おでかけ施設のマーケティング事情を徹底調査!半数以上の施設がマーケティング未実施!?部署も担当もなし/いこーよ総研

全国111のおでかけ施設のデータを紹介

アクトインディ株式会社

国内最大級の子どもとお出かけ情報サイト「いこーよ」を運営するアクトインディ株式会社(東京都品川区 代表取締役:下元敬道 以下、アクトインディ)は、全国のお出かけ施設やレジャー施設に向けた課題解決メディア「いこーよ総研 https://research.iko-yo.net/ 」にて、おでかけ施設のマーケティング環境および対応に関する施設アンケートを実施し、調査結果を公開しました。
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■今回の調査結果について
多くのお出かけ施設が、日々の売上額や集客人数、来園した顧客の情報などをウォッチしながら、分析・改善を繰り返しているかと思います。他の施設がどのようなデータをどのように活用しているのか、気になる施設さんも多いのではないでしょうか。そこで今回は、アンケートに協力して頂いた全国111のおでかけ施設の回答から、「おでかけ施設のマーケティング環境および対応」についてのアンケート結果を紹介させて頂きます。

アンケート対象施設の規模区分
まず、今回のアンケート対象となった111施設の施設規模(年間来場者数)について。

今回のアンケート対象となった施設は、年間来場者数50,000人以下の施設が51%。50,001人以上の施設が41%(分からない8%)となっています。以降のデータについては、上記の規模(年間来場者数)のおでかけ施設による回答をもとに算出されています。ちなみに、「屋外施設」「屋内施設」の割合は「屋外」が41%、「屋内」が59%となります。

おでかけ施設のマーケティング環境について
「マーケティング」というと、少し小難しい印象を受ける方もいるかもしれませんが、おでかけ施設にとって、どんな顧客がいつどのくらい来訪し、何がどれだけ売上や利益に繋がっているのかを把握する事は、やはり最低限必要な事だと思います。

まず最初に、マーケティングをおこなう専門部署やチームが社内にあるのか、そもそもマーケティング業務自体がおこなわれているのかなど、おでかけ施設におけるマーケティング環境について聞いてみました。

もっとも多かったのは「(マーケティングをおこなっている部署・担当は)特にない、いない」との回答で、なんと全体の51%と半数以上。ちなみに施設規模に分けて集計もしてみましたが、あまり差異は見られませんでした。

一方、社内に専門部署や担当を置いている施設は全体の9%とごく少数。かなり衝撃的な結果ではありますが、なかなかそこに人員を割けない、割く余裕がないというのがおでかけ施設の実情なのかもしれません。逆に、それだけ(マーケティングをおこなう事での)大きな伸びしろを抱えている市場と捉える事も出来ます。

以降、おでかけ施設として重要度の高いであろう4項目(顧客属性・来場者数・売上・お客様の声)に絞り、マーケティングに関する状況について調べてみました。

取得している顧客属性データ
まずは「顧客属性」から。日々訪れるお客さんがどんな属性のユーザーなのか。年齢層は?性別は?居住地は?来場手段は?それらをきちんと把握する事で、戦略との乖離にもいち早く気付けるでしょうし、集客プロモーションの方法や施設のコンテンツ内容も大きく変わってくると思います。はたして、おでかけ施設は「顧客属性」に関してどのような情報を取得しているのでしょうか。

もっとも多い項目は「年齢」と「住所」でそれぞれ全体の75%。そして「来場のきっかけ」57.1%、「性別」51.8%と続きます。どうやらこの辺までが、おでかけ施設が取得している標準的な顧客属性情報と言えそうです。より細かくデータを集めている施設さんは、「来場手段」や「職業」、「(1グループの)来訪人数」までウォッチしています。

続いて、上記で取得している顧客属性データの中で、特に重視している項目について聞いてみました。

やはり、「年齢」と「住所」を重視されている施設さんはかなり多いです。次点ながら「来場のきっかけ」のデータを重視していると答えた施設さんの割合もかなり高く、おでかけ施設では、この3点の顧客属性情報が特に重要視されているようです。

顧客属性データの取得・管理方法
続いて、顧客属性データの取得方法や管理方法について。皆さんどのような方法で属性データを取得し管理しているのでしょうか。

管理方法でいうと、POSなどと連動した動的管理と、エクセル等での手動管理、大きく2つに分けられますが、現状おでかけ施設では圧倒的に手動管理が多いようです。日々の集計等をアナログでおこなう事を考えると、手間や人員もそれなりの負荷になるでしょうから、なかなかそこに人を割けないという実情も理解できます。

また、取得方法については、「任意のアンケートデータ」の活用がもっとも多く、こちらもアナログ運用がスタンダードとなっているようです。

ただ、POS連動で動的管理されている施設さんだけを見ると、「会員登録時に情報を取得」している施設が圧倒的に多く、動的化により手間を軽減しマーケティング効率を高めている施設と、アナログ運用により取得にも運用にも手間が増え続けている施設の、2極化が進んでいる印象を受けます。

取得している来場者数データ
続いては、「来場者数」に関するデータについて。こちらも「顧客情報」同様に取得項目と重視項目を聞いてみました。

取得している来場者数データは「日別」と「月別」の2点が飛び抜けています。大きく間を空けて「週別」や「曜日別」「属性別」「時間帯別」などの細かいデータが比較的近似値で並びます。

細かいデータを掛け合わせて分析する事で、色々な傾向も見えてくるでしょうし、そこから集客の最大化や効率化に繋がる可能性も大きいと思うのですが、現状そこまで深掘った分析をされている施設さんはまだまだ少ないようです。

なお、重視している項目についても「月別」と「日別」の占有率は変わらず高いですが、取得項目の方では割と低かった「属性別」の数値が14%と比較的高めに出ています。これは、既に「属性別」データを取得している施設さんにとっては「重要性の高い項目・情報」として捉えられているという事。活用成果のない項目であれば重視項目に上がってくる事はないでしょうから、まだ取得していない施設さんは積極的にマーケティング活用すると良いかもしれません。

来場者数データの取得・管理方法
お次は、「来場者数」の取得・管理方法について。こちらは皆さんどのような方法で運用されているのでしょうか。

エクセルでの手動管理がもっとも多く、全体の6割以上。POSシステムを活用した動的運用は4割程度となっています。またエクセル等も使わず、紙でアナログ管理されている施設さんが16.1%もいます。

取得している売上データ
続いては「売上」に関するマーケティングデータについて。こちらも同様に取得項目と重視項目を聞いてみました。

傾向としては「来場者数」と同じく「日別」「月別」が飛び抜けて高く、以降「部門別」「週別」と続きます。ただ、小規模の施設さんでは物販や飲食売上自体が存在しない施設さんも多いでしょうから、その割合も考慮すると、「日別」「月別」「部門別」の3項目が、同程度の数値と考えて良いかもしれません。

「売上」データの重視項目でも同じく、「月別」「日別」「部門別」の3項目が高く、中でも「月別」売上のデータを重要と考える施設さんがもっとも多い結果に。より細かいデータ項目について重要と捉えている施設さんは少ないようです。

売上データの取得・管理方法
お次は、「売上」データの取得・管理方法について。こちらは皆さんどのような方法で運用されているのでしょうか。

手動管理とPOS管理がやっと半々程度に。それでも半数はまだエクセル管理ですし、少数ですが紙管理の施設も12.5%います。

施設さんによって来場者数も売上も違いますから一概には言えませんが、POSの導入コストや運用コストもだいぶ下がってきています。現状アナログ管理されている施設さんは、低コストのポスレジ導入など、一度検討されてみても良いかもしれません。

ユーザーの声の取得・管理方法
お次は、定性データではありますがおでかけ施設にとっては重要であろう「ユーザーの声」について。こちらは取得方法と活用方法について聞いてみました。

取得方法は「任意の来場者アンケート」が67.9%ともっとも高く、「現場スタッフによるヒアリング」55.4%、「公式SNSや公式HPへのメッセージ」53.6%と続きます。お客様の生の声を集める方法に関しては、まだまだアンケート等を活用したアナログ対応が主流のようです。

取得したユーザーの声の活用方法
続いて、集めた「ユーザーの声」を施設さんがどのように活用しているのかについて。

寄せられた「ユーザーの声」の内容によって活用方法も変わるでしょうから、施設さんによっても違うのかもしれませんが、結果的に何に活用する事が多かったのか?を総合的にみた結果と捉えて頂ければと思います。

ポイントは「活用できていない」と答えた施設さんが7.1%とごく少数であった事。やはりユーザーからの生の声は、施設さんにとって非常に価値のある情報なのだと思います。いこーよにも施設別の口コミ情報が掲載されており、日々その数は増えていっています。是非、積極的にご活用頂ければと思います。

マーケティング(調査・分析)による成功事例
最後に、自施設のマーケティング(調査・分析)から、実際に成果に繋げる事ができたと答えて下さった施設さんの具体事例を、項目別にいくつか紹介させて頂きます。

【ユーザーの声】
ショップのラインナップやイベント内容など、お客様の声を参考に反映させて顧客満足度を上げることに成功

【顧客属性】
駐車場ナンバー調査結果の活用により、新型コロナウィルス感染症による影響を最小限に抑える事が出来た
顧客属性分析の結果、こども自由研究をはじめたら、(子連れの家族が)来場するようになった

【来園者数】
来場者の流れを読み取り、一般のお客様から団体のお客様へシフトチェンジをした結果、平日の団体様の受入増となり、前年比300%となった月があった

【売上】
来店/売上傾向から年齢別入場料をシミュレーションし、入場料の値下げを実施しても来場数のアップで全体の売上を向上する事が出来た

おでかけ施設のマーケティング環境および対応に関するまとめ
  • マーケティングをおこなっている部署・担当が「特にない、いない」施設は半数以上
  • 社内にマーケティングの専門部署や担当を置いている施設は全体の9%とごく少数
  • おでかけ施設が特に重視する顧客属性データは「年齢」「住所」「来場のきっかけ」
  • 顧客属性データの管理方法は、圧倒的に「エクセル等での手動管理」が多い
  • 顧客属性データの取得方法は「任意のアンケートデータ」の活用がもっとも多い
  • おでかけ施設が特に重視する来場者数データは「月別」「日別」「属性別」
  • 来場者数データの管理方法はエクセル管理が6割。POS運用は4割。紙管理が16.1%
  • おでかけ施設が特に重視する売上データは「月別売上」「日別売上」「部門別売上」
  • 売上データの管理方法は手動管理とPOS管理が半々程度。紙管理の施設が12.5%
  • ユーザーの声の取得方法は「任意の来場者アンケート」が67.9%ともっとも高い
  • ユーザーの声データを「活用できていない」と答えた施設は7%とごく少数

という事で、今回はおでかけ施設のマーケティング環境や対応に関するアンケート結果について紹介させて頂きました。全体的におでかけ施設のマーケティング分野においては、まだまだ改善点や伸びしろがあるように感じました。より細かいデータを定常的に取得し分析する事で、プロモーション効率の向上や客単価増をはじめ、多くの課題解決に繋がるのではないでしょうか。
ひとつのアンケート結果からの分析ですので、あくまで参考程度ではありますが、今回のアンケート結果を貴施設の今後の「マーケティングに関する対策」に少しでも役立てて頂けますと幸いです。

調査方法/インターネットアンケート
調査地域/特に地域の限定はなし
調査対象/全国111のおでかけ施設
調査日程/2021年7月15日~7月23日

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会社名:アクトインディ株式会社
所在地:東京都品川区五反田7-22-17 TOCビル9階20号
代表取締役:下元敬道(しももと たかみち)
設立:2003年6月
 
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上場
未上場
資本金
6000万円
設立
2003年06月