国内初の取組!ごみ焼却による排ガスから膜分離法を用いてCO2を回収します!

令和8年3月から川崎市浮島処理センターで実証試験を開始

川崎市

 川崎市では、カーボンニュートラル実現に向けて、ごみ焼却処理施設から排出される二酸化炭素(CO2)を削減する手法であるCCUS※技術の導入にあたり、本市とJFEエンジニアリング株式会社(東京都千代田区)は令和6年3月に「廃棄物処理におけるCO2分離回収・利活用システムの共同研究の実施に関する協定」を締結し、共同研究を進めています。その一環としてこのたび、省スペース性に優れた膜分離法※を研究開発する住友化学株式会社(東京都中央区)と協力し、川崎市浮島処理センター(川崎区浮島町)のごみ焼却による排ガスから膜分離法を用いてCO2を分離回収する実証試験を令和8年3月から開始することが決まりました。

 ごみ焼却処理施設の排ガスから膜分離法を用いてCO2を回収する試みは、国内初※です。

 この実証試験を通じてCO2分離回収における技術的・経済的な課題等を抽出し、今後も官民連携で廃棄物焼却のカーボンニュートラル実現を目指してまいります。

※CCUS:CO2の回収・有効利用・貯留の略語。排ガスに含まれるCO2を分離・回収し、資源として農作物生産や化学製品の製造に有効利用、または地下の安定した地層の中に貯留する技術

※膜分離法:排ガスを特殊な分離膜(フィルター)を通すことでCO2を分離する技術

※国内初:CO2分離膜を用いたごみ焼却処理施設での実証試験として。2025年8月19日時点。住友化学株式会社調べ

1 CO2分離回収の実証試験の概要

 川崎市とJFEエンジニアリング株式会社は、令和6年3月に「廃棄物処理におけるCO2分離回収・利活用システムの共同研究の実施に関する協定」を締結し、川崎市浮島処理センターから出るごみ焼却による排ガスからCO2を分離回収する技術の検討を進めており、その一環として膜分離法を用いた実証試験を開始することが決まりました。

 CO2分離回収技術として、多く導入されている化学吸収法は、CO2の回収率や純度が高いといった特徴がある一方で、設備が大きくなり費用も高額となることが見込まれています。また、ごみ焼却による排ガスは、CO2濃度が10%程度と低濃度で、材料を劣化させる酸性ガスが含まれていることから、ごみ焼却処理施設に適した技術を見極めていく必要があります。そこで、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が研究開発から社会実装まで支援する「グリーンイノベーション基金事業※」のプロジェクトで、膜分離法(低エネルギーでコンパクト化しやすく、費用が安価であることが特徴)によるCO2分離回収の技術開発に採択された住友化学株式会社とJFEエンジニアリング株式会社が再委託契約を締結し、川崎市浮島処理センターにて令和8年3月から実証試験を開始することが決定しました。

【役割・関係図】

※グリーンイノベーション基金事業概要

https://green-innovation.nedo.go.jp/about/

【膜分離法イメージ】

コスト目標:回収費用2,000円台/t-CO2

(化学吸収法では、10,000円/t-CO2以上)

2 共同研究の期間

 令和6年3月28日から令和10年3月31日まで

 実証試験は、令和8年3月頃開始予定

3 「川崎市廃棄物処理施設の中長期的な整備構想」について

 川崎市では、令和7年3月に循環型社会の実現と脱炭素化に向けて、安定的な廃棄物処理体制及び廃棄物焼却のカーボンニュートラル実現可能な処理体制の構築を目指した施設整備を推進するために「廃棄物処理施設の中長期的な整備構想」を策定いたしました。

 今後も「廃棄物処理施設の中長期的な整備構想」に基づき、このCO2分離回収技術の課題の抽出、新たな処理センターへの設備実装等を検証し、廃棄物焼却のカーボンニュートラル実現を目指します。

 「廃棄物処理施設の中長期的な整備構想」の詳細については、本市ホームページを御覧ください。

  https://www.city.kawasaki.jp/300/page/0000175483.html

問合せ先

川崎市環境局施設部処理計画課 池田

電話 044-200-2586

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会社概要

川崎市

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URL
https://www.city.kawasaki.jp/
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
神奈川県川崎市川崎区宮本町1番地
電話番号
044-200-2297
代表者名
福田紀彦
上場
未上場
資本金
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設立
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