マクセル　IoTデバイスの主電源用途に使用可能なコイン形全固体電池「PSB2032」を開発

2025年12月下旬よりサンプル提供開始

　

　

コイン形全固体電池「PSB2032」(サンプル）

　マクセル株式会社(取締役社長：中村啓次／以下、マクセル)は、IoTデバイスの主電源に使用可能なコイン形全固体電池「PSB2032」を開発しました。12月下旬より順次サンプル提供を開始します。

　インフラ設備や工場では、機器の稼働確認やメンテナンスに多くの工数が必要ですが、近年の労働人口の減少により、従来のやり方を維持することが困難になりつつあります。このような背景から、多くの現場でIoTやAIを活用した省人化・効率化が求められています。

　このため、センサーを用いて人手をかけずに長期間にわたり、機器や設備の状態を継続的にモニタリングする通信機能を搭載したIoTセンサーデバイスの普及が進むとともに、より大容量で信頼性の高い電源が求められています。マクセルはこうした市場ニーズに応えるべく、IoTデバイス向け主電源に適した外径20mm、高さ3.2mmサイズのコイン形全固体電池「PSB2032」を新たに開発しました。

　マクセルは、2019年にコイン形全固体電池を開発して以来、セラミックパッケージ型、バイポーラ型、円筒形などさまざまな形状の全固体電池の開発・研究を進めてきました。今回開発した「PSB2032」は、量産中のセラミックパッケージ型全固体電池「PSB401010H」の約4倍となる35mAhの容量があり、IoTデバイスの主電源での使用が可能です。セラミックパッケージ型と同等の高密閉性(*1)を確保しつつ、幅広い放電温度範囲、高い信頼性、高い安全性(*2)など、マクセル製全固体電池の特長を維持しています。また、「PSB401010H」がリフロー実装に適したタイプであったのに対し、「PSB2032」は小型機器への実装に適した接続端子付きタイプ(*3)とすることで、異なる実装方法に対応できるようになりました。

　マクセルは、高い信頼性・高耐熱・高出力・大容量の4つの軸で、既存の電池では使用できなかった領域への適用を可能とする高性能・高信頼性の全固体電池開発を進めています。今後は、全固体電池とワイヤレス給電やエナジーハーベスティング技術などを組み合わせたモジュールの製品化も検討し、社会課題の解決と持続可能な社会の実現に貢献していきます。

*1 高密閉性：ヘリウムリーク試験において10⁻¹¹(Pa・m³/sec)レベルを達成

*2 幅広い放電温度範囲、高い信頼性、高い安全性：マクセルの全固体電池Webページにて詳細をご覧ください。

　https://biz.maxell.com/ja/rechargeable_batteries/allsolidstate.html

*3 接続端子付きタイプ：2025年12月下旬より提供する「PSB2032」サンプルにおいて。

■「全固体電池」Webページ

　https://biz.maxell.com/ja/rechargeable_batteries/allsolidstate.html

■商標

　記載されている名称、ロゴ、サービスマークはマクセルまたは他社の登録商標もしくは商標です。

■本件に関するお問い合わせ先

　マクセル株式会社　営業統括本部

　お問い合わせフォーム：

　https://biz.maxell.com/ja/rechargeable_batteries/inquiry_form_input1.html

以上

【添付資料】                 

■コイン形全固体電池「PSB2032」サンプル仕様概要

　(セラミックパッケージ型全固体電池「PSB401010H」との比較)

※仕様は予告なしに変更することがあります。

以上