【東日本大震災から15年】未曽有の災害に向き合った救護活動を振り返る

~対応にあたった職員がインタビューにお応えします~

日赤

間もなく、15年の節目を迎えます。15年前に発生した東日本大震災は、国内観測史上最大のマグニチュード9.0を記録し、東北3県を中心として、各地に被害をもたらしました。

日本赤十字社(本社:東京都港区、社長:清家篤、以下「日赤」)は、本災害において発災から9月までの約6ヶ月間で救護班を935班延べ6667人を派遣するなど、全社をあげて対応しました。

当時を知る医師や看護師、災害対策本部要員などの職員やボランティア、また震災の経験をもとに入職した者が多数在籍しておりますので、コメント提供やインタビュー(オンライン可)などのご協力が可能です。
記事の執筆や番組の制作にあたり、ご協力できることがございましたらご用命ください。

震災における日赤の対応

15年前に発生したこの震災は、国内観測史上最大のマグニチュード9.0を記録し、岩手・宮城・福島の東北3県を中心として、各地に被害をもたらしました。

日赤は、「いのちと健康、尊厳を守る」という社の使命に基づき人道的な救護活動を実施していますが、災害救助法により国及び都道府県に対する「救助への協力義務」が規定され、災害対策基本法では「指定公共機関」として位置付けられています。

この震災においても、救護班をはじめとする医療支援チームを被災地に派遣し、救護所や避難所などでの診療、地元医療機関のサポート、被災された方の「こころのケア」、救援物資の配布など、現場のニーズに合わせた様々な支援活動に取り組んできました。

医療救護

地震発生後、全国規模で救護活動を行う第3次救護体制が直ちに敷かれ、当日中に青森から熊本までの全国から55の救護班が被災地に向かった。

出動時に派遣先が特定されていたのは半数で、各救護班は、情報収集をしながら被災地を目指した。

日赤の活動は、発災から9月までの約6ヶ月間で、被災3県を中心に救護班を935班、延べ6667人派遣し、75,892人以上を診察した。厚生労働省の発表によると、被災3県に派遣された救護班の人数は、同地域に派遣された医師や看護師全体の過半数を占めた。

原子力災害下での活動

福島県では、震災翌日以降、県外からの救護班も現地入りし、相馬市や新地町などで救護活動を展開していたが、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響により、当該地域から離れた場所に後退し活動を継続。翌13日には、放射線下での活動にあたり安全担保の観点から、地元福島県支部以外の救護班の一時撤退を決定。14日には一時撤退を余儀なくされた。県内では福島県支部や福島赤十字病院のスタッフが、避難所での救護活動や浜通り地域の原発近くにある医療施設から大型バスなどで避難した高齢者の対応などにあたり、活動を継続した。

こころのケア(心理社会的支援)

3月13日に本社が通知した派遣方針において、以後に派遣する救護班には「こころのケア要員」を帯同させ、きめ細かい活動を展開することを明記。こころのケア要員を延べ1014人派遣した。本格的にこころのケア活動を実施したのは、平成16年10月の新潟中越地震以降であったが、それまでをはるかに上回り、長期間かつ広範囲にわたる支援になった。

血液の供給

被災した血液センターでは、献血者の受け入れが困難であったため、その他の地域にある都道府県血液センターでは、通常の採血計画の2割増しで献血対応にあたった。また、確保された輸血用血液製剤の供給については、全国での需給調整を行い、東京を起点に各ポイントでリレーしながら被災地の医療機関に届けた。

救援物資の配布

被災者向けに、毛布148,493枚、緊急セット(携帯ラジオ、紙皿、包帯などの詰め合わせ)38,437個、安眠セット15,406個を配布した。毛布については、発災から5日間で全体の6割を配布した。発災翌日に最も配布するなど、厳冬期の災害において、素早い対応により貢献した。

ボランティア

日赤では、日頃からボランティアが各地域で防災訓練や高齢者支援などを行っており、こうしたボランティアが、被災地において炊き出しや支援物資の配布、災害ボランティアセンター運営支援、避難所の見回り、健康維持支援などニーズに応じたサポートを行った。

また、被災地以外の地域においても、義援金の受付や領収書発送業務のサポートなど幅広い活動を展開し、発災から翌年3月までの期間に、全国で延べ179,517人のボランティアが活動した。

海外救援金の受付と活用

海外112ヵ国から1,002億1,438万0,023円の海外救援金を受け付けた。

この救援金により、133,183世帯の仮設住宅に生活家電セット(冷蔵庫・洗濯機・テレビなど)が寄贈されたほか、屋内遊び場の運営、被災地の医療機関の再建に充てられるなど、被災者の生活を支えた。

義援金の受付

発災翌日に義援金募集を決定。金融機関等諸機関と調整の上、3月14日に受付を開始した。受付を終了した2021年3月末までで、3,429億1,899万0,986円を受領。全額を義援金配分委員会に届けた。

震災での経験を踏まえた15年の経過

この震災での経験を踏まえ、より効果的な救護活動を行うために、救護班のみならず、被災地の行政や関係機関と連携し救護班の活動調整などを行う「日赤災害医療コーディネートチーム」を新たに編成(令和7年3月現在、155チーム)。

また、いつどこで大規模地震が発生したとしても、同じレベルで救護活動が実施できるよう、全社的な災害対策本部の基準の策定や救護員育成に関する体系を整備した。

加えて、原発事故の影響により十分な活動ができなかった苦い経験を踏まえ、その後、救護班の活動指針や行動基準などを定めた原子力災害における救護活動マニュアルなどを策定するとともに、線量計などの資機材の整備や原子力災害の対応研修なども継続して実施し、今後に向けた備えを強化している。

他方、発災後の救護活動だけでなく、災害マネジメントサイクルすべてに関与することが被害を最小限に抑えることにつながると捉え、地域コミュニティにおける「自助」と「共助」の力を高める「防災セミナー」や学校における防災教育などを実施し、防災・減災活動にも注力して取り組んでいる。

当時を知る職員

災害救護

本社 医療事業推進本部 参事監 植田信策

・震災当時の石巻赤十字病院での経験

・災害救護活動と避難所生活

(略歴)2009年、石巻赤十字病院に入社。東日本大震災をはじめとした被災地での救護活動、避難所環境改善活動などに従事し、現職。避難所・避難生活学会の常任理事も務め、国などに避難所環境の改善を働きかけている。

こころのケア、復興支援、防災

本社 救護・福祉部 部長 佐藤展章

・日赤のこころのケア活動

・当時の復興支援事業

・現在の防災事業

(略歴)1995年に入社。国際部、企画広報部などに従事した後、国際赤十字・赤新月社連盟に出向。以降、国際救援課などを経て、現職。日本赤十字看護大学附属災害救護研究所国際救援部門長も務める。

原子力災害下での活動

福島県支部 事業推進課長 久保芳宏

・震災当時の福島県内での救護活動

・震災の教訓から現在までの経過

(略歴)1988年に入社。福島県内の災害救護や講習普及事業に従事し、現職。阪神淡路大震災や能登半島地震などでの救護活動歴を有する。現在は、日赤の原子力災害医療アドバイザー会議作業部会員や福島県災害医療コーディネーターなども務める。

ボランティア活動

本社 パートナーシップ推進部 部長 安江一

・震災当時のボランティア活動

・ボランティア事業の概要

(略歴) 1993年に入社。パートナーシップ推進部次長、救護・福祉部次長、パートナーシップ推進部参事監を経て現職。日本赤十字看護大学附属災害救護研究所災害ボランティア部門長も務める。

国際赤十字との連携

本社 国際部 次長 大山啓都

・震災当時の国際赤十字等の反応、対応

(略歴) 1999年に入社。国際救援などに従事した後、国際赤十字・赤新月社連盟に出向。震災当時は、国際赤十字・赤新月連盟(IFRC)会長を補佐する国際政策室主査。以降、国際部企画課長を経て現職。

ご紹介した職員のほか、当時を知る職員やボランティア、また震災の経験をもとに入職した者が多数在籍しております。

企画などに応じてご提案いたしますので、お声がけください。

講演会のご案内

東日本大震災から15年になることにあわせ、震災後に入社した職員(在籍職員の約6割)を主な対象とした社内講演会を開催します。災害が頻発化・激甚化する中、“いのちと健康、尊厳を守る救護団体”としての使命を再確認し、その思いを糧に今後の活動を更に推進していくことを狙います。

当時、石巻赤十字病院で救護活動にあたった医師や、福島県支部で原子力災害下で対応にあたった災害対策本部要員、津波に飲まれた経験を機に防災活動を行うボランティアが登壇します。

【開催概要】

○日時

 2026年3月3日(火)14:00~16:00 ※終了後、約1時間登壇者への個別インタビュー可能。

〇場所

 日本赤十字社 本社(東京都港区芝大門1-1-3)

〇内容

 講演(避難所における救護/原子力災害下での救護/被災経験とボランティア活動)

 トークセッション、 質疑応答

○申込方法

 別途、プレスリリースでご案内いたします。

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会社概要

日本赤十字社

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URL
http://www.jrc.or.jp
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都港区芝大門 1-1-3
電話番号
-
代表者名
清家 篤
上場
-
資本金
-
設立
1877年05月