共同声明:日本は積極的に貢献を 国際地雷デーに寄せて
ロシアによるウクライナ軍事侵攻や、アメリカによる地雷対策支援の一時停止の影響で、世界の地雷問題は悪化し、対人地雷禁止条約(オタワ条約)は岐路に立たされています。4月4日の国際地雷デーを前に、AAR Japan[難民を助ける会]と地雷廃絶日本キャンペーン(JCBL)、ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は共同声明を発表し、日本政府に積極的な貢献を求めました。

2025年4月3日
地雷に関する啓発および地雷除去支援のための国際デーに寄せて
私たち三団体(国際人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ、特定非営利活動法人 地雷廃絶日本キャンペーン、特定非営利活動法人 難民を助ける会)は、長年世界各地で地雷問題の根本的な解決に向けて様々な活動を行ってまいりました。
しかしながら、2022年のロシア軍によるウクライナへの軍事侵攻は、対人地雷禁止条約(オタワ条約)やクラスター弾に関する条約という国際的な人道規範を大きく揺るがしています。これらの条約から脱退したり、脱退を表明したりする国々が現われ、条約の締約国、非締約国に関わらず対人地雷の使用が見られます。世界各地で非政府軍事組織(Non-State Armed Groups)による即席爆発装置(Improvised Explosive Devices)の使用も相次いでいます。2023年には世界の55カ国・地域で計5,757人が地雷や不発弾等により死傷し、その84%(4,335人)は民間人でした。
2025年1月20日、アメリカのトランプ大統領によるアメリカ国際開発局(USAID)の活動停止および国務省からの資金による活動の一時停止や廃止は、地雷対策に大きな影響を及ぼしています。大幅な資金削減により、地雷対策の継続が困難になっている国もあり、民間人の被害が拡大する恐れが著しく高まっています。
このような厳しい状況のなか、日本政府は2025年、オタワ条約の第22回締約国会議の議長となっています。さらに、秋にはウクライナにおける地雷対策の国際会議を主催します。日本政府には、国際的な地雷問題の解決を促すため、特に下記の四点について積極的な役割を果たしていくことを、提言します。
1. 対人地雷禁止条約やクラスター弾に関する条約の普遍化
2. 国際的な地雷対策の資金ギャップの補充
3. 地雷被害者を含む障がい者支援への積極的な貢献
4. 日本のNGOや国際協力機関は、日本政府による渡航制限のため地雷対策の最前線に立てない
でいる。この状況を改善し、地雷対策により積極的かつ効果的に参画できるようにすること
私たち三団体は、今後も対人地雷禁止条約の前文にうたわれているとおり、「人道の諸原則の推進における公共の良心の役割を果たす存在」として、「地雷のない地球」を目指す市民のみなさまとともに、世界の地雷問題の解決に努めてまいります。世界各地で地雷等により苦しむ人がいなくなるように、それぞれの現場で真摯に活動を続けてまいります。
1978年創設(本部ニューヨーク)。100か国以上の人権状況をモニターする世界最大級の国際人権NGO。地雷禁止国際キャンペーンのco-founder (共同創設団体)。東京オフィスは2009年設立。
1997年、地雷禁止国際キャンペーン(ICBL)の日本の構成団体として発足。日本政府の対人地雷禁止条約、クラスター爆弾禁止条約への加盟を促す政策対話を実施。条約の遵守状況の監視、普遍化促進、犠牲者支援などを推進している。
1979年創立。1996年から対人地雷廃絶キャンペーンに参加し、オタワ条約採択を推進。
英国の地雷専門NGO「THE HALO TRUST」と協力し、ウクライナ、アフガニスタンなどで地雷除去、地雷調査、地雷回避教育、地雷被害者支援を展開中。
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