新たな事業の開始に関するお知らせ

株式会社モブキャストホールディングス(本社:東京都渋谷区、代表取締役 CEO:藪 考樹、以下「当社」)は本日付の臨時取締役会において、以下のとおり、新たな事業を開始することについて決議いたしましたので、お知らせいたします。

1. 事業開始の趣旨

当社は、企業価値を飛躍させる次世代の成長戦略として「ソラナ・トレジャリー事業」(以下、「本事業」といいます。)を始動させてまいります。本事業は、当社の財務基盤を戦略的に強化し、株主価値の最大化と上場維持基準の達成を力強く目指すものであり、将来的には主力事業である「ソーシャル・エンターテイメント&メディア事業」と連携させ、当社が目指す「社会貢献」と「企業成長」の好循環を加速させることによる更なる成長可能性も追求してまいります。

その第一歩として、本日開催の臨時取締役会にて決議された第36回新株予約権、第37回新株予約権及び第38回新株予約権(以下、第36回新株予約権、第37回新株予約権及び第38回新株予約権を個別に又は総称して「本新株予約権」といいます。)の第三者割当(以下、「本第三者割当」といいます。)による調達資金を原資に、暗号資産(ソラナ)への投資を実行してまいります。
(本第三者割当による資金調達につきましては、本日開示の「第三者割当による第36回新株予約権(行使価額修正条項付)、第37回新株予約権、第38回新株予約権及び第2回無担保普通社債(少人数私募)の発行並びに新株予約権の買取契約の締結に関するお知らせ」(https://ssl4.eir-parts.net/doc/3664/tdnet/2694281/00.pdf)をご参照下さい。)

◆事業開始の背景と目的

当社は創業以来、クリエイターが創造性を最大限に発揮できる環境を追求してまいりました。その理念に基づき、過去に「ブロックチェーンゲーム事業」への参入を検討したこともありましたが、当時の市場環境は未成熟であり、当社が参入を想定する市場環境が整っていないものと判断し、具体的な参入には至りませんでした。

一方で、近年においてはブロックチェーン技術に関わる外部環境が成熟するとともに、当社のコア事業もクリエイターを主体とした事業から「ソーシャル・エンターテイメント&メディア事業」へと進化を遂げたものと捉えております。そして今、外部環境の成熟と、この進化したコア事業を飛躍させるソラナという最高の技術との出会いを経て、Web3領域へ本格参入する好機が到来したと判断いたしました。本事業は、過去に検討したゲーム領域とは明確に一線を画すものであり、現在のコア事業をデジタルの力で加速させる新たな成長エンジンだと考え、着実な企業価値向上を目指してまいります。

本事業の目的は、以下の3点に集約されます。
・株主価値の最大化と上場維持基準の達成
当社は、東証グロース市場の上場企業として上場維持基準を満たす責務があります。本事業を通じて保有資産の効率性を高め、新たな価値創造に挑戦することで、当社の時価総額向上、ひいては株主価値の増大に直接的に貢献することを目指します。

・次なる収益エンジンを確立
暗号資産を活用したトレジャリー戦略は、国内外の先進的な上場企業において、財務戦略及び成長戦略の新たな選択肢として注目を集めています。当社はこの大きな潮流を好機と捉え、本事業領域に早期に参入することで、新たな収益の柱となる成長事業を確立することを目指します。

・コア事業との将来的な連携可能性の追求
当社が推進する「ソーシャル・エンターテイメント&メディア事業」は、収益と社会貢献の両立を目指すものです。今回開始するソラナ・トレジャリー事業を、この既存事業を加速させるエンジンとして機能させ、持続可能な企業価値向上の実現を目指します。

◆暗号資産として「ソラナ」を選択した理由

数ある暗号資産の中で当社がソラナを選択したのは、前述の事業目的を達成するための、以下の戦略的理由に基づいています。

・コア事業の未来を拓く、卓越した技術親和性:
ソラナは1秒間に数千件以上の取引処理が可能とされており、かつ、1件当たりの手数料は平均で数円未満にとどまることが一般的であることから、その「圧倒的な処理速度」と「極めて低い取引コスト」は、「ソーシャル・エンターテイメント&メディア事業」が目指す、大規模なファンがストレスなく参加できる当社独自のWeb3エコシステムの構築に寄与するものと考えております。

・株主価値の向上に寄与する、インカムゲインによる収益性:
当社は保有するソラナの一部を、ネットワークの安定稼働に貢献する“ステーキング”(対象となる暗号資産を保有し、ブロックチェーンのネットワークに参加することで、対価として報酬を得る仕組み)に提供することで、報酬を受け取ります。この報酬の利回りは市場環境に応じて変動しますが、中長期的なキャピタルゲインに加えて、安定的なインカムゲインの源泉となると考えております。

・新たな成長機会を捉える、市場での独自性と将来性:
ビットコイン等の主要な暗号資産ではなく、本業とのシナジーが最も高いソラナへ早期に大規模投資を行うことで、市場における独自のポジションの確立を目指します。米国では2025年9月18日に証券取引委員会(SEC)が現物コモディティ型ETPの汎用上場基準を承認し、Nasdaq・NYSE Arca・Cboeでの暗号資産を含む現物型ETFの上場プロセスが標準化・簡素化されました(注1・注2)。この制度整備により市場参加者の裾野拡大が見込まれるとの見方が広がっており、当社はこうした環境変化を踏まえ、新たな成長機会を捉えるための戦略的な一手と位置づけています。

(注1)U.S. Securities and Exchange Commission 「SEC Approves Generic Listing Standards for Commodity-Based Trust Shares」(2025年9月18日)
(注2)U.S. Securities and Exchange Commission 「A Special Generic: Statement on Commission Approval of Generic Listing Standards for Commodity-Based ETPs」(2025年9月17日)

2. 新たな事業の概要

1)新たな事業内容
本事業における当社の投資哲学は、短期的な投機とは一線を画します。暗号資産(ソラナ)を、当社の企業価値を構成する重要な要素としてバランスシートに戦略的に組み入れ、徹底した管理体制のもと、その価値の最大化を目指します。具体的には、中長期的な資産価値の増大によるキャピタルゲインを狙うと同時に、ステーキング等を活用することで、事業の安定収益基盤となるインカムゲインを創出し、これらの両輪で、株主価値の最大化を目指してまいります。

本第三者割当により調達した資金の一部及びこれにより創出された原資をもとに、来期以降次のステップとして、ファンへの貢献度に応じたNFT付与など、既存の「ソーシャル・エンターテイメント&メディア事業」とのシナジーを検証するプロトタイプの開発に着手いたします。将来的には、これらの実証実験で得られた知見を基に、外部のクリエイターや開発者コミュニティをも巻き込んだ、モブキャスト独自のWeb3エコシステムの形成を視野に入れています。

具体的な構想の一つとしてソラナを利用した「ソーシャルインパクトパスポート」というNFTの発行を企図しています。ソーシャルインパクトパスポートによって、例えばレトロワグラース株式会社が推進する「サステナビューティープロジェクト」で環境に配慮した商品を購入すること、あるいはNINJIN株式会社のゲームアプリ「オシウマ・ダービー・ブラッド」で引退馬支援に繋がるゲーム内アイテムをNFTとして手に入れることなど、ファンの皆様一人ひとりのアクションが、改ざん不可能なNFTとしてデジタル上の「パスポート」として刻まれていくことを想定しています。

これにより、ファンの皆様は自身の社会貢献を誇らしく可視化できるだけでなく、その貢献度に応じた特別な体験を得ることも可能になります。これはファンと当社との間の絆を強固にし、熱量の高いコミュニティを形成するものと考えています。そして、そのコミュニティの熱狂こそが、当社グループの持続的な成長を支えることに寄与するものと考えております。
 
2)健全な事業運営に向けたリスク管理体制
本事業の推進にあたり、当社は事業特有のリスクを認識し、以下の通り万全の管理体制及び開示体制を構築してまいります。

・価格変動リスクに対して:
初期は本新株予約権の第三者割当による調達予定額を上限として開始し、運用・安全・会計面の精緻な確認を経て、取締役会の承認を条件に段階的に投資規模を見直してまいります。

・セキュリティリスクに対して:
暗号資産の管理に関しては、信頼性の高いカストディアン(外部専門機関)を利用し、社内の仕組み・ルールを構築し、最高水準のセキュリティの確保に努めます。

・法規制・会計リスクに対して:
暗号資産に精通した監査法人及び弁護士、税理士と緊密に連携し、常に最新の規制に準拠した透明性の高い事業運営・開示を行ってまいります。

3)新たな事業のために特別に支出する予定額の合計額
本第三者割当による調達資金のうち、550百万円を、2025年11月から2026年10月にかけて、本事業の推進に関連して必要となる、ソラナの購入費用、新規事業としての本事業の起ち上げに当たり要する費用及び本事業における開発費用に充当する予定です。ソラナの具体的な購入金額及び購入時期につきましては現時点では未定であり、投資計画に基づき本新株予約権による調達資金の状況及びソラナの市場価格の状況をみながら進めてまいります。

4)日程
取締役会決議日 2025年10月3日
当該事業開始日 2025年10月3日

3. 今後の見通し

2025年12月期の売上貢献は軽微と見込んでおります。また、利益につきましてはソラナの売買による損益の他、期末時点における時価による評価替えを実施し、それによる評価損益が発生します。価格上昇時には評価益が発生しますが、価格下落時には評価損が発生するため損益に影響が発生します。

これらのことから、業績予想につきましては、現時点では合理的に算定することが困難であるため、開示しておりません。合理的な算定が可能となった場合は、速やかに開示いたします。

4. 会社概要

社名:株式会社モブキャストホールディングス
所在地:東京都渋谷区東一丁目26番30号
代表者:代表取締役CEO 藪 考樹
設立: 2004年3月
URL:https://mobcast.co.jp/

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会社概要

URL
https://mobcast.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都港区六本木6-8-10 ステップ六本木4階
電話番号
-
代表者名
藪 考樹
上場
東証グロース
資本金
-
設立
2004年03月