夏レジャー前の「できもの」セルフチェック、8割が実施せず放置経験あり!20〜50代300名調査で判明した見逃してはいけない5つのサイン
7月1日「国民安全の日」に合わせ、海・プール・キャンプ前に知っておきたい皮膚トラブルの早期発見ポイントを皮膚外科医が解説
【結論】本調査のポイント
結論から言うと、夏のレジャー前にチェックすべき肌のサインは「急に大きくなった」「色が変わった」「出血や浸出液がある」「境界がギザギザ」「かゆみや痛みが持続する」の5つです。セルフチェックは月1回、入浴後に全身を鏡で確認する習慣をつけることが推奨されます。特に「6mm以上の大きさ」「左右非対称」「色むらがある」できものは放置せず、早めに皮膚科を受診してください。
・82.3%が夏レジャー前に「できもの」のセルフチェックを実施していないと回答
・「気になるできもの」を放置した経験がある人は67.7%にのぼる
・放置の理由1位は「どの程度で受診すべきかわからない」で54.2%
用語解説
■ できもの(皮膚腫瘍)とは
できもの(皮膚腫瘍)とは、皮膚に発生する良性または悪性の腫瘤の総称である。ほくろ、粉瘤、脂肪腫、イボなどの良性腫瘍から、基底細胞がん、有棘細胞がん、悪性黒色腫などの悪性腫瘍まで含まれる。
■ ABCDEルールとは
ABCDEルールとは、悪性黒色腫(メラノーマ)の早期発見のためのセルフチェック基準である。Asymmetry(非対称性)、Border(境界不整)、Color(色調不均一)、Diameter(直径6mm以上)、Evolving(変化)の5項目で評価する。
■ 粉瘤(アテローム)とは
粉瘤(アテローム)とは、皮膚の下に袋状の構造物ができ、その中に角質や皮脂が溜まる良性腫瘍である。放置すると感染・炎症を起こすことがあり、根治には手術による袋ごとの摘出が必要となる。
要注意なできものと経過観察可能なできものの比較

|
チェック項目 |
要注意(早めの受診推奨) |
経過観察可能 |
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大きさの変化 |
急速に大きくなる |
長期間変化なし |
|
色調 |
黒・青・赤など色むらあり |
均一な色 |
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境界 |
ギザギザ・不明瞭 |
滑らかで明瞭 |
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形状 |
左右非対称 |
左右対称 |
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出血・浸出液 |
触れていないのに出血する |
なし |
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自覚症状 |
かゆみ・痛みが持続 |
無症状 |
※一般的な目安であり、個人差があります。気になる症状がある場合は自己判断せず、皮膚科専門の医療機関を受診してください。
医療法人社団鉄結会が運営するアイシークリニック(新宿院・渋谷院・上野院・池袋院・東京院・大宮院)は、7月1日の「国民安全の日」に合わせ、全国の20〜50代の男女300名を対象に「夏レジャー前のできものセルフチェックに関する意識調査」を実施しました。海・プール・キャンプなど肌を露出する機会が増える夏本番を前に、見逃してはいけない皮膚トラブルの早期発見ポイントについて調査結果をご報告いたします。
調査背景
毎年7月1日は「国民安全の日」として、生活の安全についての意識を高める日とされています。夏のレジャーシーズンは肌を露出する機会が増え、普段は衣服に隠れている部位の「できもの」に気づきやすい時期でもあります。しかし、どのような「できもの」が放置してはいけないものなのか、一般の方には判断が難しいのが現状です。皮膚がんは早期発見・早期治療により予後が大きく改善することから、本調査では夏レジャー前のセルフチェックの実態と、受診行動の阻害要因を明らかにし、適切な啓発につなげることを目的として実施しました。
調査概要
調査対象:全国の20〜50代の男女で、夏に海・プール・キャンプなどのレジャーを予定している方
調査期間:2026年6月8日〜6月17日
調査方法:インターネット調査
調査対象人数:300名
調査結果
8割以上がレジャー前の「できもの」セルフチェックを実施せず
設問:夏のレジャー(海・プール・キャンプなど)に行く前に、体の「できもの」をセルフチェックしていますか?

「あまりチェックしていない」「全くチェックしていない」を合わせると82.3%にのぼり、夏のレジャー前にセルフチェックを行う習慣がある人は少数派であることが判明しました。肌の露出が増える夏こそ、普段見落としがちな部位の確認が重要です。
約7割が「気になるできもの」を放置した経験あり
設問:これまでに体の「できもの」が気になりながらも、放置した経験はありますか?

67.7%が「気になるできもの」を放置した経験があると回答しました。多くの人が違和感を覚えながらも受診に至っていない実態が明らかになり、受診のハードルを下げる情報提供の必要性が示唆されます。
放置理由1位は「受診基準がわからない」で54.2%
設問:できものを放置した理由として最も当てはまるものを教えてください。(放置経験者のみ回答)

放置理由の1位は「どの程度で受診すべきかわからない」で54.2%と半数以上を占めました。受診の目安となる具体的な基準の周知が不足していることが、早期受診を妨げる大きな要因となっています。
「ABCDEルール」の認知率はわずか8.7%
設問:「危険なできもの」の見分け方について、知っていることはありますか?

悪性黒色腫の早期発見基準である「ABCDEルール」を知っている人はわずか8.7%でした。半数が「全く知らない」と回答しており、セルフチェックの具体的な方法についての啓発が急務であることがわかります。
「出血」が最も受診行動を促すきっかけに
設問:皮膚科を受診するきっかけとして、どのような変化があれば受診しようと思いますか?(複数回答から最も重視するもの1つ)

「出血や浸出液が出た」が35.7%で最も多く、次いで「急激に大きくなった」が27.3%でした。しかし、これらの症状が現れる前の段階でも受診すべきケースがあることから、より早期の段階での受診意識向上が必要です。
調査まとめ
本調査により、夏レジャー前のできものセルフチェックを実施している人は2割未満にとどまり、約7割が気になるできものを放置した経験があることが明らかになりました。放置の主な理由は「どの程度で受診すべきかわからない」であり、具体的な受診基準の周知不足が早期発見を妨げています。また、「ABCDEルール」の認知率は1割未満と極めて低く、セルフチェック方法の啓発が急務です。夏のレジャーシーズンは肌を確認する良い機会であり、月1回のセルフチェック習慣の定着と、気になる変化があれば早めに皮膚科を受診する意識の醸成が重要です。
医師コメント|アイシークリニック 髙桑康太医師
皮膚科医として15年以上の臨床経験から申し上げると、夏のレジャー前は体の「できもの」をチェックする絶好のタイミングです。普段は衣服に隠れている部位を確認でき、家族やパートナーに見てもらうことで、自分では気づきにくい背中や後頭部のできものも発見しやすくなります。
調査結果で「どの程度で受診すべきかわからない」という回答が最多でしたが、覚えていただきたいのは「ABCDEルール」です。A(Asymmetry:非対称)、B(Border:境界不整)、C(Color:色の不均一)、D(Diameter:直径6mm以上)、E(Evolving:変化している)の5項目のうち、1つでも当てはまる場合は皮膚科への受診をお勧めします。
特に注意が必要なのは「変化」です。今回の調査では「出血」や「急激な増大」で受診を考える方が多かったですが、これらは比較的進行した段階のサインです。色調の微妙な変化や、わずかな大きさの増加など、小さな変化の段階で気づくことが早期発見につながります。
日本皮膚科学会の皮膚悪性腫瘍ガイドラインでは、早期発見の重要性が強調されています。特に悪性黒色腫は早期に発見し治療を行えば予後良好ですが、進行すると治療が困難になることがあります。海やプールで水着になる前に、入浴時に全身を鏡でチェックする習慣をつけてください。
一方で、良性のできものも放置することで問題が生じることがあります。粉瘤は感染すると強い痛みや腫れを起こし、炎症が治まってから手術となるため治療期間が長くなります。夏のレジャーを安心して楽しむためにも、気になるできものは事前に医療機関でご相談いただくことをお勧めします。
【エビデンス】日本皮膚科学会の皮膚悪性腫瘍診療ガイドラインでは、皮膚がんの早期発見・早期治療の重要性が明記されています。特に悪性黒色腫については、腫瘍の厚さ(Breslow thickness)が予後に大きく影響するため、できるだけ早期の段階で発見することが推奨されています。
月1回のセルフチェックで確認すべき5つのポイント
・非対称性:ほくろやできものの形が左右で異なっていないか
・境界:輪郭がギザギザしていたり、ぼやけていないか
・色調:1つのできものの中に複数の色が混在していないか
・大きさ:直径6mm以上、または鉛筆の消しゴム程度より大きくないか
・変化:過去と比べて大きさ・色・形に変化がないか
夏レジャー前に皮膚科受診を検討すべき状況
・水着や薄着で目立つ位置に気になるできものがある場合
・粉瘤など過去に腫れた経験のあるできものがある場合
・紫外線を多く浴びる予定があり、ほくろの増加や変化が気になる場合
髙桑 康太(たかくわ こうた)医師
皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
・ミラドライ認定医
臨床実績(2024年時点、累計)
・皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上
・腋臭症治療:2,000件以上
・酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
略歴
・2009年 東京大学医学部医学科 卒業
・2009年 東京逓信病院 初期研修
・2012年 東京警察病院 皮膚科
・2012年 東京大学医学部附属病院 皮膚科
・2019年 アイシークリニック 治療責任者
監修領域:皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
よくある質問(Q&A)
Q1. 夏のレジャー前にチェックすべき肌のサインは?
A. 「ABCDEルール」に沿って、非対称性・境界・色調・大きさ・変化の5項目をチェックしてください。
特に注意すべきは「急な変化」です。今回の調査では82.3%がレジャー前のセルフチェックを実施していませんでしたが、入浴後に鏡で全身を確認するだけでも多くの変化に気づくことができます。背中など自分で見えない部位は、家族に確認してもらうことをお勧めします。
Q2. できものの正しいセルフチェック方法は?
A. 月1回、入浴後の明るい場所で全身を鏡で確認することが基本です。
調査ではABCDEルールの認知率がわずか8.7%でした。具体的には、手鏡と全身鏡を使い、頭皮から足の裏まで確認します。新しくできたものや、以前からあるものの変化(大きさ・色・形)に注目し、スマートフォンで写真を撮っておくと経過比較に役立ちます。
Q3. 放置してはいけないできものの特徴は?
A. 出血・急激な増大・色の変化・境界不明瞭・左右非対称のいずれかがあれば早めの受診を。
調査では67.7%が気になるできものを放置した経験がありました。特に「触れていないのに出血する」「数週間で明らかに大きくなった」「以前より色が濃くなった」場合は自己判断で様子を見ず、皮膚科を受診してください。良性の粉瘤でも、放置すると感染して治療が長引くことがあります。
Q4. どの程度のできもので皮膚科を受診すべき?
A. 直径6mm以上、または「以前と違う」という感覚があれば受診の目安です。
調査では放置理由の54.2%が「どの程度で受診すべきかわからない」でした。具体的な目安として、鉛筆の消しゴム(約6mm)より大きいもの、3ヶ月以内に変化したもの、かゆみや痛みが2週間以上続くものは受診をお勧めします。気になったら早めに専門医療機関で診てもらうことで、安心して夏を過ごせます。
Q5. 粉瘤は夏前に取った方がいい?
A. 感染リスクと傷跡の目立ちやすさを考慮すると、夏前の治療が望ましいケースもあります。
粉瘤は汗をかきやすい夏場に感染・炎症を起こしやすく、炎症が起きると即座に根治手術ができなくなります。また、紫外線による色素沈着で傷跡が目立ちやすくなる可能性もあります。水着になる予定がある場合は、夏前に皮膚科で相談されることをお勧めします。手術は日帰りで可能なケースがほとんどです。
放置のリスク
・悪性腫瘍の場合、放置により転移・進行し治療が困難になる可能性がある
・粉瘤の場合、感染・炎症により強い痛みや腫れが生じ、治療期間が長期化する
・紫外線を浴びることで、もともとあったほくろや腫瘍が変化・悪化するリスクがある
こんな方はご相談ください|受診の目安
・ABCDEルールのいずれかに当てはまるできものがある場合
・3ヶ月以内に大きさ・色・形に変化があった場合
・出血や浸出液が見られる場合
・かゆみや痛みが2週間以上続く場合
・過去に腫れた経験のあるできもの(粉瘤など)がある場合
クリニック案内
アイシークリニックの特徴
・皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験を持つ医師が在籍
・粉瘤・脂肪腫・ほくろなど各種できものの日帰り手術に対応
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