西果ての都トーノミア ~配流の才人が見た遠の朝廷の物語~『フライング・プラム』発売!
パレードブックスは、2022年10月22日(土)に『フライング・プラム』(著:敷島怜)をアマゾン限定で発売いたします。
- パレードブックス新刊
時は今から千年ほど昔。王と貴族が治める国イコクのヘーアンの都で、中流貴族で学者の家系のプラム家に生まれたドーシンはその類まれな頭脳と誠心により朝廷で第二大臣の位に昇りつめるが、政敵に陥れられ無実の罪で遥か西方の島キュウコクのトーノミアへと左遷される。トーノミアでドーシンを待ち受けていたのは、窮乏を極める厳しい謫居生活だった。だが地元の少年ソータを始めとする様々な人々との出会いによりドーシンの暮らしぶりは徐々に変化をとげ、やがてキュウコクを揺るがす大きな歴史の渦に飲み込まれてその運命を変えて行くこととなる。
- 本について
前半は901年の菅原道真の太宰府への流刑。 菅原道真はとても有名な歴史上の人物でテレビ番組などで特集されることも多いのですが、そのほとんどは「太宰府へ左遷されました」「死後に怨霊化して恐れられて天神様として祀られるようになりました」という内容で、その間の太宰府での暮らしぶりに触れるものはあまりありません。 私は菅原道真が謫居していた南館の近くに住んでいたこともあって、どんな暮らしをしていたのかと興味を持ち太宰府時代に道真が作った詩作などを読んでみたら、けっこうリアルに日常生活がつづられていたのに感銘を受けました。 そして少々気の毒に思ったので、道真が流された地で心と身体を癒やして温泉やスイーツをのんびり楽しむ生活を送るように歴史を書き換えてみようと思い、この話を書きました。
後半は1019年に起きた「刀伊の入寇」をモデルにしています。 「刀伊の入寇」とは、中国大陸の北方に住む女真族という遊牧騎馬民族が北部九州に襲来して大きな被害をもたらした事件です。 学校の授業などではあまり取り上げられることがないようで、地元の人に聞いても「知らない」と答える人がほとんどです。 私もこの話を書くために本で調べて初めてその被害の規模を知ったのですが、死者365人、拉致された者1289人(その内300人ほどは高麗で保護されて送還されたそうですが、残りのほとんどの人は帰って来なかったと思われます)という数に驚きました。 現代でも充分に大規模な被害と言える数ですが、千年前ならどれほどのインパクトだったろうかと……
前半と後半では実際の史実に百年以上の時間の隔たりがあったので、そのつなぎの部分で刀伊の入寇の際に大活躍した当時の太宰権帥・藤原隆家をモデルにしたタッカーというキャラクターを登場させました。
- 著者について
福岡の、菅原道真が謫居していた南館のわりと近くで生まれ育ちました。小学校の校歌にも「菅公」「恩賜の御衣」といった言葉が入っていましたが当時は意味がわからないまま歌っていて、「かんこう」は「観光」だと思っていました。それから長い年月が経ってこの物語を書くことになったわけですが、あの校歌がなければこのお話も存在しなかったかもと思うと不思議な気持ちになります。
この本を通して、地元・福岡の人たちが今まで何気なく通っていた土地や場所に実は様々な由来や伝説があったと知ることで、日常生活が少しだけ面白くなるかもしれません。このお話はフィクションなので史実と違うところも色々ありますが、ふるさとの歴史に興味を持つきっかけになってくれたらいいなあと思って書きました。
- 書籍情報
著者:敷島怜
出版社:パレード
発売日:2022年10月22日
ISBN:978-4-86522-318-7
仕様:四六判/並製/628ページ
価格:1,100円(本体1,000円+税)
Paradebooks:https://books.parade.co.jp/category/genre01/978-4-86522-318-7.html
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4865223185
- 出版社情報
パレードブックスの自費出版
URL:https://www.p-press.jp
TEL:0120-123455
Mail:paradebooks@parade.co.jp
パレードブックスの書籍紹介
URL:https://books.parade.co.jp
【会社概要】
商号:株式会社パレード
大阪本社:大阪府大阪市北区浮田1-1-8
東京支社:東京都渋谷区千駄ヶ谷2-10-7
代表取締役:原田直紀
設立:1987年10月20日
資本金:4000万円
事業内容:広告企画・アートディレクション、グラフィックデザイン全般、Webサイト企画・制作、出版事業『パレードブックス』
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