ノバルティス、LGBTQ+の患者さんが安心して受診できる医師を紹介する「Allyマップ」を公開、誰もが公正であたり前の医療を受けられる社会の実現を目指す取り組みの一環
ノバルティス ファーマ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:レオ・リー、以下ノバルティス ファーマ)は、当社が運営する患者さんを含む一般の方向けポータルサイト「ノバルティス ヘルスケア」、および、医療関係者向けポータルサイト「DR’s NET」のそれぞれで展開している「LGBTQ+と医療」のページにおいて、2023年9月28日より、LGBTQ+の患者さんの支援に取り組む医師を紹介する「Ally*(アライ)マップ」の公開を開始しました。Allyマップは、誰もが公正であたり前の医療を受けられる社会の実現を目指す当社の取り組みの一つで、「一般社団法人にじいろドクターズ」、および、「まるっとインクルーシブ病院の実装支援プロジェクト」との協働により、かねてより当事者の方々からのニーズが高い「Ally医師の見える化」にチャレンジしたものです。この活動は、ノバルティスのM’Ally(マリー)Project**による取り組みのひとつです。
*Ally(Ally)は、もともと英語で「味方」や「支援者」、「支持者」を意味する言葉で、LGBTQ+について理解し寄り添う支援者を指します。
**Medical Ally Projectの通称.
日本で行われたいくつかの調査結果によると、LGBTQ+と自認している人は全人口の約3〜9%だとされています1。ノバルティス ファーマは、LGBTQ+の方々が医療機関を受診する際に不快な経験をしたり、適切な医療を受けられなかったりする事例を減らしたい、という想いから、以前より医療関係者のアライを増やすための活動を行っています。2021年8月には初めて、「LGBTQ+と医療」をテーマとする医療関係者向けの講演会を開催しました。参加者からの需要に応え、同内容の講演会をこれまでに4回実施し、累計で約800人の医療関係者が参加しました。本年11月にもウェブ講演会を開催する予定です。
患者さんを含む一般の方向けの「ノバルティス ヘルスケア」で公開するAllyマップは、アライを表明した医師を検索することができる「Ally表明医師マップ」です。対応可能な範囲はそれぞれの医師で異なりますが、LGBTQ+当事者を含む一般の方が医療を受ける際にお役立ていただくことを期待しています。
医療関係者向けの「DR’s NET」で公開しているAllyマップは、医療連携や医師同士の情報交換を目的とする医師限定のマップです。また、「DR’s NET」においては、本日11月10日より、医療関係者がLGBTQ+について学習するためのe-ラーニングコンテンツの公開も開始しました。これまでの講演会形式での学習機会に加えて、利用者の利便性向上、さらには医療関係者の働き方改革にも寄与することのできる形態として、学習コンテンツの制作・公開をするに至りました。今後、学習コンテンツの追加をはじめ、施設が具体的に何を行えばいいのかを示す「実装支援ツール」や施設の事例紹介等を掲載いたします(年内を予定)。また、受講必須の学習コンテンツを全て視聴し、全ての確認テストと最後の総合テストに合格した医師のうち、掲載について同意してくださった方を、順次、「Allyマップ」に追加掲載して参ります。
Allyマップの公開について、当社の代表取締役社長、レオ・リーは次のようにコメントしています。「ノバルティスは、すべての患者さんの治療へのアクセスの拡大を支援すべく取り組んでいます。また、国際連合が2017年9月に発表した『企業のLGBTに対する差別解消の取り組みを支援するためのグローバルな行動基準』への支持を表明した最初の製薬会社であり、日本においてもLGBTQ+に関する施策を積極的に進めています。この度、『Allyマップ』および医療関係者向けの『学習コンテンツ』の公開により、誰もが公正であたり前の医療を受けられる社会の実現にまた一歩近づくことができることを嬉しく思います。」
本件について、一般社団法人にじいろドクターズ、および、まるっとインクルーシブ病院の実装支援プロジェクトより次のコメントをいただいています。
<一般社団法人にじいろドクターズ>
「どんな性のあり方であっても医療を安心して受けられる社会を実現するために、このAllyマップは生まれました。医師がAllyを表明することは、LGBTQ+の知識が完璧であることではなく、支援したい、関わりたいという姿勢や思いから始まると考えています。このAllyマップを通して、地域で暮らす人たちに医療を適切に届けたい、そんな思いを持つ医師と皆さんが出会えることを願っています。」
<まるっとインクルーシブ病院の実装プロジェクト>
M’Allyプロジェクトを通じて、皆さんの医療アクセスがより身近で安心なものになるように私たちも関わっていきます。LGBTQ+の皆さんや周囲の人たちがAlly表明した医師と医療機関で出会うことで、医療関係者がそのニーズを実感し、より適切な受診環境を整える推進力になると期待しています。
ノバルティス ファーマは今後も、人々が健康的な生活をより長く送ることができるよう、医療へのアクセスを促進するための取り組みを続けて参ります。
一般社団法人にじいろドクターズについて
プライマリ・ケアに関わる医療者を中心としたコミュニティです。LGBTQについて適切な知識と態度を学び、共に考える機会を提供することで、すべての人が公平に健康を考え、享受できる社会を目指します。
https://www.nijiirodoctors.com/
まるっとインクルーシブ病院の実装プロジェクトについて
2020年10月1日に始めた だれもが安心して過ごせる医療機関 の実装を目指す取り組みを行う有志団体。
M’Ally Projectについて
誰もが公正であたり前の医療が受けられる社会の実現を目指して結成された、有志の社員によるプロジェクトチーム。社内コンペを経て企画承認され、ノバルティス ファーマのマネジメントがスポンサーとなり2023年3月より活動を開始。Ally マップの作成・更新およびその周知、医師登録の推奨や当事者の声を聞き共有・議論する活動、医療関係者向け学習機会の提供(学習コンテンツの公開や講演会の実施等)を行っている。
【Allyマップ 概要】
名称:「Allyマップ」
内容:LGBTQ+の患者さんが安心して受診できる医師を紹介するツール
公開:2023年9月28日
目的:
医療関係者向け:医療連携や医師同士の情報交換
一般向け:Allyを表明した医師の検索
URL:
【新規コンテンツ① 概要】
名称:医療者のためのLGBTQ+基礎講座(全3シリーズ)
公開:2023年11月10日
対象:医療関係者
URL:https://www.drs-net-connect.novartis.co.jp/support/medicalallynetwork/
【今後の公開予定:医療関係者向けの学習コンテンツを年内に順次追加予定】
医療者のためのLGBTQ+基礎講座
LGBTQ+当事者の声
実装支援ツール
実践施設レポート
こんなときどうする?Q&A
【監修・協力(Allyマップ・学習コンテンツ共通)】
一般社団法人にじいろドクターズ
まるっとインクルーシブ病院の実装支援プロジェクト
ノバルティス ファーマ株式会社について
ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置く医薬品のグローバルリーディングカンパニー、ノバルティスの日本法人です。ノバルティスは、より充実したすこやかな毎日のために、医薬の未来を描いています。詳細はホームページをご覧ください。
以上
参考文献
1. 吉田絵理子. 治療 2020; 102(4):466-470.
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