「J-StarX AI Medicalコース」参加スタートアップ12社が決定!
米国Mayo Clinic Platform_Accelerateと連携し、ヘルスケアスタートアップの米国市場参入、医療データへのアクセス、プロダクト改良を強力サポート

ジェトロが経済産業省の協力を得て実施する「J-StarX AI Medicalコース」(旧:J-StarX HealthTech Gateway ”AI Medical in the US”)にて、第一期(フェーズ1)に参加するスタートアップ12社を決定したことをお知らせします。
本プログラムはAI活用型を含むデジタルヘルススタートアップの米国進出を支援するアクセラレーションプログラムとして、2024年度から始動しました。医療ヘルスケア分野の海外展開において必要となる、地域ごとに異なる規制理解や知識習得、戦略策定、エビデンス構築等を実践的に後押しし、グローバルに挑戦するヘルスケアスタートアップの創出を目指すものです。
昨年度に続き第二回目となる本プログラムでは、米国・ミネソタ州に拠点を持つ世界的医療機関Mayo Clinicのプラットフォーム組織であるMayo Clinic Platform、米国のベンチャーキャピタルKicker Venturesに加え、今年度から新たにMayo Clinic Berg Innovation Exchangeと連携して実施します。これにより、昨年度以上にMayo Clinic内の臨床医等のKOL(Key Opinion Leader)との接続を強化します。
採択企業一覧

AISI X |
AISI Xは脳画像・検査・病歴をAIで解析し、脳疾患診断を10倍速く行うプラットフォームです。 |
|
株式会社Godot |
Godotは行動科学とAIを融合し、人の意思決定や行動を精緻にモデリング。患者主体の医療とアドヒアランス向上を実現し、ISO/IEC 42001を国内初取得した「信頼できるAI」で国際的に医療DXを牽引します。 |
|
株式会社GramEye |
世界的に深刻化する薬剤耐性菌問題に挑むGramEyeは、AI医療機器で感染症診断を迅速化し、治療選択を最適化。命と経済を守る国際的フラッグシップ企業を目指します。 |
|
HUMANITY VISION合同会社 |
Humanity Visionは、スマートフォンのフェイスカメラにより、瞳孔の動きを0.1mm単位で捉える革新的プラットフォームを提供します。 |
|
株式会社LIFESCAPES |
「脳波×AI」で脳の可塑性を引き出すBrain-Computer Interfaceを開発。重度麻痺の改善から、中枢神経疾患のQoL最大化を目指す医療AIスタートアップです。 |
|
株式会社nonat |
女性・子どもに特化した基盤モデルの構築に取り組んでおり、当該モデルを応用した最初のプロジェクトとして、「早産・死産・新生児死亡」に関わる研究開発を推進しています。 |
|
株式会社Surg storage |
Surg Storageは、匿名・構造化済医療動画・画像データを国内外に提供しています。国立がん研究センターをはじめ120以上の病院と提携し、高品質な医療AI開発と規制対応を支援しています。 |
|
SyntheticGestalt 株式会社 |
SyntheticGestaltは、分子情報に特化したAI技術を開発する企業です。世界最大の分子特化型基盤モデルを開発し、従来の分子関連AIの精度課題を解決。医薬品、化粧品、農薬、新素材など幅広い分野でのAI活用を通じて、革新的な発明の実現を目指しています。 |
|
サウンドウェーブイノベーション株式会社 |
当社は、低出力パルス波超音波(Low-intensity pulsed ultrasound, 「LIPUS」)を用いた、低侵襲の治療プラットフォーム技術の開発を進めています。認知症や重症狭心症、不整脈等の治療に革新的な変革をもたらす医療機器の社会実装を目指しています。 |
|
株式会社デジリハ |
「障害に左右されない未来を実装する」をミッションに掲げ、デジタルアートとセンシングシステムを活用したリハビリ・療育ツール「デジリハ」の開発・普及を行っています。 |
|
株式会社テンクー |
がんゲノム医療の診断や治療選択、解釈の支援としてAIを活用した「Chrovis」(クロビス)のサービスを医療機関向けに提供し、臨床の現場に貢献しています。今後、米国展開も視野に事業開発を進めます。 |
|
株式会社ネオキュア |
この技術は、救急医療から遠隔診療まで、グローバルな医療の最前線にリアルタイムのデータを提供し、人命を救う新たな可能性を切り拓いていきます。 |
プログラム概要
米国最大の患者データ・ネットワーク等を有するメイヨー・クリニック・グループと連携し、AIを含むデジタルヘルス分野を支援する2段階構成のアクセラレーション・プログラムです。
▶プログラムページ:https://www.jetro.go.jp/services/j-starx/b215.html
Phase 1:基礎プログラム(2025年9月〜12月頃)
米国市場進出に向けたマインドセットの醸成と戦略策定力の強化を目的とした、講義・ワークショップ・メンタリング中心のオンラインプログラム。最終週にはミネソタ州のメイヨー・クリニックキャンパスを訪問し、現地理解を深め、KOLとのマッチングを行います。
Phase 2:医療データ活用プログラム(2026年2月〜9月頃)
AI搭載のデバイスや製品を有する最大4社のヘルステックスタートアップが、メイヨー・クリニック・プラットフォームの医療データプラットフォームに30週間アクセス可能。数百万人分の匿名化された医療データを活用し、AIモデルの検証・改善、エビデンス構築、米国市場進出を支援します。
Mayo Clinic Platform_Accelerate ディレクター Jamie Sundsbak氏は、
「J-StarX HealthTech Gatewayプログラムは、日本のイノベーションと米国のヘルスケアエコシステムをつなぐ革新的な架け橋です。JETROとの連携を通じて、Mayo Clinic Platform_Accelerateは、米国市場への展開を目指す日本の先進的なスタートアップを支援できることを誇りに思います。」とコメントしています。
【連携機関紹介】
Mayo Clinic Platform
メイヨー・クリニックの患者中心の理念に基づき設立された、医療の質と研究を革新するデジタルヘルスイニシアチブ。医療技術イノベーターとの協業を通じて、新たな知識・ソリューション・技術を創出し、より健康な世界の実現を目指します。
詳細
Kicker Ventures
Kicker Venturesは、米国を拠点とするアーリーステージ特化型のベンチャーキャピタルです。20年以上の投資実績と専門知識を基盤に、「未来のヘルスケア」をテーマに、先端テクノロジーとヘルスケア/ライフサイエンスのクロスオーバー領域で革新的なスタートアップを支援しています。独自の価値創造プラットフォームを通じて起業家と緊密に協働し、事業成長を加速させることで、グローバル市場における持続的な価値とインパクトを実現します。
詳細
Mayo Clinic Berg Innovation Exchange
医療分野の最重要課題に取り組む革新的なアイデアを、実用的かつスケーラブルなソリューションへと加速させる先進的なプラットフォーム。患者中心・多職種連携の「Mayo Model of Care」に基づき、資金調達・検証・テスト・実装に向けた支援を行います。
詳細
JETROについて
JETRO(日本貿易振興機構)は、貿易・投資促進および開発途上国の調査研究を通じて、日本経済・社会のさらなる発展に貢献することを目的としています。東京・大阪の本部、約50の国内拠点、世界70以上の海外事務所、そして経済産業研究所を活用し、イノベーション創出、農林水産物の輸出、中小企業の海外展開などを支援。企業活動や貿易政策に関する調査・研究も行っています。
近年では、政府の「スタートアップ育成5か年計画」に沿って、スタートアップの海外展開支援を強力に推進しています。
詳細
お問い合わせ先
JETRO イノベーション部 スタートアップ課
担当:畑﨑、近藤
Email: su-support@jetro.go.jp
すべての画像