出産費用「足りなかった」7割超 無償化で「出産前向きに」4割も
~保護者の85%が無償化に賛成、期待の一方で“医療負担や制度の持続性”に不安も~
写真と食の力で子どもの幸せを創ることを目指す総合保育テックサービス「はいチーズ!」を提供する千株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 千葉伸明、以下 当社)は、政府が方針として打ち出した出産費用の無償化に関して、未就学児を育てる全国の保護者891名を対象にアンケートを実施しました。
その結果、出産費用が「足りなかった」と感じた保護者は7割超にのぼり、制度の必要性が明確となりました。また、無償化により「今後の出産を前向きに検討したい」と回答した保護者も約4割に達し、特に「子どもが1人」の家庭でこの傾向が顕著でした。一方で、医療機関の負担や財源確保など、制度の持続性に対する不安も多くの自由回答から浮かび上がりました。

調査の背景
現在、日本では出産育児一時金(原則50万円)によって出産費用の一部が補助されていますが、出産費用の高騰や地域・医療機関による負担差が課題となっています。2025年5月、政府はすべての出産にかかる費用の自己負担を原則無償とする制度の検討を進めていると発表しました。
このような動きを背景に、当社では、未就学児を育てる保護者の制度への期待・懸念を把握するため、出産費用の実感と無償化への意識調査を実施しました。
調査結果のトピックス
■出産費用の無償化に対し、保護者の85%が賛成と回答。制度への期待が高い
■無償化を機に「今後の出産を前向きに検討したい」とする保護者が約4割
→特に子どもが1人の家庭でその傾向が強い
■直近の出産費用は「40~60万円未満」が中心
→一時金(50万円)で「足りなかった」とする保護者は72%にのぼる
→不足額は「5~15万円」が最多。初産(子どもが1人)の家庭では「20~30万円未満」の不足も16%と比較的多い傾向に
■自由回答では、医療機関への負担やサービス低下を懸念する声が多数
→その他、「妊婦健診などの費用も対象に」「出産後の育児支援が重要」といった意見も目立つ
→税負担や制度の持続性への疑問も根強く、丁寧な制度設計と信頼形成が求められる
調査結果トピックス詳細
1. 出産費用の無償化に対し、保護者の約9割が賛成と回答
出産費用の無償化について、全体の85.1%が「賛成」と回答。子ども数や直近の出産児の年齢にかかわらず、広く支持されていることがわかりました。

2.無償化を機に「今後の出産を前向きに検討したい」とする保護者が約4割
全体では38.8%が「前向きに検討したい」と回答しました。なかでも子どもが1人の家庭では45.0%と半数近くにのぼり、制度が次の出産に与える心理的影響の大きさが示唆されます。


3.直近の出産費用は「40~60万円未満」が中心
出産費用の中心帯は「40~50万円未満」「50~60万円未満」。50万円の一時金ではカバーしきれない実態がうかがえます。エリア別で見ると関東では50万円以上が6割以上を占めており医療機関の立地による差が反映されています。


4.出産一時金で「足りなかった」が7割強。不足額は「5~15万円」が最多
不足額は「5~10万円」「10~15万円」が多く、子どもが1人の家庭では「20~30万円未満」の不足額が16%と多く、初産における負担の多さがうかがえました。
またエリア別見ると不足額に差が生じており、関東では20万円以上の不足は31%を超えてますが、
関西では7%にとどまっています。医療コストの地域格差が見て取れます。




5. 自由回答では、医療機関への負担やサービス低下を懸念する声が多数
■出産費用の無償化について自由意見TOP5カテゴリーと代表的なコメント(一部抜粋)
1.医療機関側の負担やサービス低下を懸念(33.3%)
・医療側の負担の問題、出産後の補助なども考慮して頂きたいです
・産科で働いているが、保険適用になった場合の施設側の配慮が全くないと思う
・病院によって、サービスの違いなどで差別化を図っているが、そのサービスが維持されるのか…
2.出産後の支援強化を求める意見(25.2%)
・出産は終わりではなくスタートラインなので育てていく過程の費用も検討してほしい
3.制度自体には肯定的な意見(21.7%)
・少しでも2人目を産むきっかけになると思うので必要だと思う
・無償化されるのはありがたい
4.財源や税金負担への懸念(21.1%)
・財源はどこから?税金が上がるなら元も子もない気がする…
・無償化によって税金があがるなら意味がない
5.妊婦健診や通院費の無償化を求める(18.2%)
・妊婦健診も無償化してほしい
・検診費用等が保障されることで妊婦と胎児の安全が保たれる
今回の調査では、保護者の約9割が出産費用の無償化に賛成し、制度への強い期待が明らかとなりました。また、無償化をきっかけに「出産を前向きに検討したい」とする声も4割近くにのぼりました。一方で、医療現場や制度運用への懸念の声も寄せられており、丁寧な説明と現場への配慮が求められそうです。
調査概要
調査方法 :はいチーズ!会員へのWEBアンケート調査
調査対象者:はいチーズ!会員(※) 891名
調査期間 : 2025年5月29日~6月7日
※はいチーズ!会員=未就学児、園・学校に通う子どもを持つ保護者
≪はいチーズ!とは≫
「はいチーズ!(https://sencorp.co.jp/service)」は『こどもにピース』をモットーに、保育園・幼稚園など子どもを預かる施設や保護者とともに子どもの幸せを育むことを目指す、総合保育テックサービスです。
運動会や発表会など季節行事の写真撮影から販売、問い合わせ対応まで、トータルでサポートする写真に特化したインターネット写真販売「はいチーズ!フォト」をはじめ、保育ICT「はいチーズ!システム」、アルバム制作「はいチーズ!アルバム」、動画撮影「はいチーズ!ムービー」で子どもの記憶や記録を残し、給食・食育サービス「はいチーズ!ベジ」では子どもの健やかな成長を支援します。未来ある子どもたちの人生がより豊かで幸せに溢れたものになるように、心と身体の両面へアプローチするサービスを提供しています。

≪千株式会社 会社概要≫
代表取締役社長:千葉伸明
本社 :東京都千代田区紀尾井町1番3号
東京ガーデンテラス紀尾井町 紀尾井タワー14F
設立 :2004年10月
はいチーズ!は、千株式会社の登録商標です。

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