異彩作家が彩る「ヘラルボニーバス」盛岡で運行開始
〜岩手県北バス、みちのりHDとの共創の取り組み。盛岡バスセンター開業1周年を機に実施〜
バスのデザインは、2021年の盛岡新バスセンター工事の際、仮囲いに描かれたバスの絵を基に制作しました。私たちはこれからも岩手に根付く歴史を尊重しながら、社会を前へ進める会社でありたいと考え、今回の取り組みを実施しました。
「ヘラルボニーバス」が生まれるまでの物語
1960年。盛岡の街中に開業した旧盛岡バスセンター。老朽化に伴いお色直しをすることに。
2021年7月。盛岡新バスセンターの建設工事が始まりました。工事現場と街の人たちの間にあったのは、大きな仮囲いです。
私たちはそれを街中に現れた大きな白いキャンパスに見立てました。その名も「Wall Art Museum」。
新しいにぎわいの場ができることへのワクワク感を街の人に感じてもらえるように描いたのは、これまでのバスセンターや、色鮮やかなバスの絵です。
2022年10月。新しいバスセンターが完成しました。盛岡の新しいバスセンターが完成した後から、1年間で利用した人の数は約97万人(※)です。
(近代建築社撮影)
そして、2023年10月。仮囲いに描かれた夢のバスが「ヘラルボニーバス」として岩手県に姿を現しました。
もっと優しい「ヘラルボニーバス」とは?
ヘラルボニーが目指すのは「美しい」ただそれだけではありません。「ヘラルボニーだから大丈夫」と個性を受け入れやすい空間をつくり、利用される方々の心のハードルを下げることも重要だと考えています。そこで運行開始するヘラルボニーバスが「もっと優しいバス」になるためには、何が必要か。これをきっかけに全世代の方が、バスの利用について改めて考えるきっかけになればと下記の特別課外授業を企画・実施しました。
■特別課外授業概要
テーマ:「もっと優しいバス」とは?
授業企画:及川仁美(盛岡市立厨川中学校教諭)
参加生徒:盛岡市立厨川中学校3年生(約30名)
事前授業:9月28日(盛岡市立厨川中学校にて)
課外授業:10月4日(岩手県北バス本社にて)
岩手県北バス・みちのりホールディングスの参画について
岩手県北バス・みちのりホールディングスのコメント
『岩手県北バスおよびみちのりホールディングスは、ヘラルボニーの哲学に深く賛同し、その活動に敬意を抱いていました。このような背景から、今回、「ヘラルボニーバス」という形でコラボレーションできたことは光栄なことです。また、行先も移動の目的も異なる、さまざまな人々が乗合い、ふれあうのが路線バスですが、そのような多様性を前提にした“優しい”移動手段であることという路線バス本来の役割や特性を再確認し共有したものを「ヘラルボニーバス」として実現しました。』
作品紹介
作品名:「(無題)」
作家:工藤みどり
在籍:るんびにい美術館(岩手県花巻市)
ある時はふわふわと、夢見るように周囲の誰かに笑顔で話しかけていたり。またある時は、一人自分の内側の世界に深く意識を沈めていたり。工藤のまなざしは、彼女の心だけに映る何かを追いかけてたゆたう。 心を満たす幸福なイメージが浮かぶのか。それとも痛みや悲しみを心に映さないようにするためなのか。それとも。工藤の制作は、瞑想から生み出されるような果てしなさがある。自分が今なにかを作り出しているという意識はあるのだろうかーー。彼女が描く時、縫う時、あるいはよくわからない「なにか」をしている時。ふとそんな疑問を感じさせる、不思議な空気が彼女の制作には漂っている。
バスの運行について
■運行開始日
10月10日(火)
盛岡市内〜近郊市町村への路線バスとして運行を開始いたします。
■平日ダイヤ
・盛岡バスセンター(7:20発)→ 沼宮内営業所(8:50着)
・沼宮内営営業所(10:10発)→ 盛岡バスセンター(11:35着)
・盛岡バスセンター(13:30発) → 松川温温泉(15:32着)
・松川温泉(16:20発)→ 盛岡バスセンター(18:21着)
※上記が平日運行ダイヤとなる予定ですが、車両点検、車両配置替等により今後変更となる場合があります。
詳細について:県北バスバスロケーションシステムでヘラルボニーバスの現在地情報を確認できます。
参考:https://mc.bus-vision.jp/iwate-kenpokubus/view/searchStop.html
※盛岡バスセンター年間利用者数について
期間:2022年10月~2023年9月
推計方法:盛岡市から提供されたデータを基に盛岡ローカルハブ㈱で推計いたしました。
STAFF
■協力パートナー
Photo:菅原結衣
Art wrapping design 守田篤史 (Paper Parade Inc.)
株式会社ケイエムアドシステム
■ヘラルボニー
Business produce:中山大地
Art direction 丹野晋太郎
Class planner:山本しずく
Public relations:矢野智美
会社概要
【株式会社ヘラルボニー】
ヘラルボニーは「異彩を、 放て。」をミッションに掲げる、福祉実験カンパニーです。
日本全国の主に知的な障害のある福祉施設、作家と契約を結び、2,000点を超える高解像度アートデータの著作権管理を軸とするライセンスビジネスをはじめ、作品をファッションやインテリアなどのプロダクトに落とし込む、アートライフスタイルブランド「HERALBONY」の運営や、建設現場の仮囲いに作品を転用する「全日本仮囲いアートミュージアム」など、福祉領域の拡張を見据えた多様な事業を展開しています。これらの社会実装を通じて「障害」のイメージ変容と、福祉を起点とした新たな文化の創造を目指します。社名である「ヘラルボニー」は、知的障害のある両代表の兄・松⽥翔太が7歳の頃⾃由帳に記した謎の⾔葉です。「⼀⾒意味がないと思われるものを世の中に新しい価値として創出したい」という意味を込めています。
会社名:株式会社ヘラルボニー / HERALBONY Co.,Ltd.
所在地:岩手県盛岡市開運橋通2-38
代表者:代表取締役社長 松田 崇弥、代表取締役副社長 松田 文登
公式サイト:
【岩手県北自動車株式会社株式会社】
会社名:岩手県北自動車株式会社
所在地:岩手県盛岡市厨川一丁目17番18号
代表者:代表取締役社長 松本 順
公式サイト:http://www.iwate-kenpokubus.co.jp/
【株式会社みちのりホールディングス】
会社名:株式会社みちのりホールディングス Michinori Holdings, Inc.
所在地:京都千代田区丸の内一丁目9番2号 グラントウキョウサウスタワー8階
代表者:みちのりホールディングス代表取締役グループCEO 松本順
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