【台湾情報】24年販売額は前年超えへ、半導体・パネルメーカーの設備投資拡大に期待<ワイズ機械業界ジャーナル2023年12月第1週号発行>
〜台湾機械・電子・半導体・自動車・エネルギー業界の最新動向を分析する〜
<最新刊目次>
2023年第3四半期台湾電子・半導体生産用機械設備製造業の主要企業運営概況と今後の展望
台湾における水素自動車の導入とサプライチェーン概況
半導体設備の天虹科技(スカイテック)、アップル・第3世代半導体向け受注
台湾電線・ケーブル産業の省エネ・CO2削減策
<2023年第3四半期台湾電子・半導体生産用機械設備製造業の主要企業運営概況と今後の展望>
パネル設備メーカー3社は30%減収、半導体設備メーカー3社は10%増収
電子メーカーの設備投資削減や米国の制裁を受けた中国ハイテク企業向けの需要減により、台湾当産業の上場・店頭公開企業の多くは23年1~9月連結売上高が前年同期を下回った。中でも、液晶パネル設備メーカーの▽志聖工業、▽万潤科技(オールリング・テック)、▽均豪精密工業(ガラント・プレシジョン・マシニング、GPM)はいずれも30%以上の減収となった。
一方、半導体設備メーカーの▽辛耘企業(サイエンテック)、▽家登精密工業(Gudengプレシジョン・インダストリアル)、▽帆宣系統科技(マーケテック・インターナショナル、MIC)の23年1~9月連結売上高はそれぞれ前年同期比10%以上増加した。TSMCの設備投資やその他半導体メーカーの先進プロセス増産が貢献した。
24年販売額は前年超えへ、半導体・パネルメーカーの設備投資拡大に期待
半導体生産設備・部品業の24年販売額は前年を上回る見通しだ。半導体業界は人工知能(AI)ブームで新たな需要が期待できるほか、国際半導体製造装置材料協会(SEMI)が9月発表した予測によると、24年は半導体業界の在庫調整が完了し、高性能計算(HPC)向け半導体やメモリーの需要が拡大して、ファウンドリー各社の設備投資が回復する見通しだ。また、米国の制裁を受けた中国のハイテク企業が台湾の半導体設備メーカーからの調達を増やすと予想される。さらに、台湾では半導体産業の自給率を向上させて台湾を「半導体先進製程中心(半導体先進プロセスセンター)」とする政策が推進されており、ASMLなどの台湾投資拡大により、台湾当産業の生産能力拡大が期待できる。
フラットディスプレイパネル生産設備・部品業も24年販売額の増加が期待できる。末端市場で在庫消化が進み、テレビの需要が回復してきているため、大型パネルの需要増が期待できるほか、中小型パネルも▽車載、▽充電パイル、▽調理器などのスマート家電、▽産業用検査装置、▽医療など向けで需要増が見込め、パネルメーカーが設備投資を拡大すると予想される。
以上のことから、台湾当産業の24年販売額は前年を上回る見通しだ。
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