ストリートからインターネット空間へ——2010年代ファッションを再考する展覧会「login to the self」を10月1日(木)より開催【西麻布・WALL_alternative】

BALMUNG、BODYSONG.、chloma、HATRA、rurumu:らが参加。2010年代に起きたファッションとカルチャーの転換を、現在とのつながりから読み解く。

エイベックス・クリエイター・エージェンシー株式会社

エイベックス・クリエイター・エージェンシー株式会社(以下 ACA)が運営する夜のオルタナティヴ・スペース「WALL_alternative」では、2026年10月1日(木)から10月24日(土)まで、展覧会「login to the self」を開催いたします。

本展は、プロデューサー、ライターの倉田佳子が企画する初めての展覧会。制度的な記録からこぼれ落ち、十分に整理されてこなかった文化を捉え直し体系化するプロジェクトの第一弾として、2010年から2015年までの日本のファッションに焦点を当てます。

スマートフォンやSNSの普及により、ファッションやカルチャーと接続する場が、ストリートからインターネットへと広がった2010年代初頭。 新たなプラットフォームを通じて個人やブランドが直接発信し、独自のコミュニティやスタイルが生まれるなど、全世界的にファッションを取り巻く環境は大きな転換期を迎えました。

本展では、こうした時代と呼応するように日本で活動してきたBALMUNG、chloma、HATRA、rurumu:といったファッションブランドの、貴重な当時のコレクションを展示。また、デザイナーの彼らが見ていた景色が体感できるよう、BODYSONG.とスタイリスト・小山田孝司などの協力により、2000年〜2010年代の古着も部屋のような空間の中で並びます。さらに、さまざまな文化と接続するファッションの可能性を示すように、アート、音楽、パフォーマンスなど多様な領域から作品や表現を紹介します。2010年代初頭の日本のファッションを、当時の衣服や資料の展示を通して、インターネットやカルチャーの変化とともに体系的に紹介する初の展覧会となります。

近年、2010年代初頭の雰囲気やスタイルが再び参照され始めています。 本展では当時のスタイルを単なるリバイバルとして振り返るのではなく、現在へとつながる転換期として位置付けます。そして、「login to the self」という展覧会タイトルのもと、過去を振り返りながら、現代を生きる私たちの身体や自己のあり方を問い直します。

展覧会初日の10月1日(木)にはオープニングレセプションを実施。RAT、telematic visions、Yurushite NyanがDJとして出演します。(申込はこちら:https://forms.gle/zrPedLk26gn4r9FK7 )

翌日の10月2日(金)20:00〜23:00には、楊いくみ監修によるパフォーマンスを開催予定です。

また、本展の開催にあわせ、出展デザイナーへのインタビューを収録した冊子『vol. 1 "login to the self"』を、コレクティブ「TOKYO CULTURE RESEARCH UNIT」が自主出版し、会場にて販売します。インターネットにも残されていない、取りこぼされてきた2010年代の記録を、当時のカルチャーを形作った当事者たちの言葉から知ることのできる一冊です。


本展では、制度的な記録からこぼれ落ちてきた文化を捉え直すプロジェクトの第一弾として、2010年から2015年までの日本のファッションに焦点を当てる。

日本では、デザイナーズブランドの系譜と並行して、若者たちが外来のファッションを自らの感覚で読み替え、独自のストリートカルチャーを築いてきた。かつては、その象徴が原宿だった。街を歩けば他者の視線に触れ、誰かの装いを見ながら、自らもまた見られる。その相互作用を通して、海外からも注目を集める独自のスタイルが形づくられていった。

その環境が大きく変化したのが2000年代末から2010年代初頭である。スマートフォンが普及し、Tumblr、SoundCloud、ニコニコ動画、Twitterなどが広がると、カルチャーと出会い、他者と接続する場所はストリートからネットワークへと移っていった。しかし、「他者を見て、自らも見られる」という構造が失われたわけではない。インターネットそのものが、新たなストリートになったのだ。

同時に、街と部屋の関係も変化した。かつては外へ出なければ他者と出会い、自らを見せることはできなかったが、インターネットは部屋にいながら社会へ参加することを可能にした。現実社会で周縁に置かれていた文化や人々にも居場所が生まれ、異なる名前やアイコン、言葉遣いを通して、複数の自己を持つ感覚が広がっていく。こうして生まれた感覚は、常にスマホを片手に複数の自己を行き来する、現在の私たちの日常へとつながっている。衣服もまた第二の皮膚であると同時に、社会と接続するインターフェースやアバターとして、身体を守り、変形し、拡張するものとなった。

本展で取り上げるデザイナーたちは、こうした変化と並走しながら、都市、部屋、スクリーンを往来する身体や居場所について問いかけていた。しかし、このアナログからデジタルへの転換期は、現在のファッションやカルチャーに大きな影響を残しながら、十分に記録されていない。当時を振り返ると雑誌の休刊・廃刊が相次ぐ一方、同時代の画像や言葉は、閉鎖されたブログやTumblr、SNSへと分散した。記録が存在しなかったのではなく、記録の形式が変化し、それを収集し、保存し、読み直す方法が追いつかなかったのである。

現在、2010年代初頭のスタイルが再び参照されている。その背景にあるのは、単なる懐古ではなく、インターネットが未知の他者や表現と出会い、別の自分になれる遊び場として、まだユートピアのように感じられた時代への憧れではないだろうか。

自分自身へ「ログイン」するとは、どの自分を選び、どの身体を生きることなのか。本展は、記録からこぼれ落ちた2010年代初頭のファッションを捉え直すとともに、そこから現在、そして未来の身体と自己のあり方を考える試みである。

倉田佳子


【OPENING RECEPTION/EVENT】

日程:2026年10月1日(木)

時間:18:00-21:00

DJ:RAT、telematic visions、Yurushite Nyan

※21時以降は通常営業

※事前申込制/入場無料・ワンドリンク制

会場:WALL_alternative(東京都港区西麻布4-2-4 1F)

お申し込みURL:https://forms.gle/zrPedLk26gn4r9FK7 


EXHIBITOR(a to z)

BALMUNG(バルムング)

2008年よりインディペンデントな形式にて友人ブランドとの合同展「DINNER」や「COCOON」等を開催しながら、展示会形式でブランド活動を開始。「都市」「灰色」「東京」などをキーワードに、時代とともに変化と構築を繰り返しながら、オーバーサイズを基調とした服や形によってブランドとしての表現を重ねてきた。都市をテーマに、特定の場所や空間(例えばインターネットや路上)に紐付いたユースカルチャーや集団と協同しながら、東京という都市を独自のスタイルで映し出す。

https://www.instagram.com/balmung_tokyo/ 

BODYSONG.(ボディソング)

国内デザイン事務所入社後、企画、縫製、展覧会の製作など多岐に渡り学ぶ。独立後、<IMPROVISAITION(即興性)>をメインキーワードとしたデザインプロジェクトBODYSONG.を設立。ヴィンテージ素材や古着を使用し新たなプロダクトへと再構築する手法は、立ち上げ当初から続けているブランドを代表する手法の一つ。ミュージシャンへの衣装制作や、アートやデザインのプロジェクトにも参加し、各界のクリエイターとのコラボレーションワークを通じて独自の立ち位置を築き上げる。これまでに、TOKYO FASHION AWARD、Tokyo新人デザイナーファッション大賞受賞。その他、スポーツブランド<DECENTE>とのコラボレーションなど活動は多岐に渡る。

https://www.instagram.com/bodysong_/

chloma(クロマ)

鈴木淳哉と佐久間麗子により、2010年にスタート。テクノロジーやインターネットと人の関係を見つめ、モニターの中とリアルの世界を境なく歩く現代人のための環境と服を提案。2019年よりアバター用ウェアの販売も開始。

https://www.instagram.com/chlomagears/

杉野龍起(リュウキ スギノ)/DODI代表

1995年生まれ。DODI代表。BYREDOやCASIOなどの商空間、麻布台ヒルズギャラリーや長野県立美術館といった美術展示空間など、数多くの設計業務を手掛ける。2024年からは、家具などの物体に主体性を与え、公共的な場所に設置することで、使用者と物体の主客を逆転させ、人の根源的な実存を立ち上げるプロジェクト「Doji Fetish」をスタート。

https://www.instagram.com/dodi_jp_/

Jin Okuma(ジン オクマ)

1990生まれのデザイナー/アートディレクター。University of the Arts Londonで空間認識を学び、帰国後は東京を拠点に活動するデザインコレクティブCLMに所属。

https://www.instagram.com/okuma.id/

HATRA(ハトラ)

2010年に設立された、東京を拠点とするファッション・プロジェクト。衣服を境界状況的な空間と捉えた「リミナル・ウェア」を提案する。3Dクロスシミュレーション、生成AIを始めとするデジタルテクノロジーに基づくデザイン手法を確立し、様々なリアリティが溶け合う身体観をデザインする。近年では金沢21世紀美術館『DXP2』展でのインスタレーションをはじめ、ナショナルスポーツチームのユニフォームデザイン、渋谷慶一郎が手がける『ANDROID OPERA TOKYO』での衣装、菊地成孔主宰のバンド『ラディカルな意志のスタイルズ』ではコスチューム・ビジュアルディレクションを担当するなど活動領域を拡げる。2025年度TOKYO FASHION AWARD受賞。

https://www.instagram.com/hatra_official/ 

runurunu(ルヌルヌ)

2021年より国内外での展示を行うとともに、 展示やパフォーマンスの企画プロジェクト「MCG21XOXO」の共同運営を開始。 主に膨刻やインスタレーションを通じて生物の記号や認識、宗教的象徴を曖昧にする作品を展開。性別や器官の関係性を欠いた存在はアナロジーや象徴により編み直 され、ポストヒューマンハードウェアとして立ち現れる。それらは人間と非人間、 内と外とを撹乱し、様々な生命形態と存在の間にある何ものかを示唆している。 近年は祝祭的なパフォーマンスとの協働や舞台空間・衣装制作を通して言語に先行 する集団的な身体経験や、知/非知の境界における認識の生成条件を探っている。これまでの展示に、個展「א」(東京・デカメロン、2026)、グループ展「Spectral Drift」(リトアニアAUDRA festival、2025)、「ABDUCTOR」(ニューヨーク、Embryogallery)がある。

https://www.instagram.com/runurunulnnnn/

rurumu:(ルルムウ)

2008年に一点物のハンドニットブランド『縷縷夢兎』として活動をスタート。デザイナーの東佳苗は、衣装デザイナー、スタイリスト、アートディレクション、映画監督、キャスティングなど、活動は多岐に渡る。その後、2019年春夏より『rurumu:』名義のラインを立ち上げコレクションを発表。Riot Grrrlの哲学、ファンタジー文化の精神を宿した物語性のある衣服を毎シーズン展開している。

https://www.instagram.com/rurumu.official/ 

Ryu Utsunomiya(リュウ ウツノミヤ)

東京を拠点に活動するクリエイター。彫刻作品やアクセサリーなどを制作発表する。

https://www.instagram.com/ryu_utsunomiya/

菅原玄奨(Gensho Sugawara)

                object

1993 年東京都生まれ。2018 年東京造形大学大学院造形専攻修士課程美術研究領域修了。 彫刻表現における塑造という触覚的な行為を基盤として、“現代人の佇まい”や“人の存在の不確かさ”をテーマに制作を行っている。近年では都市や郊外といった人を取り巻く環境にも目を向け、身体と空間の関係を探っている。主な個展に '24 年「 湿った壁 」 EUKARYOTE、 '20 年「 anonym」EUKARYOTE。主なグループ展に'26「PUBLICAD」MINA、'24 年「Chimeric Sculpture Expression」AKI GALLERY、'23 年「いつも話すように」照恩寺、'23 年「遊歩する分人」MA2 GALLERY、'22 年「Have you ever seen a ghost?」Tokyo International Gallery、'21 年「空の器-An Empty Vessel-」MA2 GALLERY、'18「Future Artist Tokyo-スイッチルーム-」東京国際フォーラム、'17「群馬⻘年ビエンナーレ」群馬県立近代美術館など。

https://www.instagram.com/gensho_sugahara/

and more


PERFORMANCE DIRECTOR

楊いくみ(Yang Ikumi)

1993年、東京生まれ。10歳までを8ヶ国で過ごす。インスタレーション、パフォーマンス、映像、テキストを横断し、鑑賞者の移動や知覚を含めた空間的な作品を制作している。絵画の遠近法に着想を得て、複数の視点、距離、時間が交差する場を構成しながら、見ること、居ること、記録されることの関係を組み替えていく。出来事と記録、日常と儀礼、個人の身体と共同的な場のあいだに生じるトランジションを、空間的な経験として立ち上げる。

https://www.instagram.com/ikumi_yang/


CURATOR, PLANNER

倉田佳子 (Yoshiko Kurata)

ファッション、写真、アートを中心に、執筆・編集から展覧会やパフォーマンスの企画制作、アーティストコーディネーションまで、領域を横断して活動している。

20代から独学でライター活動を始め、国内外のファッションデザイナー、フォトグラファー、アーティストを取材。これまでに、加茂克也、Daniel Buren、Demna Gvasalia、Martin Margiela、Peggy Gou、Twiggy、Virgil Abloh、Viviane Sassenらにインタビューを行ってきた。

2015年にガスアズインターフェイス株式会社へ入社し、プロデュース、キュレーション、アーティストコーディネーションに従事する一方、エディター/ライターとしての活動も継続。2019年には、双方の活動が広がり、グループ展「PHENOMENON: RGB」(ラフォーレミュージアム原宿)のアシスタントキュレーターを務めたほか、Virgil Ablohの書籍『“複雑なタイトルをここに”』(アダチプレス)の共同翻訳・編集を行った。

2022年の独立後は、それまで培ってきた編集、執筆、企画、プロデュースの経験を結びつけ、複数の表現領域にまたがるプロジェクトに取り組む。主な仕事に、ミクストメディア・パフォーマンス「p.§.」のプロジェクトマネジメント(2022年)、芸術祭「AUGMENTED SITUATION D」の一部プログラムの企画(2023年)、展覧会「KAMO HEAD」の共同企画・制作(2023年)、書籍『HYSTERIC SCRAP BOOK 1984-2024』(PARCO出版、2025年)の共同編集などがある。2024年春には、ポッドキャスト番組「AfterParty」を立ち上げる。Spotifyが次世代のポッドキャスターに光を当てる「RADAR: Podcasters 2025」に選出されたほか、DOVER STREET MARKETでトークイベントを開催した。

https://www.instagram.com/yoshiko_kurata/


展示概要

『login to the self 』

会期:2026年10月1日(木)~10月24日(土)

※日曜休み

時間:18:00-24:00

会場:WALL_alternative(東京都港区西麻布4-2-4 1F)

入場:無料・予約不要

HP:https://avex.jp/wall/885

グラフィックデザイン:加瀬透

協力:BODYSONG.、青木正一、小山田孝司、伍戒

企画・キュレーション:倉田佳子

共同企画・共同キュレーション:新谷さとこ

企画協力:鈴木操

企画主催:WALL_alternative

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会社概要

URL
https://avexcreatoragency.com/
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区三田1-4-1 住友不動産麻布十番ビル
電話番号
-
代表者名
加藤信介
上場
未上場
資本金
-
設立
2020年07月