名古屋市、ガバメントクラウド環境におけるFinOpsを全国に先駆け実践、「srest(スレスト)」を正式導入へ

株式会社メタップスホールディングス(渋谷区、代表取締役社長 山﨑祐一郎)が提供するAWSコスト管理ツール「srest(スレスト)」は、名古屋市のガバメントクラウド環境に正式導入が決定しました。2025年3月に開始された実証実験を通じて、ガバメントクラウド環境における複雑な請求・検収プロセスの可視化と業務効率化が実現されたことを受け、2025年度より本格運用をスタートします。

今後は本格運用を通じて名古屋市のガバメントクラウド移行に向けて連携を強化するとともに、クラウド利用と財務管理を統合的に最適化する、FinOpsの運用体制を強化していきます。

◼︎クラウド運用の課題と導入の背景

名古屋市では、2022年に策定された「名古屋市役所DX推進方針」に基づき、AWSを基盤としたガバメントクラウド環境への移行を進めています。各業務システムは「単独利用方式」で構築されており、柔軟な運用とガバナンスの強化を両立する設計となっています。一方で、システムごとにAWSアカウントが分かれていることから、運用面で以下のような課題が浮き彫りになっていました。

・クラウドコストの全体像を横断的に把握することが困難
・費用按分、帳票作成が属人的かつ手作業中心で、検収・支払い業務に大きな工数が発生
・請求情報はPDF形式でのみ出力可能なため、一元管理や集計作業が煩雑

これらの課題に対し、名古屋市は2025年3月ガバメントクラウド環境でのFinOps実践に向け、AWSコスト管理ツール「srest」を利用した実証実験を全国に先駆け実施しました。複数のAWSアカウントにまたがる請求情報の自動収集と可視化、そして業務・会計単位での費用配賦といった「srest」の有効性が短期間で証明された結果、正式導入が決定しました。

・プレスリリース(2025年3月13日発表)
srest、名古屋市のガバメントクラウドにおけるコスト最適化を支援
https://metaps.com/ja/archives/press_release/12473

◼︎実証実験で得られた課題解決

この実証実験を通じて、ガバメントクラウド環境におけるクラウド予算・請求業務の課題解決を実現しました。具体的には、以下の導入効果が確認されています。

この画期的な実証実験を通じて、ガバメントクラウドにおける複雑な予算・請求業務の課題解決を実現しました。具体的には、以下導入効果が確認されています。

各業務システムのコスト可視化を実現
各AWSアカウントの請求データを自動収集・整理し、コスト配分タグなどをもとに業務単位・会計単位での内訳が明確化されました。

請求・支払い業務の効率化
 従来手作業だった会計別請求額の按分計算、帳票作成といった煩雑かつ属人的な作業の効率化を実現しました。これにより検収・支払事務にかかる工数を大幅に削減しました。
各AWSアカウントから請求データを一括で取得し、コスト配分タグに基づいて会計別の金額を自動で算出できるようになりました。AWS上でタグが付いていないサービスについても、「srest」独自の設定でコスト配賦が可能になり、手作業の負担が大幅に軽減されました。
また、今回新たに搭載された「CSVダウンロード機能」により、アカウント別・会計別に集計した一覧を出力することで検査確認作業が一層効率化され、煩雑だった検収作業が簡素化しました。

コスト最適化への貢献
コスト構造の可視化を実施し、各クラウドサービスの費用内訳を詳しく確認したところ、一部のサービスで、当初想定を上回る利用料金が発生していることが分かりました。
これをきっかけに、名古屋市では現在、ログの保存設定や監視機能の使い方などを見直し、無駄な支出を抑えるための最適化に取り組んでいます。

予算策定業務への活用
毎月のクラウド利用額や費用内訳を継続的にモニタリングできるようになったことで、実際の支出データをもとに、翌年度の予算を見積もることが可能になりました。これにより、財政局との予算枠の設定もスムーズに行えるようになり、担当者の経験に頼らず、データに基づいて予算を算出できる仕組み作りが進んでいます。

「srest」は今後もガバメントクラウドへの円滑な移行支援に加え、FinOpsの実践とコスト最適化を引き続き支援します。

◼︎名古屋市総務局デジタル改革推進課 課長補佐 高橋広和様 コメント

現在、名古屋市含め全国の自治体で、基幹業務システムをガバメントクラウドに移行する大規模プロジェクトが進行しています。期限が非常に短いため国や事業者に余力が無く、ダッシュボード構築や請求内訳確認といった運用足回りの整備が間に合っていません。そうした状況で、srestのようにSaaSで必要なサービスを提供いただけるのは非常ににありがたい事です。スタートアップ特有の小回りの良さもあり、今後の追加機能にも期待しています。

△左から「srest」リードエンジニア 名古玄天、「srest」プロダクトオーナー山北尚道、名古屋市総務局デジタル改革推進課 課長補佐 高橋広和様、「srest」事業責任者 ソ チャンギョ

◼︎「srest」について

「srest(スレスト)」は、複数のAWSアカウントのコストデータを統合し、FinOpsの観点から継続的なコスト最適化を支援するAWSコスト管理ツールです。

部門やシステム単位での詳細なコスト分析が可能な直感的なダッシュボードにより、企業全体のクラウドコストに対する透明性と意思決定の精度を高めます。

AWSが実施する技術レビュー「AWS Foundational Technical Review」を通過し、AWS 認定ソフトウェアにもなっています。

サービスサイト:https://srest.io/

参考
・プレスリリース(2024年8月28日発表)
AWS横断監視ツール「srest」を9月より本格提供開始
https://metaps.com/ja/archives/press_release/9320

・プレスリリース(2025年1月23日発表)
AWSコストを配賦・可視化する新機能提供開始、コスト最適化でFinOps実現を支援
https://metaps.com/ja/archives/press_release/11758

・プレスリリース(2025年3月27日発表)
AWSコストの急上昇を早期検知する新機能をリリース、無駄なコスト削減で企業のFinOpsにも寄与
https://metaps.com/ja/archives/press_release/12681

◼︎当社について

AIの進化により、全てのソフトウェアがさらに高度化する時代において、よりニッチで専門性の高いソフトウェアが求められています。当社は、バックオフィスや開発領域を中心に、さまざまなソフトウェアの提供を通して、企業のDX支援に取り組んでいます。

ミッション:テクノロジーでお金と経済のあり方を変える
ビジョン:世界を解き放つ

〈会社概要〉
会社名:株式会社メタップスホールディングス
所在地:東京都渋谷区渋谷二丁目24番12号 渋谷スクランブルスクエア
代表者:代表取締役社長 山﨑 祐一郎
設立:2023年1月26日
資本金:100百万円(資本準備金を含む)※2024年12月末時点

コーポレートサイト:https://metaps.com/

※Amazon Web Services、AWSは、Amazon.com, Inc. またはその関連会社の商標です。

※その他、記載されている商品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

■報道関係者の方のお問い合わせ先
株式会社メタップスホールディングス
社長室 広報
pr@metaps.com

■サービスに関するお問い合わせ先
株式会社メタップスホールディングス
プラットフォーム戦略部
担当:山北、ソ
support@srest.io

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会社概要

URL
https://metaps.com/
業種
情報通信
本社所在地
東京都渋谷区渋谷二丁目24番12号 渋谷スクランブルスクエア
電話番号
-
代表者名
山﨑祐一郎
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2023年01月