舶用エンジンの主要ボルトの締め付け状態を確認するタイトニングチェッカーを開発
ヤンマーホールディングスのグループ会社であるヤンマーパワーテクノロジー株式会社(以下、ヤンマーPT)は、舶用エンジンの主要部品である連接棒ボルトの締め付け状態を確認できるタイトニングチェッカーを自社製エンジンの調査を通して開発しました。本機は2024年4月10日(水)から東京ビッグサイトで開催される「SEA JAPAN 2024」のヤンマーブースにて展示します。なお、販売はヤンマーエンジニアリング株式会社(以下、ヤンマーE)が行います。
海難事故の多くはヒューマンエラーによるものとされており、ヤンマーPTは、そのうちエンジンの事故原因のひとつである連接棒ボルトの締め付け不良に着目しました。従来、ハンマー打音検査で連接棒ボルトの締め付け状態を確認していましたが、熟練の技能が必要な上、結果を定量化して記録に残すことはできませんでした。ヤンマーPTが開発したタイトニングチェッカーは、保全作業時の連接棒ボルトの締め付け状態を非熟練者でも容易に確認でき、定量化された結果を記録に残して管理することができます。
今後もヤンマーPTは、ヒューマンエラーの未然防止を含めたエンジンの最適な保全作業のサポートで、船舶におけるお客さまの生涯価値(Life Cycle Value)向上に取り組んでいきます。
■商品概要
商品名:タイトニングチェッカー
予約開始日:2024年4月10日(水) ※発売は2024年秋頃を予定
販売価格:1,320,000円(税込、メーカー希望小売価格)
■開発の経緯と主な特長
開発の経緯
日本における船舶の安全担保は、船舶安全法により船舶所有者に義務付けられています。しかしながら、ヤンマーPTとヤンマーEでは、販売後のエンジンの保全にはメーカーによるサポートが重要であると考え、AI/ICT技術を活用したエンジン保守支援サービス「SHIPSWEB」を活用して保全業務に貢献する取り組みを進めています。この「SHIPSWEB」と今回開発したタイトニングチェッカーを組み合わせ、エンジンデータに基づく性能診断と現場の状態確認を総合的に行うことで、エンジン状態のより包括的な管理を目指します。
主な特長ポイント
・エンジンの主要部品である連接棒の締め付け状態を見える化
・狭いエンジン内部での測定作業がしやすい片手で持てる測定プローブを独自設計(特許申請済み)
・重要部品の締め付け状態の管理をサポート(SHIPSWEB連携による遠隔でのデータ共有も可能※2)
※1 写真はイメージです。実際の使用状況とは異なります。
※2 2025年度以降に実装予定
大形舶用エンジンについて
https://www.yanmar.com/jp/marinecommercial/
ヤンマーエンジニアリング株式会社について
https://www.yanmar.com/jp/about/company/ye/
ヤンマーホールディングス株式会社
1912年に大阪で創業したヤンマーは、1933年に世界で初めてディーゼルエンジンの小型実用化に成功した産業機械メーカーです。「大地」「海」「都市」のフィールドで、エンジンなどのパワートレインを軸に、アグリ、建機、マリン、エネルギーシステムなどの事業をグローバルに展開。環境負荷フリー・GHGフリーの企業を目指し、顧客価値を創造するソリューションを提供しています。未来を育むヤンマーの価値観「HANASAKA」を基盤に、ブランドステートメントとして掲げる“A SUSTAINABLE FUTURE”を実現します。
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