが呼吸器内科と糖尿病内科です。地域の医療課題を解決するためには、市内にある医療機関が密に連携して“医療の空白”が生じないようにしなければなりません。いわき市では行政の支援の下にスムーズな連携体制を構築しており、開業医の先生方には“医療の最初の窓口”を担っていただき、当院は二次救急、三次救急はいわき市医療センターを担うなど、それぞれが役割分担をしています。

地域の患者さん・医療従事者に向け、自院の強みをアピール

――弊社の地域特集に関心を寄せていただいた理由を教えてください。

当院ではかねてより、がんや心臓病の診療を得意としてきました。また私が院長になった2021年には脳神経外科を開設するなど、よりいっそう充実した診療体制を整備いたしました。がんの手術や化学療法、緩和ケア、人生の最終段階における医療(終末期医療)*などを一貫して提供できる体制がある一方で、自分たちの強みを対外的にアピールすることはどうも苦手でした。患者さんが治療に取り組みながら仕事を続けられるようサポートしたり、患者さんからたくさんの感謝の声が届いていたりする現状がありながら、それを広く発信する方法を知らなかったのです。

そんなときに思いがけずMNから連絡をいただいたものですから、まさに“渡りに船”といった感じがしたものです。かねてより広報担当スタッフが足りないことを痛感しておりましたので、「広報部門をサポートしてもらえたら、ありがたいな」という気持ちが大きかったですね。

*2015年3月に厚生労働省検討会において終末期医療から名称変更

――地域特集では貴院が担う救急医療・がん診療などにスポットを当て、読者に向けて情報発信しました。

地域特集の一番の目的は、地域の方々に当院のことを身近に感じていただくことでした。総合病院として質の高い医療を行っている当院の診療体制などを写真付きで紹介することにより、“顔が見える安心感”を得ていただけるのではないかと思いました。体調に不安があるときに「あの病院にかかってみようか」と受診の後押しになったり、専門的な検査や治療が必要な場面で「あの病院に紹介してほしい」と、かかりつけの先生にお伝えいただけるようなったりすればいいな、という感覚でした。

また、いわき市では数少ないカテーテル治療を行える病院であることや一次脳卒中センターであることもお伝えし、福島県で医療従事者として働きたい方にも魅力的な内容としました。

結果として今回の地域特集は当院のことを知っていただくよい機会になったと思います。サイトに掲載された記事にも満足していますが、それ以上にMNに作成していただいた病院パンフレットが素晴らしい出来栄えでした。写真もきれいですし文字のボリュームもちょうどよく、手に取りやすいサイズ感であることも好評で、スタッフみんなが喜んでいます。

パンフレットは連携する開業医の先生方にお渡ししてクリニックの一角に置いていただいたり、病院の紹介資料として患者さんにお渡ししたりして活用しています。デジタルとアナログの2つのアプローチによって、当院のことをより身近に感じていただけたのではないでしょうか。

福島労災病院 地域特集 はこちら▼

https://medicalnote.jp/hospital-features/fukushimah-johas/001


――貴院の初期臨床研修プログラムの魅力を発信する研修医と指導医の対談記事『“少数精鋭”のアットホームな環境で多彩な症例を経験――福島労災病院・初期臨床研修プログラムの魅力【対談】』はいかがでしたか?

いわき市では地域の医療課題に対して“オールいわき”で取り組んでおり、その一環として市内の医療機関が協力して研修医の受け入れ・育成を行っています。市内に複数ある臨床研修病院の中で、当院に関しては毎年2人の研修医を受け入れています。1年次・2年次で2人ずつ、最大4人までの少数精鋭の環境で学べること、充実した教育体制などが強みで、穴場ともいえる病院だと思っています。指導医を務める医師たちを育てていきたいという思いもあり、スタッフも非常に熱心に教育を行っています。人柄のよいスタッフばかりでアットホームな雰囲気であることも特徴です。

今回の記事の目的として、当院や福島県で働きたいと思ってくれる医師・研修医を集め、育てることで、当院の医師不足を解決したいということがありました。

当院での研修を通して、一人前の医師に近づいていけるよう育てることも、福島県の医療課題解決のための大切な役目だと思っています。そのためにも、ぜひ研修医の方に当院に興味を持っていただき、来ていただきたいという思いがあります。

記事を通して、働きやすさや手厚いサポート体制をはじめとした当院の魅力を、指導医と研修医の目線でお話しいただき、より研修医として当院に来ていただくハードルを下げたい・興味をもってもらいたいと思いました。研修を通して実際に感じた働きやすさ、学びたいという気持ちを尊重する環境を言葉で語ってもらえたことで、よりリアルなよりリアルな当院の魅力を発信できたことは、非常によかったと思います。

研修医と指導医の対談記事

『“少数精鋭”のアットホームな環境で多彩な症例を経験――福島労災病院・初期臨床研修プログラムの魅力【対談】』▼

https://medicalnote.jp/contents/240626-002-FW

幅広い世代に情報が行き渡る仕組みづくりに期待

――ありがとうございます、今後も精いっぱいお手伝いさせていただきます。最後に、弊社に期待されることがありましたらお聞かせください。

地域の患者さんや、医療機関・医療従事者に当院のことを知ってもらいたいと考えていたところにMNとのご縁があり、地域特集や対談記事などインターネットを活用した広報活動をスタートできたことは、当院にとって大きなことだったと思います。

一方で、インターネットを問題なく使えるのは若い世代に限られ、高齢患者さんはご家族のサポートがあってはじめて情報にアクセスできる方も少なくないでしょう。当院があるいわき市も高齢化が進行していますから、今後は高齢患者さんへのアピールを強化していく必要があると考えています。MNのことは当院の広報部門として頼りにしておりますので、高齢患者さんへアプローチ法を含めてどのような提案をしてくださるのか、今から楽しみにしています。

福島労災病院 院長 齋藤 清 先生のインタビュー動画はこちら▼

https://app.hr-shorts.com/HMYSJQGMZ/2f73ada9-1183-4f11-853d-c5ebe9f1f1da

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会社概要

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業種
情報通信
本社所在地
東京都港区東新橋二丁目3-3 ルオーゴ汐留5階
電話番号
03-4500-9458
代表者名
小林 裕貴
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2014年10月