脂肪腫と粉瘤を混同している人が約7割、手術の判断基準を知らない人が8割超 ― 30,000件超の手術実績を持つ皮膚外科医が見分け方を徹底解説

全国300名調査で判明した皮膚の「しこり」に対する認知度と不安、適切な受診タイミングとは

医療法人社団鉄結会

【結論】本調査のポイント 

結論から言うと、脂肪腫は皮下脂肪層にできる良性の脂肪細胞の塊で、粉瘤は表皮成分が袋状に溜まった嚢腫であり、発生原因・構造・治療法が異なります。脂肪腫は基本的に悪性化することはほとんどなく経過観察も可能ですが、急速に大きくなる場合や5cmを超える場合は手術を検討すべきです。診療科は皮膚科または形成外科が適切です。

・脂肪腫と粉瘤の違いを正しく理解している人はわずか28.3%

・皮膚のしこりを放置した経験がある人が62.0%、うち3割以上が5cm以上まで放置

・手術が必要な判断基準を知らない人が82.7%と大多数を占める

用語解説 

■ 脂肪腫(しぼうしゅ)とは 

脂肪腫とは、皮下脂肪層に発生する良性の軟部腫瘍である。成熟した脂肪細胞が異常増殖してできた腫瘤で、触ると柔らかく、皮膚の下で動くのが特徴である。40〜60代に好発し、背中・肩・首・腕などに多く見られる。 

■ 粉瘤(ふんりゅう)とは 

粉瘤とは、表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)とも呼ばれ、皮膚の下に袋状の構造物ができ、その中に角質や皮脂が溜まった良性腫瘍である。中央に黒い点(開口部)があることが多く、炎症を起こすと赤く腫れて痛みを伴う。

 

■ 脂肪肉腫(しぼうにくしゅ)とは

 

脂肪肉腫とは、脂肪組織から発生する悪性腫瘍である。脂肪腫との鑑別が重要で、急速な増大・5cm以上の大きさ・深部組織への固着などが疑われる場合は精査が必要となる。

脂肪腫と粉瘤の違い比較表

比較項目

脂肪腫

粉瘤

発生部位

皮下脂肪層(深め)

真皮〜皮下(浅め)

触感

柔らかく弾力がある

やや硬めでドーム状

外観の特徴

皮膚色は正常

中央に黒い点(開口部)あり

炎症リスク

ほとんどなし

感染・炎症を起こしやすい

悪性化リスク

極めて稀

基本的になし

治療法

摘出術(希望・症状による)

摘出術(くり抜き法など)

保険適用

適用あり(3割負担で1〜3万円程度)

適用あり(3割負担で1〜2万円程度)

※当院監修医師の30,000件以上の皮膚腫瘍手術実績に基づく数値です。費用は腫瘍の大きさや部位により異なります。

医療法人社団鉄結会が運営する「アイシークリニック」(新宿院・渋谷院・上野院・池袋院・東京院・大宮院)は、皮膚のしこり(脂肪腫・粉瘤)に関する認知度調査を実施しました。当院は皮膚腫瘍・皮膚外科を専門とし、監修医師である髙桑康太医師は30,000件を超える手術実績を有しています。

調査背景 

皮膚の下にできるしこりは、多くの方が経験する一般的な症状です。しかし、脂肪腫と粉瘤は見た目が似ているため混同されやすく、適切な対処法や受診タイミングがわからないまま放置されるケースが少なくありません。当院には「何年も前からあるしこりが急に大きくなった」「粉瘤だと思っていたら脂肪腫だった」といった相談が多く寄せられます。そこで、皮膚のしこりに対する一般の方の認識と不安を把握し、正しい知識の啓発につなげるため本調査を実施しました。

調査概要 

調査対象:皮膚にしこりができた経験がある全国の20〜60代の男女 

調査期間:2026年6月15日〜6月24日 

調査方法:インターネット調査 

調査対象人数:300名

調査結果 

【調査結果】脂肪腫と粉瘤の違いを正しく理解している人はわずか28.3% 

設問:脂肪腫と粉瘤の違いについて、どの程度理解していますか?

約7割の人が脂肪腫と粉瘤の違いを正確に把握できていないことが判明しました。「なんとなく知っている」という曖昧な理解にとどまっている人が最も多く、適切な治療選択や受診判断に支障をきたしている可能性があります。

【調査結果】6割以上がしこりを放置した経験あり、1年以上放置が4割超 

設問:皮膚のしこりに気づいてから、どのくらいの期間放置した経験がありますか?

62.0%の人がしこりを放置した経験があり、1年以上放置した人は27.0%にのぼります。放置期間が長いほど腫瘍が大きくなり、手術の難易度や傷跡のリスクが高まる傾向があるため、早期受診の啓発が重要です。

【調査結果】手術が必要な判断基準を知らない人が82.7%と大多数 

設問:脂肪腫の手術が必要となる判断基準を知っていますか?

8割以上の人が手術の判断基準を知らないという結果は、受診の遅れや不必要な不安につながっている可能性を示唆しています。「大きくなったら手術」という漠然とした認識はあっても、具体的な目安を理解している人は極めて少数でした。

【調査結果】脂肪腫の悪性化リスクを過大評価している人が半数以上 

設問:脂肪腫が悪性化(がん化)する可能性についてどう認識していますか?

54.7%の人が脂肪腫の悪性化リスクを実際より高く認識しています。医学的には脂肪腫から悪性腫瘍(脂肪肉腫)への転化は極めて稀であり、過度な心配から不要な手術を希望するケースや、逆に恐怖から受診を避けるケースにつながっている可能性があります。

【調査結果】適切な受診科を把握している人は4割未満 

設問:皮膚のしこりについて、どの診療科を受診すべきかわかりますか?

皮膚科または形成外科が適切な受診先であることを知っている人は48.0%にとどまりました。22.0%が外科、8.3%が内科と誤認しており、適切な診療科へのアクセスが遅れる原因となっています。

調査まとめ 

本調査により、皮膚のしこり(脂肪腫・粉瘤)に対する一般の方の認識には多くの誤解や知識不足があることが明らかになりました。脂肪腫と粉瘤の違いを正しく理解している人は3割未満、手術の判断基準を知っている人は2割未満という結果は、適切な医療へのアクセスを妨げている可能性を示唆しています。また、悪性化リスクの過大評価や適切な診療科の不認知も課題として浮き彫りになりました。正しい知識の普及と、気軽に相談できる医療体制の整備が求められます。

医師コメント|アイシークリニック 髙桑康太医師 

当院監修医師の30,000件を超える皮膚腫瘍手術の経験から申し上げると、脂肪腫と粉瘤は見た目が似ていても全く異なる疾患であり、治療方針も異なります。自己判断せず、皮膚科または形成外科を受診することをお勧めします。

 

脂肪腫は皮下脂肪層に発生する良性腫瘍で、成熟した脂肪細胞の塊です。触ると柔らかく、皮膚の下でよく動くのが特徴です。一方、粉瘤は表皮成分が皮下に袋状に溜まったもので、やや硬めの触感があり、中央に黒い点(開口部)が見られることが多いです。

脂肪腫は基本的に良性であり、悪性転化(脂肪肉腫への変化)は医学的に極めて稀です。ただし、最初から脂肪肉腫として発生するケースがあるため、急速に大きくなる場合や5cmを超える場合、深部に固着している場合は精密検査をお勧めします。

手術の判断基準としては、①5cm以上の大きさ、②急速な増大、③痛みや神経症状がある、④美容的な問題がある、⑤悪性の可能性が否定できない、といった場合が挙げられます。経過観察も選択肢の一つですが、定期的な診察は必要です。

粉瘤は炎症を起こしやすく、感染すると赤く腫れて痛みを伴います。炎症性粉瘤の場合は切開排膿を行い、炎症が落ち着いてから摘出術を行うのが一般的です。どちらの疾患も、早期に受診することで手術が必要な場合でも小さな傷で済む可能性が高くなります。

 

【エビデンス】日本皮膚科学会の診療ガイドラインでは、軟部腫瘍の診断には視診・触診に加え、必要に応じて超音波検査やMRI検査を行うことが推奨されています。当院監修医師の30,000件以上の手術実績においても、術前の画像診断により適切な治療方針の決定と患者様の安心につながっています。

脂肪腫の手術を検討すべき5つの基準

・腫瘍の直径が5cm以上に達している

・短期間(数ヶ月)で急速に大きくなっている

・痛み・しびれなどの神経症状がある

・見た目が気になる・日常生活に支障がある

・画像検査で悪性の可能性が否定できない

脂肪腫と粉瘤を見分けるポイント

・脂肪腫は柔らかく動く、粉瘤はやや硬めで固定的

・粉瘤は中央に黒い点(開口部)があることが多い

・粉瘤は炎症を起こすことがある(赤み・痛み・腫れ)

・判断に迷ったら自己判断せず皮膚科を受診する

受診時に伝えるべき情報

・いつ頃からしこりに気づいたか

・大きさの変化があったか

・痛み・かゆみ・赤みなどの症状の有無

・過去に同様のしこりができた経験

髙桑 康太(たかくわ こうた)医師

皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当

 

専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科

・ミラドライ認定医

 

臨床実績(2024年時点、累計)

・皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上

・腋臭症治療:2,000件以上

・酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上

 

略歴

・2009年 東京大学医学部医学科 卒業

・2009年 東京逓信病院 初期研修

・2012年 東京警察病院 皮膚科

・2012年 東京大学医学部附属病院 皮膚科

・2019年 アイシークリニック 治療責任者

 

監修領域:皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

よくある質問(Q&A) 

Q1. 脂肪腫と粉瘤の違いは何ですか?

A. 脂肪腫は脂肪細胞の塊、粉瘤は角質・皮脂が溜まった袋であり、発生原因も構造も全く異なります。

本調査では71.7%の人がこの違いを正確に理解していませんでした。脂肪腫は皮下脂肪層に発生し、触ると柔らかく動くのが特徴です。一方、粉瘤は真皮から皮下にでき、中央に開口部(黒い点)があることが多く、炎症を起こしやすい性質があります。見た目だけでは判断が難しいため、皮膚科での診察をお勧めします。

Q2. 脂肪腫は手術が必要ですか?

A. すべての脂肪腫に手術が必要なわけではなく、大きさ・症状・増大速度などを総合的に判断します。

調査結果では82.7%の人が手術の判断基準を知らないと回答しました。一般的に、5cm以上の大きさ、急速な増大、痛みなどの症状がある場合は手術を検討します。小さく無症状であれば経過観察も選択肢ですが、当院監修医師の経験では、早期に摘出した方が傷跡が小さく済むケースが多いです。

Q3. 脂肪腫は悪性化(がん化)しますか?

A. 脂肪腫から悪性腫瘍への転化は医学的に極めて稀であり、過度な心配は不要です。

本調査では54.7%の人が悪性化リスクを過大評価していることがわかりました。脂肪腫は良性腫瘍であり、悪性の脂肪肉腫とは別の疾患です。ただし、急速に大きくなる場合や5cm以上の場合は、最初から悪性である可能性を除外するため画像検査を行うことがあります。

Q4. 脂肪腫は何科を受診すればいいですか?

A. 皮膚科または形成外科の受診が適切です。

調査では適切な診療科を知っている人は48.0%にとどまりました。皮膚科は診断と治療方針の決定、形成外科は手術による摘出を得意としています。当院では皮膚科と形成外科の両方の専門性を持つ医師が診療にあたっており、診断から手術まで一貫して対応可能です。

Q5. 脂肪腫を放置するとどうなりますか?

A. 基本的に悪性化することはありませんが、徐々に大きくなり、手術が必要になった際に傷跡が大きくなる可能性があります。

調査では62.0%の人がしこりを放置した経験があり、1年以上放置した人も27.0%いました。脂肪腫は自然に消えることはなく、緩やかに増大する傾向があります。当院監修医師の30,000件以上の手術経験では、早期に摘出した方が傷跡も小さく、手術時間も短くて済むケースがほとんどです。

放置のリスク

・腫瘍が大きくなり、摘出時の傷跡が大きくなる

・神経や血管を圧迫し、痛みやしびれが生じる可能性

・見た目の問題で日常生活や社会生活に支障が出る

・稀に悪性腫瘍(脂肪肉腫)との鑑別が困難になる

こんな方はご相談ください|受診の目安

・しこりが5cm以上の大きさがある

・短期間で急速に大きくなっている

・痛み・しびれ・違和感がある

・しこりが硬い・皮膚に固着している

・見た目が気になる・服に当たって不快

クリニック案内

アイシークリニックの特徴

・皮膚腫瘍・皮膚外科を専門とする監修医師が30,000件以上の手術実績を保有

・診断から手術まで一貫して対応可能な体制

・保険適用での日帰り手術に対応(脂肪腫・粉瘤ともに)

・新宿・渋谷・上野・池袋・東京・大宮の6院展開で通院に便利

アイシークリニック新宿院:東京都渋谷区代々木2-5-3 イマス葵ビル2階

アイシークリニック渋谷院:東京都渋谷区渋谷3-16-2 ニュー三水ビル5階

アイシークリニック上野院:東京都台東区東上野3-16-5 サンク・ユービル1F

アイシークリニック池袋院:東京都豊島区南池袋2-15-3 前田ビル9階

アイシークリニック東京院:東京都中央区日本橋3-6-2 日本橋フロント3階

アイシークリニック大宮院:埼玉県さいたま市大宮区大門町1-60 福美メディカル2階B区画

診療予約は以下より承っております。お気軽にご利用ください。

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業種
医療・福祉
本社所在地
東京都渋谷区代々木2-5-3 イマス葵ビル2階
電話番号
03-6276-3870
代表者名
高桑康太
上場
未上場
資本金
-
設立
2016年09月