地域企業の脱炭素経営を支援する金融機関に向けた環境情報管理サービスの提供を開始
エンドユーザーとなる中堅・中小事業者における温室効果ガス排出量の算定・削減を推進
株式会社日立製作所(以下、日立)は、このたび、地域企業の脱炭素経営を支援する金融機関向けに、環境情報管理サービス(以下、本サービス)の提供を開始します。
具体的には、日立が、エネルギー使用量などのデータの入出力を目的とした、Excel*1ベースの帳票と、そのデータを蓄えるクラウドをパッケージ化したサービスを、地方銀行や信用金庫などの地域金融機関に提供します。金融機関は、エンドユーザーである中堅・中小事業者の温室効果ガス(GHG)排出量の効率的な算定を支援します。さらに、その算定結果をもとに削減計画をコンサルティングするなど、中堅・中小事業者の脱炭素経営を推進するとともに、金融機関の脱炭素化関連事業の展開も加速できます。これにより、地域金融機関と企業が一体となった、地域の脱炭素化に貢献します。
*1 Excelは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。
■背景と課題
近年、脱炭素化への社会的な関心の高まりとともに、大企業はもちろんのこと、中堅・中小事業者もGHG排出量を算定する必要性が高まっています。例えば、サプライチェーン全体の排出量の算定にあたり、大企業がサプライヤーである中堅・中小事業者に対して、製品などのGHG排出量の算出を求めることが増えています。こうした背景のもと、中堅・中小事業者は、GHG排出量を算定するための具体策や、安価で使いやすいサービスを求めており、取引先である地域金融機関に多くの相談が寄せられています。
日立はこれまで、GHG排出量を可視化するソリューションをEcoAssist-Enterprise*2として提供してきました。こうした中、金融機関や製造業などのユーザーへの適用実績を活かし、EcoAssist-Enterpriseをベースとして、中堅・中小事業者向けに必要な項目や機能を揃えた、安価で使いやすいサービスを開発しました。これにより、各地域金融機関が中堅・中小事業者の排出量情報を円滑に把握することで、脱炭素経営の支援に貢献します。
*2 日立環境情報管理サービス「EcoAssist-Enterprise」
https://www.hitachi.co.jp/ecoassist/enterprise/
■本サービスについて
本サービスは、地域金融機関が中堅・中小事業者に提供することで、GHG排出量を算定・把握し、脱炭素経営の支援に活用することを目的としています。本サービスの特徴については、以下の通りです。
1.既存のEcoAssist-Enterpriseを活用して低価格化を実現
ランニングコストの多くを占めるデータベースの部分において、既存のEcoAssist-Enterpriseのクラウドサービスを活用しました。また、入出力帳票を主なユーザーと想定する中堅・中小事業者に合わせた機能とすることで、開発コストを抑制し、低価格で提供できるサービスとしました。
2.Excelを用いたユーザーインターフェース
入出力帳票は、日ごろから使い慣れたExcelをベースとすることで、中堅・中小事業者にとって使いやすさに配慮した操作性としています。GHG排出量の算定に必要な、エネルギー使用量などのデータをExcelに入力することで、EcoAssist-Enterpriseのクラウド上に登録されます。また、登録したデータをExcelのシート上でグラフ化し、GHG排出量を可視化することで、入出力ともExcel帳票で完結するインターフェースとしました。
3.金融機関と地域企業との間で情報の共有が可能
EcoAssist-Enterpriseのクラウド上に登録された、中堅・中小事業者のGHG排出量の算定情報は、地域金融機関に共有できます。その情報を活用して、金融機関は、取引先のGHG排出量の削減計画の策定や、削減に向けた設備投資などにつながるコンサルティングを行い、中堅・中小事業者の脱炭素経営の推進に貢献できます。
■今後の展開
日立は今後、地域金融機関を通じて、中堅・中小事業者に脱炭素化を進めていくためのサービスやソリューションを提案・提供することで、GHG排出量の算定だけでなく削減についても支援し、地域の脱炭素化へ貢献をしていきます。
■EcoAssist-Enterpriseについて
https://www.hitachi.co.jp/ecoassist/enterprise/
■日立製作所について
日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。お客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、幅広い産業でプロダクトをデジタルでつなぎソリューションを提供する「コネクティブインダストリーズ」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。デジタル、グリーン、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2022年度(2023年3月期)の連結売上収益は10兆8,811億円、2023年3月末時点で連結子会社は696社、全世界で約32万人の従業員を擁しています。
詳しくは、日立のウェブサイト(https://www.hitachi.co.jp/ )をご覧ください。
■お問い合わせ先
株式会社日立製作所 社会ビジネスユニット 制御プラットフォーム統括本部
制御プラットフォーム 総合お問い合わせフォーム
https://www.hitachi.co.jp/controlsys-inq/
以上
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