研究・調査を円滑にする「学内リサーチコラボレーターシステム(仮称)」九州大学に試験的提供を開始
~「モニター集め」「少額謝礼の支払い」「個人情報保護」等の問題を、一挙に解決する先進的な取り組み~
株式会社インテージ(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:檜垣 歩 以下 インテージ)は、国立大学法人九州大学(所在地:福岡県福岡市、総長:石橋 達朗 以下 九州大学)、株式会社産学連携機構九州(所在地:福岡県福岡市、社長:前田 真 以下 産学連携機構九州)と協働し、研究者支援ツール「学内リサーチコラボレーターシステム」の試験的提供を開始しました。
学内リサーチコラボレーターシステムは、大学の研究者による学生向け調査・実証実験の迅速化と手続きの簡略化をサポートするシステムです。大学での実証実験における「モニター集め」「少額謝礼の支払い」「事務手続き負担」等の問題を同時に解決できる、先進的な取り組みとなります。インテージは、今回の九州大学への試験的提供を経て、研究DXツールとして、全国の大学をはじめとした教育機関へ広く展開することを目指します。
【ポイント】
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研究者は所属する大学の在学生全体などの大きな集団から、無作為に調査対象を選ぶことが理想だが現状困難だった
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大学生はアルバイト研究員として大学と雇用契約を結ぶため、口座登録など事務手続きの負担が大きく、また謝金は時給型なので、1,000円以下の少額謝礼を支払う手法が存在しなかった
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これらの問題を同時に解決するため、「学内リサーチコラボレーターシステム」の試験的導入を開始。研究者・学生・協働する企業の全てにメリットのある画期的な仕組みである
【システム概要】
学内リサーチコラボレーターシステムは、大学の研究者による学生向け調査・実証実験の迅速化と手続きの簡略化をサポートするシステムで、九州大学の現役研究者と産学連携機構九州の協力のもと、インテージが開発しました。
本システムを通じて、研究者は、インテージのキューモニターに登録した学生に研究・調査協力を依頼すること、学生は、オンラインでモニターの登録と研究・調査依頼の受け取りと協力ができ、協力謝礼を受け取ることができます。協力謝礼は、様々な電子マネーに変換できるポイントで進呈され、学生は貯まったポイントを自身の使用用途で自由に使うことができます。研究者は、本システムを利用するにあたり、九州大学の特定関連会社である産学連携機構九州を通じてインテージへ依頼をします。
大学は、システム利用により、上記の課題が解決できるだけでなく、各研究室で行う実証実験や研究・調査に係る個人情報の管理の大半または全てを第三者機関に依頼できるリスクヘッジもできます。全国の大学に展開できれば全国から学生モニターを募集することもできる可能性を秘めています。
【背景】
学生を対象とした調査を行う際、心理学や情報系の被験者実験などでは短期間で中・大規模な研究協力(50名以上)を募る必要があります。このような実験を行う場合、これまで研究者が九州大学生に研究協力を依頼する際には、2つの課題がありました。1つめに、研究・調査募集告知が研究者の所属に依存してしまうことから潤沢に偏りの少ない協力者が集まらないこと、2つめに協力者への謝礼手配による業務的負荷が大きいことです。協力要請、協力者管理、研究・調査の実行などすべて研究者が遂行する上に、学生へ協力謝礼を手配する場合、学内規約に基づいた厳密な対応が必要になり大学事務にとっても大きな負担でした。協力者が増えるほどこれらの負担は大きくなります。
これを、産学連携機構九州との連携により、研究者の調査発注にかかるプロセスを簡略化し、円滑に研究・調査を実行できるようになります。本システムを利用することで、研究・調査時の研究者及び大学事務にかかわる業務負担を低減することができます。
【システム提供による変化】
学内リサーチコラボレーターシステムの実運用が開始されると、研究者は業務負荷が低減されるため、学内の研究・調査を円滑に行うことができるようになります。学生モニターが増加することで、協力者数を拡大した研究・調査やコホート研究のような連続性のある研究・調査が行える可能性があり、大学事務など学内関係者の利用も可能となるでしょう。本システムに登録している学生は、自身の所属の垣根を越えて学内の研究・調査に協力することができます。今後は、インテージで一般モニターを対象としている調査にも協力することで社会と繋がれ、謝礼ポイントも貯めることができます。
学内リサーチコラボレーターシステムは、現在、パイロット運用期間として学生登録の推進と研究者の研究協力依頼を試験的に実施しており、2023年11月から試験的に導入を開始し、2024年2月時点で600名を超える九州大学学生たちが学内リサーチコラボレーターに登録しています。今後、調査フローを明確化し、2024年度より、九州大学データ駆動イノベーション推進本部の研究DXツールとして、本格運用を目指します。
【各機関の役割】
【キューモニター®】
「株式会社インテージ」が運営するキューモニターでは、ご登録いただいたモニターの皆さまに主にインターネット上でのアンケート調査をお願いしております。アンケートに回答するとポイントが貯まり、ポイント数に応じて、様々な商品と交換することができます。モニター登録・アンケートサービスは無料でご利用いただけます。現在は、全国150万人以上の方が登録されています。
本システムから登録した学生モニターは、システム上で個別に管理しているため、当座目的と仕様に応じて配信をコントロールしています。
【国立大学法人九州大学】
国立大学法人九州大学は、1911年に創立。約19,000人の学生と約8,000人の教職員が在籍し、12学部、19学府、国内最大級の大学病院や附属図書館等を有する基幹総合大学として、世界最高水準の研究教育活動を展開しています。2030年に向けた大学の目指す姿として「総合知で社会変革を牽引する大学」を掲げ、多様な「知」と「人材」により、持続可能で人々の多様な幸せを実現できる社会づくりに貢献しています。
【産学連携機構九州】
株式会社産学連携機構九州(九大TLO)は、2000年1月に設立され、同4月に承認TLOの許可を受けた九州大学の特定関連会社です。技術移転に関わる様々な事業はもとより、産学官連携による様々なビジネスプロジェクトを展開しています。「協働、共創の理念による産学連携」「大学の知的資源を活かした新事業、新産業の創造」「産業や地域のかかえる課題解決への貢献」という3つの企業理念を念頭におき、産学官連携エコシステムのハブとして、国、自治体、産業界をはじめとしたクライアントの皆さまの発展に貢献しています。
【株式会社インテージ】
株式会社インテージは、1960年に創業。世界9か国に拠点を持ちマーケティングリサーチ/インサイト事業でアジアNo.1*のインテージグループを牽引し、国内外の企業・団体のマーケティング活動をトータルサポートしています。
「生活者理解の深化」と「データ活用の高度化」により顧客ビジネスの未来創造を支え、「Create Consumer-centric Values ~お客様企業のマーケティングに寄り添い、共に生活者の幸せを実現する」という事業ビジョンの実現を目指しています。
*「ESOMAR's Global Top-50 Insights Companies 2023」に基づく(グループ連結売上高ベース)
【本件に関するお問い合わせ】
■株式会社インテージ 経営推進本部 先端技術部
小林(こばやし)
【報道機関からのお問い合わせ先】
■株式会社インテージ 広報担当:水口(みずぐち)/下河原(しもがわら)
TEL:03-5294-6000
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