ファーウェイの汪涛:ウルトラブロードバンド5.5Gに向けて飛躍する

本参考資料は2022年10月27日(現地時間)にタイ・バンコクで発表されたプレスリリースの翻訳版です。

[2022年10月27日、タイ・バンコク] ウルトラブロードバンドフォーラム2022が本日、バンコクで開幕し、ファーウェイのエグゼクティブディレクター 兼 ICTインフラストラクチャ管理委員会 委員長の汪涛(デビッド ワン)が、「Stride to Ultra-Broadband 5.5G(ウルトラブロードバンド5.5Gに向けて飛躍する)」と題する基調講演を行いました。この講演で汪は2030年までにスマートホーム、スマートキャンパス、インダストリアル・インターネット等の分野で起こる大きな変化について概説しました。また汪は、ウルトラブロードバンド5.5Gがインテリジェントな世界に向かう上で重要な節目になると明言し、このプロセスを加速するために4つの重要な対策を講じるよう、業界に提言しました。さらに、協力して、ウルトラブロードバンド5.5Gに向けてより速やかに行動するよう、すべての業界関係者に呼びかけました。

基調講演を行う汪涛基調講演を行う汪涛

 2030年のインテリジェントな世界が近づくにつれ、ホームブロードバンドの速度は10Gbit/秒に到達し、現在の1Gbit/秒のエクスペリエンスをはるかに向上させるでしょう。現在、家庭では平均5~20台のデバイスがWi-Fiネットワークに接続されています。しかし、スマートホームデバイスが広く導入されると、この数は150から200台にまで増加することが予想されます。そのため、すべての家庭のすべての部屋にファイバーが到達することが不可欠です。

 2030年までに、Wi-Fiネットワークも、大中規模キャンパスに複数の10Gbit/秒エクスペリエンスを提供できるようになり、インテリジェントな運用と管理に対応する必要が出てきます。零細・小企業では、広帯域幅、優れたエクスペリエンス、そしてワンストップのイントラネットサービスを実現するWi-Fiネットワークが求められます。インダストリアル・インターネットは、10Gbit/秒以上の帯域幅と1ミリ秒未満の遅延が必要となります。企業は、マルチクラウド戦略を導入するようになりますが、これにはネットワークルーティングの動的な調整が必要となります。グリーン開発と自動化により、ネットワーク容量、エネルギー効率、O&M効率は10倍に向上します。

 汪は次のように強調しました。「このインテリジェントな世界への道のりで、ウルトラブロードバンド5.5Gが重要な節目となります。この節目に到達するには、標準化団体、規制当局、通信事業者、機器ベンダー等、すべての業界関係者の協力が必要です。引き続き皆様のご協力をお願い致します。ウルトラブロードバンド5.5Gの技術を活用して5.5Gネットワークを構築し、5.5Gのエコシステムを開発してまいりましょう。我々が共に取り組むことで、業界を前進させ、ウルトラブロードバンド5.5Gに向けて躍進できます。」

汪は、業界がウルトラブロードバンド5.5Gに到達するために必要な4つのステップを次のように示しました。

1.   次世代の標準を定義して、業界全体でコンセンサスを得る
 ETSIは、リリース3標準でF5Gアドバンストの標準化に向けた舵取りを開始しています。光学業界を対象としたETSIのホワイトペーパー: Fixed 5th Generation Advanced and Beyond(固定第5世代アドバンストとその先) は2022年9月に発表されました。2025年までに、スマートホームのユースケースと光ファイバーセンシングが標準化される予定です。
 IP業界では、ファーウェイもこのフォーラムでNet5.5Gのホワイトペーパーを発表しました。Net5.5Gは2023年までにさらなる広帯域を実現し、柔軟でエンドツーエンドのSRv6最適化を実現すると予測しています。[NE1] IPネットワークは2025年までに計算能力とアプリケーションを感知して、より決定論的なネットワークエクスペリエンスとサービス保証を、より多くの産業シナリオに提供できるようになると予想されます。

2.技術的躍進から製品開発、展開、運用まで、製品のライフサイクル全体にわたる標準化の速やかな導入を共同で促進する
 光アクセスでは、GPON、10G PON、および 50G PONコンボが、通信事業者の既存のODNネットワークと互換性を持つようになり、継続的でスムーズなアップグレードをサポートします。C-WANアーキテクチャをFTTRネットワークに導入でき、家庭全体で安定したGbit/秒エクスペリエンスをサポートし、ローミングのハンドオーバー時間を20ミリ秒未満に短縮します。
 光伝送では、400G WDMネットワークで利用できるスペクトルが8THzから12THzに拡大します。これにより、利用可能な波長は50%増加し、単一ファイバーあたり最大100Tの伝送容量を実現します。メトロWDMでは、新たな波長プーリングWDM技術により、複数のリングでメトロ波長を柔軟に共有できるようになり、TCOが大幅に低減して、サイトへのWDM展開に対応します。
 IPに関して、Wi-Fi 7はCO-SRやCO-OFDMA等のテクノロジーにより、異なるアクセスポイント間の連携を強化し、ネットワーク全体のエクスペリエンスを向上させます。これには、UL OFDMAやUL MU-MIMOなどのテクノロジーにより、Wi-Fi接続の信頼性を向上させる必要が出てきます。また、APN6とSRv6もコンピューティング能力とアプリケーション要件を感知し、クラウドリソースを動的に構成することで重要なサポートを提供し、企業がより迅速にクラウドに接続できるようにします。さらに、決定論的IPテクノロジーにより、IPネットワークのトラフィックマイクロバーストとエンドツーエンドのジッターを20マイクロ秒未満に低減できます。

3.ポリシーとターゲットネットワークにより、ウルトラブロードバンド5.5Gをより速やかに展開する
 新たな標準とテクノロジーは、ライブネットワークに適用されて初めて価値を生み出せます。そのため、政府および規制当局は、国家のブロードバンド戦略、ファイバー展開方針、構築基準など、より効果的な政策を採用して、ギガビットFTTHネットワークの展開を加速し、すべての家庭のすべての部屋にファイバーを導入できるようサポートをする必要があります。
 通信事業者にも重要な役割があり、2025年および2030年に向けたターゲットネットワークアーキテクチャを定義する必要があります。また、FTTHおよびFTTRネットワークの展開、サイトにアクセスするメトロWDMの展開、IPネットワークからSRv6ネットワークへのアップグレード、そして伝送ネットワークとIPネットワークの両方で400Gおよび800G の展開を加速する必要があります。

4.新たなアプリケーションを模索して、豊かなエコシステムを構築する
 業界関係者とエコシステムパートナーは協力して、ウルトラブロードバンド5.5Gがどのようになるかを模索する必要があります。ウルトラブロードバンド5.5Gは、高い可能性を持つ新たなアプリケーションをサポートできるようになります。あらゆる場所で10 Gbit/秒が実現すると、メタバースのゲームやリアルタイムの交流等のアプリケーションがより広範に導入されます。さらに、没入型オフィスやロボット支援型オフィス等の新たなキャンパスシナリオや、ワンストップWi-Fiネットワーク等、零細・小企業向けのサービスの模索が続きます。インダストリアル・インターネット企業が産業のインターネット化に対応する決定論的経験と柔軟なルーティングに継続的に取り組んでおり、通信業界はこういった企業と協力する必要があるとファーウェイは考えます。これは、自動工業制御や企業のマルチクラウド接続のためのアプリケーションの創出にも有用です。
 既に、進行中の標準化は、ウルトラブロードバンド業界に変化をもたらし続けています。世界ではこの10年で、7億9000万の新たなFTTHユーザーが出現し、この5年で1億人のユーザーがギガビットサービスの使用を開始しました。この1年間では、さらに100万人のユーザーがFTTRサービスの使用を開始しています。[NE2] 
 また、既に約5万の高品質OTN専用回線が企業で使用されており、60万のクラウド専用企業回線、そして2,700万以上のWi-Fi 6ホットスポットが世界で利用できます。その他にも130の400G WDMネットワーク、15,000以上の全光、クロスコネクトROADM、そして100以上の SRv6対応IPネットワークがグローバルに展開されています。


【ファーウェイについて】
1987年に設立されたファーウェイは、情報通信技術(ICT)インフラとスマートデバイスの世界的な大手プロバイダーです。197,000人を超える従業員を擁し、170を超える国と地域で事業を展開し、世界の30億人以上にサービスを提供しています。

当社のビジョンおよびミッションは、あらゆる人、家庭、組織にデジタル化の価値を提供し、すべてがつながったインテリジェントな世界を実現することです。この目的に向けて、ファーウェイではユビキタス接続を推進し、ネットワークへの平等なアクセスを促進します。クラウドと人工知能を世界の隅々にもたらし、必要な時に必要な場所で優れたコンピューティングパワーを提供します。また、デジタルプラットフォームの構築により、すべての業界と組織が、より機敏で効率的、そして動的となるよう支援します。またAIの活用により、ユーザーエクスペリエンスを再定義し、自宅、オフィス、外出先など、生活の至る所でAIをよりパーソナライズします。

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業種
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本社所在地
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代表者名
侯涛
上場
未上場
資本金
-
設立
2005年11月