日本の世界遺産検索ランキング【琉球王国】首里城が象徴する沖縄の世界遺産、歴史と自然が融合する魅力とは?

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 この度、日本の世界遺産である「琉球王国のグスク及び関連遺産群」、「沖縄本島北部や西表島」について、世界各国・地域を対象に関心動向調査***を行いましたので、その結果をお知らせいたします。

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*** 今回の調査における各検索キーワードのランキングは、2024年8月~2025年7月までのGoogleキーワードプランナーによる推定検索数を参考指標として集計したものです。

■はじめに

 「琉球王国のグスク及び関連遺産群」は、2000年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。15世紀から19世紀にかけて栄えた琉球王国の政治、文化、信仰を象徴する5つのグスク(城跡)、2つの御殿(庭園・陵墓)、2つの聖地(御嶽)からなる計9つの構成資産で構成されています。

 また、沖縄本島北部や西表島は、2021年に「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」として世界自然遺産に登録されており、これらの「文化」と「自然」の複合が大きな魅力となっています。

 本調査では、世界32カ国・地域で「琉球王国のグスク及び関連遺産群」「沖縄本島北部や西表島」に関連するキーワードを厳選し、国別に集計した検索数の結果となります。これらの結果から、国別ランキングの傾向、地域ごとの動きを整理し、検索数から見える訪日観光の可能性を考察します。

            【沖縄県に点在する次の9つの構成資産】

    城跡(グスク)5か所

        関連遺産4か所

 座喜味城跡(ざきみじょうあと)

 園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)

 勝連城跡(かつれんじょうあと)

 玉陵(たまうどぅん)

 中城城跡(なかぐすくじょうあと)

 識名園(しきなえん)

 首里城跡(しゅりじょうあと)

 斎場御嶽(せいふぁうたき)


■国別検索数ランキング:歴史遺産を巡る旅が検索トレンドを牽引

 今回の調査では、検索数上位 3 カ国は台湾、アメリカ、韓国となりました。

以下、主要国の動向になります。

 1位の台湾は420,340件で、2位アメリカの233,140件に比べて約2倍となりました。台湾は地理的な近接性に加え、琉球王国時代から交易を通じて歴史的・文化的に深く交流してきた経緯があります。現代においても、訪日旅行客の中で特に親日度が高く、「歴史遺産巡り」への関心が高い傾向にあります*1。また、沖縄を短期滞在型旅行先として選ぶ割合が高く、主要な観光地である「首里城」や「国際通り」を巡る行動が活発であることが、検索数の多さにつながっていると推測されます。

 2位のアメリカは、第二次世界大戦の激戦地であった沖縄には、歴史的経緯から、基地関係者やその家族、退役軍人など、沖縄に居住・滞在経験を持つ層が一定数存在し、彼らの間で沖縄の歴史や文化遺産に対する継続的な関心や記憶の継承が検索行動を促していると分析されます。

 また、欧米圏の旅行者は、アジア圏と比べて長期間の旅行を計画する傾向が強く、文化遺産だけでなく、沖縄本島北部や西表島の豊かな自然(自然遺産)を含む複合的な観光体験を求めており、その事前リサーチとして検索数が増加していると推測されます。

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■キーワード別検索動向:琉球王国の象徴「首里城」が検索数トップ

 選定した30の検索キーワードのうち、「首里城」が全体の約60%(609,550件)を占め、圧倒的な関心の高さを記録しました。

「首里城」は琉球王国の王城であり、文化・政治・外交の中心として500年にわたり機能しました。沖縄戦(第二次世界大戦)で破壊され、戦後の復元を経て、2019年の火災で再び正殿などを焼失。この幾度もの破壊と復興の歴史が、首里城を単なる観光地ではなく、「琉球の魂」を象徴するアイコンとして国内外で認知され、復興過程への継続的な関心が検索数を圧倒的に押し上げていると考えられます。

 2位の「イリオモテヤマネコ」は、2021年登録の自然遺産「西表島」にのみ生息しています。絶滅危惧種の中でも特に希少性が高く*2、自然保護や動物に関心の高い層に強く訴求していると推測されます。

 3位の「西表島」は、豊かな亜熱帯の原生林とマングローブ林が広がり、カヌーやトレッキングといったアクティビティが人気です。2位の「イリオモテヤマネコ」と共に、自然遺産としての価値と秘境へのエコツーリズムの行き先として検索されています。特に、トリップアドバイザーの「トラベラーズチョイス™ 世界のベストアイランド2016*3」では、アジア部門で日本の島として初めてトップ10入り(10位)しており、その国際的な魅力が検索を後押ししています。

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■さいごに

 本調査結果は、沖縄の世界遺産群に対する海外からの関心が、市場によって二極化傾向にあることを示しています。

東アジア圏は、地理的・歴史的近接性から「首里城」を中心とした歴史・観光を主軸に関心を持ち、短期旅行先としての実用的な情報収集が中心です。

 

 一方、欧米豪圏は、自然保護や環境問題といった学術的・エコロジー的な観点から「沖縄」を捉えており、「文化」と「自然」を複合的に探索する長期滞在型の旅行志向が背景にあると分析されます。

 この示唆は、今後のインバウンド誘致戦略の高度化に不可欠です。画一的な情報発信ではなく、市場ごとの関心軸に合わせたコンテンツ戦略を展開することで、検索段階からターゲット層の来訪意欲を確実に醸成し、より深いエンゲージメントへと繋がります。

 アウンコンサルティングでは今後も訪日インバウンドに関する調査・分析を継続し、企業や自治体の観光戦略に資する情報を発信してまいります。

本レポートの完全版を、アウンコンサルティングウェブサイトに掲載しています。

ぜひご覧ください。

■調査概要

【調査主旨】

「琉球王国のグスク及び関連遺産群」、「沖縄本島北部や西表島」に関する検索動向調査

【調査要綱】

・対象国・地域:OECD加盟主要国を中心にアウンコンサルティングにて抽出した世界32カ国・地域

 - 北欧4カ国:フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク

 -湾岸協力会議(GCC)6カ国:サウジアラビア、クウェート、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)、オマーン

・対象キーワード:アウンコンサルティングが厳選した屋久島関連の主要キーワード

・調査対象時期:2024年10月〜2025年9月

・分析項目:国・地域別・キーワード別の検索ボリュームおよびランキング

・調査方法:Googleキーワードプランナーを用いた国・地域別の検索データ集計、関係機関による統計・報道資料を基にアウンコンサルティングが独自分析

【出典】

※1 沖縄県 令和5年度外国人観光客実態調査報告書

https://www.pref.okinawa.lg.jp/shigoto/kankotokusan/1011671/1011816/1011820/1032677.html

※2 西表野生生物保護センター

https://iwcc.jp/iriomotecat/cat/

※3 トリップアドバイザー 「トラベラーズチョイス™ 世界のベストアイランド2016」

https://www.biodic.go.jp/biodiversity/activity/local_gov/hozen/r5images/246_r5_shirakamisanchi-azjigasawa.pdf

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会社概要

URL
https://www.auncon.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区丸の内二丁目2番1号 岸本ビルヂング6F
電話番号
0570-05-2459
代表者名
信太 明
上場
東証スタンダード
資本金
1億円
設立
1998年06月