渋沢栄一の人生と思想がよくわかる入門書決定版『[現代語訳]ベスト・オブ・渋沢栄一』が新発売
―『論語と算盤』、『雨夜譚』ほか膨大な著作から、渋沢栄一を語るに欠かせない読みどころ86編を厳選―
2021年大河ドラマ「青天を衝け」の主人公や、2024年度に刷新される1万円札の図柄に選ばれた渋沢栄一。では、渋沢栄一とはどのような人物だったのか……実はよく知らないという人も意外と多いのではないでしょうか。そのような人たちのために、「日本資本主義の父」と称された渋沢栄一がその人生において残した言葉や思考のなかから、特に重要な86編を厳選。これから渋沢栄一を学ぶ人にとって、わかりやすく丁寧な入門書『[現代語訳]ベスト・オブ・渋沢栄一』(NHK出版、2020年9月29日刊)が発売です。
渋沢栄一(1840~1931年)は、幕末期から近代日本の創成期にかけて、わが国日本の産業経済の礎を築いた実業家です。日本を取り巻く国際社会が熾烈な競争のなかにあった時代に、渋沢栄一は失敗や挫折を繰り返しながらも、高い志と不屈の精神力でそれを乗り越え、日本の基礎づくりを成し遂げました。しかし、渋沢栄一の魅力は実業の枠のみにとどまるものではありません。多くの企業の設立や育成に携わる一方で、福祉介護業界や教育業界の社会事業にも尽力するなど、多方面に渡って活躍しました。
そんな渋沢栄一の精神性がもっともよく表れているのが、彼自身の言葉です。本書は、渋沢栄一の言葉のなかから、彼の本質に当たるような部分や、彼を理解するために「これだけは外せない」という有名な部分を選び現代語訳した、渋沢栄一のベスト盤です。
本書は5章立ての構成となっており、まずⅠ章では、渋沢栄一が生まれてから20歳代前半に郷里を出奔するまでの日々について、彼自身の言葉でたどります。Ⅱ章では、一橋家を皮切りに、幕臣、明治新政府、民間へと、変転を繰り返した渋沢栄一の、夢を追い、さまざまな事業を実現し続けた生涯を追います。Ⅲ章では、事業などにおける挫折や失敗を乗り越えてきた人生から生まれた「生き方」についての言葉を、Ⅳ章では、そんな渋沢栄一がたどり着いた経済と社会への深い洞察に基づいた思想を集めています。そして最後のⅤ章では、渋沢栄一ともに生き、あいまみえた同時代人――徳川慶喜、近藤勇、勝海舟、西郷隆盛、大久保利通、伊藤博文、大隈重信、岩崎弥太郎、五代友厚、福沢諭吉、セオドア・ルーズベルトほか多数に対する人物評を知ることができます。
いつの時代でも人は「人生をどのように生きるか」、「自分は何を目標にするべきなのか」など、決断に迷うことが多くあります。失敗と挫折を繰り返しながらも貴重な経験を糧に掴み取った渋沢栄一自身の言葉と思想を知ることが、今後、みなさんの生きる力をより一層強いものにしてくれるはずです。
【編者】
木村昌人(きむら・まさと)
1952年横浜生まれ。慶応義塾大学大学院法学研究科(政治学専攻)博士課程修了、法学博士(慶応義塾大学)。博士(文化交渉学、関西大学)。株式会社三井銀行勤務、スタンフォード大学およびハーバード大学客員研究員、文京学院大学教授、公益財団法人渋沢栄一記念財団研究主幹を経て、現在関西大学客員教授、神田外語大学非常勤講師。主要著書に、『財界ネットワークと日米外交』(山川出版社、1997年)、共編著にTumultuos Decade: Empire, Society, and Diplomacy in 1930s Japan(University of Toronto Press, 2013)など。
編者 木村昌人氏は本年9月に、ちくま新書より『渋沢栄一~日本のインフラを創った民間経済の巨人』も刊行。いま渋沢栄一について語るに最適の専門家です。
■『[現代語訳]ベスト・オブ・渋沢栄一』構成
はじめに~挫折から生まれた言葉の力
Ⅰ 渋沢栄一の青春時代~成長・挫折・旅立ち
Ⅱ 渋沢栄一の挑み続けた生涯~幕臣から明治政府、そして実業家へ
Ⅲ 人生をどう生きるか~渋沢栄一のメッセージ
Ⅳ 渋沢栄一の経済思想と社会思想
Ⅴ 渋沢栄一がまみえた同時代人たち
渋沢栄一小伝~その生涯と成し遂げたもの
略年譜
人物相関図
あとがき
■商品情報
出版社:NHK出版
発売日:2020年9月29日
定価:1,430円(本体1,300円)
判型:四六判
ページ数:224ページ
ISBN:978-4-14-081830-5
URL:https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000818302020.html
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